おっちゃんの仕事場探検・番外編 2

 

今回は名(迷?)ライター&編集長コンビの探検記ということで
お仕事仲間である川崎真弘さんの仕事場探検レポートをお届けします

 

 

2005年2月5日。午前9時ごろにおっちゃんと品川駅で待ち合わせて、作曲家・川崎真弘(ラッキー川崎)さんの仕事場に遊びに行かせていただくことになりました。事前にいただいた川崎さんからのメールには「電車を降りたら人の流れに添って大きい方の出口から出て…」みたいに書かれてたのですが、電車を降りた途端、左右バラバラに散っていく人たち…。そんな人々の背中を呆然と立ち尽くして見ながら、2人で「人の流れってぇ〜!?」と苦笑するところから、今回の探検が始まりました。

最初から冷や汗をかきましたが、何とか駅から脱出でき、川崎さんご指定の場所と思われるところで「ここかなあ…」なんてオロオロしてると(まさに、田舎から出てきた父娘って感じ(^^ゞ)、もうちゃ〜んと迎えに来てくれてました♪

それから車で7分くらい走ったでしょうか。静かな住宅街の一角に、川崎さんの仕事場がありました。何でも、もうすぐ引き払ってしまうそうで、私たちが記念すべき(?)最後の訪問者となるようです。


まず通されたお部屋のテーブルの上には、何枚かのCDとDVDが2つの山に分けて積み上げられてました。何と、私たちへのお土産だったんです(*^o^*)♪

すかさず、そこでサインペンを借り、そのCDにしっかりサインをいただいてきて、ほくほくの私です。次に、おっちゃんもサインしてもらってたのですが、川崎さんは「おっちゃんのCDにサインするなんて、緊張するわ〜」ですって(^^;ゞ

右は、そうした流れの中、川崎さんが作曲して、おっちゃんが笛で参加してる…っていうCDを持ちながらの記念撮影。お2人とも、見てる私たちの方まで顔がゆるゆるになってしまうような、いい表情でしょ〜?


この日、川崎さんは「あした元気にな〜れ! 〜半分のさつまいも〜」の音楽作りの真っ最中。この映画、公式サイトを見ていただくと分かるのですが、原作は海老名香葉子さん林家こぶ平さんのおかあさん)で、ナレーションは吉永小百合さん。主題歌を歌うのは、デビュー当時「13歳の歌姫」として世間を驚かせた実力派歌手・林 明日香さん…と、ビッグスターがオンパレードのすごい映画なんです。

映画の内容としては、昭和20年ごろに海老名香葉子さんが実際に体験されたことを踏まえて書かれたものなので、他のアニメ映画とは一味ちがった胸に迫るものがあると思います。ただでさえ目頭が熱くなりがちな映画なのに、それに川崎さんの、どこか懐かしいような、切ないような、淋しくも温かくもあるような音楽がつくと…あ、作曲途中のタイトルコールらしき音楽をチラッと聴かせてもらったのですが、胸の底から何かが込み上げてくるような音楽で、「いきなり、これかよ…(T_T)」って感じでした。ぜひ、映画館には大きめのハンカチを持っていきましょう(>_<)ヽ


はあ、ちょっと気を取りなおして…コンサート用のピアノ椅子(背もたれのない長方形のヤツです)に2人で仲良く腰かけての記念撮影♪

写真にカーソルを乗せると、別アングルからの仲良し2ショットになりますよ。

川崎さんが手に持ってるのは「あした元気にな〜れ!」の絵コンテです。ページの左半分の黒枠で囲まれたところに絵があって、その右半分には「このシーンは○○をしてるところで、○分○秒」みたいに、細かな指示が書かれています。

作曲家さんは、こういうのだけを頼りに、曲を作っていくんだそうですよ。


ただ、今回は部分的に動画になったものも届いたそうで、それを見て更にイメージを膨らませていくんだそうです。とはいえ、まだほとんどの部分に色がついてないので、イメージを膨らませるといっても色々と難しい面もあるでしょうし、絵コンテから動画になることで、最初に思い描いてた音楽のイメージから少し変わってきたりすることもあるようです。でも、「普段は絵コンテだけで作らなきゃいけないから、それに比べると随分いい方だよ〜♪」なんて言ってました(*^-^*)

あ、私たちもその動画というのを少し見せてもらったんですよ。絵コンテを少しずつズラせてパタパタアニメのようにしてつなげたものや、もうちょっと進化して…と言っても、ぎこちない動きの線画のものがほとんどで、色がついてるのはごくごく一部でした。色がついてる部分っていうのは、もしかすると映画の宣伝用に使う箇所なのかなあ…。ちなみに、その部分に関しては、川崎さんHPの→こちらで見えます。

