川崎真弘さんにとってのおっちゃん

 

おっちゃんにスタジオへ来て頂く様になったのは、え〜と・・・いつからだろう?
最初の頃は、朝川少年にオーケストレーションをお願いしていたので、多分その頃から旭のおっちゃんには、私の音楽でフルートを吹いて頂いていたのだと思うのだが・・・。当時は指揮者も入っていたし、私はコントロール・ルームのディレクター席に張り付いて、スコアばかり見ていたので、大変失礼ながら定かではない。勿論「グレート・ジャーニー」シリーズの頃には既に、はっきりと指名して来て頂いておった。

それにしても、私のスタジオで、おっちゃんにフルートを吹いて頂く事は非常に稀。
(そう言えば、パーカッションの菅チンにも、コンガを使わせないなぁ)
おっちゃんの音には、どこか土埃や乾いた風の匂いがする。
そして、それぞれの笛の音にマッチする特有のリズム感が心地よいんだな。(そのくせ時折、もっとオンビートで、なんて注文してゴメン)そう言った所と、おっちゃんの『あの』風情が、私のスタジオには必要不可欠な存在。

和み? 癒し? いやいや、笛の名手として尊敬しております。

そもそも私は、ロックバンド上がりなので、最初の頃はクラッシック系楽器のスタジオミュージシャンの方々から、結構いじめられたのだ。勿論、私の音楽が稚拙なのが原因でもあるのだが「へん! チャラチャラしたロック上がりごときが・・・」って感じだったのだろう。

それで、私の音楽を素直な気持ちで演奏してくれるミュージシャン達と出会うまでには結構時間もかかった。それ故に、現在私のスタジオへ集まってくれる方々は、私にとってやっと巡り会えた、かけがえの無いミュージシャンの方々でもあり尊敬している。(これでもホントなんだから)

まあ、その割にはいつも時間に追いまくられた、過酷なスタジオワークをさせてしまっておるのだが、おっちゃんはどんな時にも飄々と、笛に風を吹き込んでくれるんだな。そしてその風が、ヘッドフォーンを通して私に伝わって来た時「むひっ、ええぞエエゾ、その風だぁ、その匂いだぁ」と、嬉しくなってくる。

おっちゃん、今度は笛を持ってウチにも来てね。 その時のギャラは美味しいお酒と房総の地魚かな・・・?

 

川崎真弘さん(1949年9月15日生まれ)

1970年代の日本ロック界で伝説といわれた「イエロー」「カルメン・マキ&OZ」「金子マリ&バックスバニー」などのグループや数々のセッションで、ハモンドB−3を得意とするキーボード奏者として活動されてました。その後、宇崎竜童さんの呼びかけで「竜童組」の結成に参加し、解散までの6年間、今度は国内外を問わずに大活躍されたあと、本格的に映画音楽の作曲家としての活動をはじめられました。

川崎さんの音楽は、いつも土の匂いや風の薫り、大地の力強い鼓動が聞こえてくるようで、自然にすぅ〜っと心に染み入って、どこか懐かしい気持ちになれます。また、ご自身の音楽を語られるときの骨太な話し方が頼もしくて、とても魅力的な作曲家さんです。



注:「作曲家」川崎真弘さん

でも、お酒とジョークと釣りが大好きな、おもしろいオジさんだったりもします。ついでに言うと、左の写真を公開してから、川崎さんのことを「ヒラメのおっちゃん」と呼ぶ声も…(^^ゞ

詳しくは、↓の川崎さんのHPをご覧ください。映画音楽を創ることに関して、川崎さんの目から徹底的に掘り下げたコンテンツ「Film Scoring」は必見ですよ♪

川崎真弘さんのHPへ

 

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