私なんかだと、あんなぎこちない線画を見たら、何だか逆にシラけてしまいそうな気もするんですが、それで更にお仕事を進めていくっていうあたりが、作曲家さんたちのすごいところですよね〜。あと、声優さんがアフレコする部分には、登場人物の口元に漫画の「吹き出し」のようなものが出てきて、その吹き出しの中には「男A」とか「女B」とかいう配役名(?)が入ってて、おかしかったです(^^ゞ


川崎さんのお仕事姿です。プロトゥールスという音楽ソフトなんかも見せてもらったのですが、私にはちょっと難しすぎて…。

でも、ここにある機材だけで、ほとんど全ての音楽が作れるようなんです。写真の中の鍵盤を叩いて出てくるギターや笛の音色は本物そっくりですし、鍵盤をちょっと強めに叩くと、そのギターや笛の音に装飾音までついたりするんですよ〜。

おっちゃんは「こりゃ、わしらの商売あがったりになるなあ(^-^;)」なんて笑ってるし、川崎さんも「わはは! 何でも吹けちゃうよ〜♪」なんて、鍵盤の上で指をコロコロと動かし、超絶技巧的な笛を聴かせてくれました(^^ゞ


ただ、こうして何でも出来るかのように思えるシンセでの打ち込み音楽ですが、ここで大事なのが「いかに本物っぽく聴かせるか」なんだそうです。本物のギター弾きさんや笛吹きさんが「こんな音域はないよ」とか「これは運指的にとても難しいから、こんなに速くはできないよ」とか「管楽器のはずなのに、ぜんぜん‘ブレス’してないよ(+_+)」なんて思うことがないように作るのがコツなんだそうです。とは言っても、場合によっては、打ち込みだからこそ出来る音楽表現(生楽器にはない音域や奏法)にも挑戦してみたりもするそうです。作曲家さんって、色んな楽器の色んな知識が必要なんですね〜。

でも、ほんとは川崎さんは「生楽器で出る音は、生楽器を使うのが基本」って考えてるんですって。ほら、「慶次郎の縁側日記(158番参照)」のときみたいに、おっちゃんのパンパイプで出る範囲の音はおっちゃんの音を、それより低くて、おっちゃんの持ってる楽器では出なさそうな音は打ち込みで…みたいな感じとか♪ こうやって、できるだけ生楽器の音にこだわってくれるのって、嬉しいですよね〜? ま、予算とか色んな「大人の事情((^^ゞ)」で打ち込みだけになっちゃうことも多いみたいですけどね…(^-^;)

そうした「大人の事情」以外に川崎さんが生楽器のサンプリング(本物の楽器の音をデータとしてシンセに取り込んで、鍵盤を弾くことで色んな音楽の形にすること)を使うのは、「このニュアンスは他人に頼るのではなく、どうしても自分の節回しにこだわりたい」ってときや、スタジオでの初見では演奏が難しいような民族楽器を使いたいときなんかだそうです。そうか、限られた時間やメンバーの中でのお仕事は、こうした配慮も必要になってくるんですね。

ここで、「できるだけ生楽器を…」とこだわって、生楽器の音をとても大事に思ってる川崎さんらしい発言をご紹介しますね。何でも、打ち込みではなく生楽器を使うときなんかは、作曲の段階でそのミュージシャンを思い浮かべながら書くんだそうです。うちの「PICK UP BBS」の「金の笛 銀の笛」というコラムにも書かれてますが、まさしく「奏者の音色」ってヤツですよね? おっちゃんたちプロのミュージシャンはそれぞれのカラーがとてもハッキリしてるので、その音色を思い浮かべることで、色んなものが見えてくるそうです。これ、ミュージシャンの方々が知ったら嬉しいでしょうね〜。何が何でも、その録音には駆けつけたい!って思ったりもするんじゃないかなあ? そんな話をしてる矢先に川崎さんからおっちゃんに向けて「この録音は18日ですから、よろしく〜♪」との声が…おおっ、今回は作曲現場から録音までの詳しいレポが書けるかも…っ!p(^-^)q

ところで、おもむろに川崎さんが「うちにはキャサリンって子がいてね…」って言い出したので、てっきりアシスタントさんか誰かかと思って、おっちゃんと「へえ」と顔を見合わせたのですが…何と、シンセの打ち込みの「女声」に、キャサリンと名付けてたんです。で、「この子、無償でよく働くんだ〜♪」と嬉しそうに言う川崎さんの言葉に、2人で大爆笑でした。川崎さんと私は「慶次郎の縁側日記」録音レポの業務連絡からのお付き合いで、メールを交わしてたときから感じてたのですが、実際にお会いするとほんとに楽しい方です(*^o^*)

この他にもこの機械の中には、少年合唱団からスカウトしたボーイ・ソプラノのアレックス君やアトランタのストリートから連れてきたソウル・シンガーのボブ、ケニアの山岳地から連れ帰ったポレポレ・アフリカ合唱団(←はグレート・ジャーニーで活躍♪)などを囲って…いやいや、住まわせてるんですって。ちなみに、川崎さんは彼ら(?)のことを「うちのバンドメンバー」って呼んで大事にして、よく使ってあげてるようですよ。あ、イタリアから誘拐して来たというテノール歌手のコルリオーネって人もいるそうですが、「ヤツは、場もわきまえずにやたらと偉そうな声を張り上げてしまうので、飼い殺しにしてる」とか(^◇^;)


仕事場の隅には、こんなフレームが飾られてました。右側は見ての通り、日本アカデミー賞のときのものですね。で、左側のカエルのイラストつきメッセージは、何と片岡鶴太郎さんからの直筆の絵葉書だそうです。カエルの足のところに赤いインクで「鶴」って書いてるのが分かるかな〜?

ユニークで優しい川崎さんの交友関係の広さがよ〜く分かる1枚でもあります♪


1階の仕事場を拝見させてもらう前後は、2階で賑やかに談笑。おっちゃんはともかく、私は川崎さんとは初対面なのに、全然そんな気がしなくって…今までに手がけられたお仕事の話や業界の大人の事情、音楽仲間とのエピソードなどなど…ほんとに色んな話が飛び交いました。

その中でいちばん話題にのぼったのは、作曲家でハーピストでもある朝川朋之さんのことかなあ。朝川さんは、高校生のときにひょっこり宇崎竜童さんのところへ弟子入り志願に現れ、そのまま現在に至ってるんだそうですが、宇崎さんをはじめとする川崎さんや仲間内の方々の間では、その高校生当時の印象のまま、今でも朝川さんのことを「少年!」と呼んでるそうです。その話を聞いたおっちゃんは「そういや、去年の録音のとき(143番参照)にもスタジオで宇崎さんが‘少年〜!’って呼んでましたよ〜」って言い出して、その後は「彼はハンドルを握ると人が変わる」とか「いや、彼は普段からせっかちで、フルコースを頼んでも最後のデザートまで待てずに帰っちゃう」など、朝川さんへの愛情たっぷりの楽しいエピソードで盛り上がり、やわらかな笑い声が部屋いっぱいに広がりました。


こちらは古い(20〜30年前って言ったかな?)ヤマハ製のギターを抱えてキメてるとこです。もっと時間があったら何か弾いて聴かせていただきたかったところですが、残念ながらチューニングするときのポロロ〜ン程度でした(^^ゞ

しかしまあ、川崎さんって、いつもいつも本当にいい笑顔ですよね〜? 前にうちの掲示板で大きなヒラメを持って満面の笑顔になってる川崎さんの写真をご紹介したときに、あさひ組の皆から「あれ、とってもいい顔だったね〜。実際もあんな人なのかな?」なんて声がいっぱいだったのですが、そのまんまの方でした(*^-^*)


こうして、川崎さんちでの2時間はアッという間にすぎ、私たちはたくさんのお土産や大事な思い出と一緒に、また最寄の駅まで送ってもらいました。当初の予定より1時間も早めに品川を出発して、ほんとに良かった〜。いつかまた、今度はもっとゆっくりお邪魔したいものですp(^-^)q

ところで、帰りの電車の中で「楽しかったなあ♪」「うんうん、行って良かったなあ♪」みたいな会話のあと、「今度は18日やな♪」の私の声に「うん…」と、いきなり浮かない声のおっちゃん。どうしたのかと聞いてみると「川崎さんの言う18日は、既に別の仕事(220番参照)が入っとるんよなあ。ま、時間によったら行ける場合もあるし…と思うて、あの場では何も言わんかったんじゃ。時間が上手くズレてくれることに期待したいとこやなあ…はあ。」との返事。え…ええぇ〜っ、ショック〜っ!! 先に書いたように、作曲家さんの演奏者への思いを知ったら、何が何でも駆けつけたいって気持ちだけはいっぱいのようですが、現実はそう甘くはないようです。残念(>_<)ヽ

後日、川崎さんからも、おっちゃんとの予定が合わなくて(しかも、他にも常連ミュージシャンの方で予定が合わなかった人が数人いるとか…)ショゲてるメールが来てました。川崎さんの作品では「栄光と狂気」「まんてん」「グレートジャーニー」などで活躍された川島和子さんがスキャットで参加されるのは確定だそうで楽しみなところですが、やっぱり奏者の音色を思い浮かべて書いてただけに、何人もと都合が合わないっていうのはショックも大きいようです。私も川崎さんの熱い思いをこの耳で聞いてきただけに、胸が痛いです…。ほんっとに残念ですが、お互いに元気で活躍してたら、また近いうちに絶対に一緒に新しい音楽を生み出せる日がくるでしょうから、それに大いに期待してましょうo(^o^)o

これで、おっちゃんと私の「川崎真弘さんち探検レポ」は終わりです。たった2時間ですが、と〜っても充実した一時でした。この場を借りて、この名(迷)コンビを温かく迎えてくださった川崎さんにも、心から感謝したいと思います。ありがとうございました(*^-^*)

2005年2月22日

 

 

ここから先は、残念ながらおっちゃんは参加できなかったけれど、その後の「あした元気にな〜れ!」の様子です。音楽の話題を中心とした制作の流れや参加されたミュージシャンの方々のお名前などを、川崎さんに教えていただきましたo(^o^)o

2005年2月18日。いよいよ録音当日です。2月の初めの時点では、朝川さんも参加が難しい…とのお話だったみたいですが、何とか2時間くらいなら都合がつくことになったようで、朝川さんのハープが入る曲から先にまとめて録音することになったようです。川崎さんにとって朝川さんは、単に竜童組のかわいい後輩っていうだけではなく、ときには川崎さんが苦手なクラシック系のことを教えてもらったりもする、大事な相方なんですって。だから、スタジオに朝川さんの姿があると、ホッとするんだとか…。そういう関係って、ほんとに素敵ですよね〜?(*^-^*)

とは言っても、この日の朝川さんのブースは、指揮台にいる川崎さんからは死角になってしまうようなところで、川崎さんとしては、反対側のブースのガラスに何となく映って見える朝川さんの影に「少年、ちゃんといる? やるよ〜!」なんて声をかけながらの録音だったようです。こんな状況でも、やっぱり「同じ部屋の空気を吸ってる」ってだけで、すごく心強いんでしょうね。ありゃ、ちと表現が恋人同士っぽかったかな? ま、ええか(^^ゞ ちなみに、朝川さんの方からは、モニターに映る川崎さんがしっかりと見えてたみたいですよ。

ここで、今回のメンバーですが…弦(マサさんのグループ)、フルート(西沢幸彦さん)、クラリネット(星野 正さん)、ファゴット(大畠條亮さん)、ギター(佐久間順平さん)、ピアノ(竹田裕美子さん:ニックネーム‘きんちゃん’だそうです♪)、ハープ(朝川朋之さん)、スキャット(川島和子さん)という感じだったそうです。どの方も、今までに何度も川崎さんとお仕事をしたことのある、気心の知れた方たちばかりだったようです。

特に、ギターの佐久間さんとピアノの竹田さんは、もともと小室 等さんチームのメンバーでもあり、川崎さんがこのお仕事を始めたときから、ときどきお手伝いに来てもらってるような仲なんですって。そうそう、竹田さんはアコーディオンも弾かれるそうで、映画の中で「傷痍軍人(戦争で負傷した軍人さんが、白衣を着てアコーディオンを弾きながら、前に置いた空き缶や箱にお金を入れてもらうんだそうです。川崎さん流に言えば‘ストリート・ミュージシャンのハシリ’のようなものだそうです(^^ゞ)」が登場するシーンのアコーディオンなんかも弾いてもらったそうです。ここも、この映画の見どころ(聴きどころ?)の1つですね♪

ところで、作曲段階で動画の一部が届いてたというお話は先にしましたが、これのもっとちゃんとしたもの…色がついてスムーズに動いてるVTRは、録音当日には届く予定だったそうです。そりゃ、そうですよね〜? フィルムスコアリングって言うくらいですもん、おっちゃんの今までの色んなレポートから想像すると、指揮の川崎さんはそのVTRを観ながら、それに合わせて振るはずですよね? でも、何故だか間に合わなかったらしくて、ほとんどの(川崎さん曰く‘99.99%’だそうです(^^ゞ)完成シーンを観てないままの録音になってしまったそうです。ひえぇ〜っ! となると、こういうときは、音楽の長さに絵を合わせてくれるのかしらん? う〜ん、気になる…。

兎にも角にも、取りあえず無事に録音は終わり、2月28日には「デジタル0号試写」というのが行われたそうです。この「デジタル」というのは、まだフィルムに焼いてない状態のことで、「0号試写」というのは、制作関係者さんのチェック試写の様なものなんだそうです。この段階では、まだ「直し」が入ることもあるそうですよ。その後、「初号」というのがあるそうですが、これはフィルムに焼いて、制作関係者さんやスポンサーさん、それに一部の声優さんなんかのための試写なんだそうです。それからやっと、や〜っと「一般試写」になるんだそうですよ。私は「試写会」というものにさえ行ったことがないので、これよりさらに先の段階の「一般公開」を観てるってことになるんですね〜いやはや(^^ゞ

この「0号」や「初号」で問題があると、「一般試写」までにもっと制作チェック試写をやる場合もあるそうですが、日本では公開が決まっているとなかなか難しいんだそうです。でも、ハリウッド映画の場合は、この段階でプロデューサーが納得いかなかったりすると、エンディングを変えてしまったりすることもあるそうです。さらに恐ろしいことには、作曲家さんを変えて録音をやり直すことだってあるとか…お〜恐ッ!お〜恐ッ!(←実はこの‘お〜恐ッ!’ってのは、川崎さんからのメールにあったそのまんまの表現です。何か、思いっきり現実味を帯びた声のような…(^^ゞ)

ちょっと脱線しましたが、その0号試写には、川崎さんは行かなかったそうです。何と、前日の27日の段階でまだ画が入ってなかったらしく、0号試写のときもそのまんまの状態でやる…とのことだったので、やめたんですって。画が入ってないってことは、効果音もやりようもないってことなので、セリフと音楽が主体のサウンドになるんだそうです。これで「チェック」ってことになったのかしらん?(^-^;)

そんなわけで、また日を改めて「0号試写 第2弾」みたいなものを開いてもらったそうです。そこへは、川崎さんと音楽プロデューサーの天翔陽子さんとエンジニアの亀川徹 東京芸大助教授の3人で観に行ったそうなのですが、終わった直後は3人とも言葉が出ないほどのひどいサウンドだったそうです。3人の間にある止まったままの空気…こ、恐いです(>_<)ヽ 関係者さんのお話だと、ダビング・スタジオではちゃんとしていたということなので、その試写会場のサウンド・セッティングに問題があったんでしょうか? とにかく、もう一度ダビング・スタジオでチェックすることになったんだそうです。

そのダビング・スタジオでの再チェックのあと、今度はスキャットを担当してくださった川島さんと、3月7日に日比谷公会堂で行われた根岸(林家一門)主催の完成披露試写会へ方に行ったんだそうです(その様子は公式サイト最新情報のページを見てください)。この日比谷公会堂というところは古い会場で、映画用の音響設備もないらしいので、あんまり期待せずに観に行ったんだそうですが、例の「0号試写 第2弾」よりずっと良かったそうです。はぁ〜このお話からすると、その最初の試写ってのは、よっぽど…だったんでしょうね。ほんと、何が悪かったんでしょ? あ、この日比谷公会堂での試写では、招待関係者用のお土産なんかがもらえたそうで、川崎さんったら何だか嬉しそうでした。でも、それで浮かれてるだけではなく、ちゃんと監督さんやプロデューサーさんには「もう一度チェック試写をしてほしい」ってお願いもして帰ってきたそうです。そりゃ、会場によって、これだけ音楽の聴こえ方に差が出ると、作った者としては不安ですよね…。

でも、川崎さんには申し訳ないんですが、このとんでもなく大変そうな流れを、私はとてもワクワクしながら聞いてるんです。だって、川崎さんの、音楽への愛情がひしひしと伝わってくるでしょ? いつだったか、大島ミチルさんが「作った曲は、全て自分の分身か子供みたいなものだ」なんておっしゃってましたが、きっと川崎さんもこれと同じ気持ちで、世の皆さんのところに送り出す前に、親として精一杯の身支度をさせてやってるような感じなんだと思います。この心の熱さが、何ともいいなあと思う私なのです(^^ゞ

こうして何かとほんっとに大変な道のりだったようですが、無事に映画は完成し、7月からの公開を待つのみ…といった状態になってるようです。 大勢の著名人が注目し応援してるチョー話題作で、今の私たちへの大事なメッセージをいっぱい含んだ意味深い映画のようですので、作曲段階からの川崎さんのご苦労なども思い浮かべながら、ぜひ観てきてくださいねo(^o^)o

2005年5月12日

 

 

 

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