おっちゃんの仕事場探検

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劇伴(映画・ドラマ・アニメなどのBGM)がどんなところで、どんな風に作られているのかを、おっちゃんから聞いたお話を中心にレポートしていきます。レポートの番号が進むにつれてだんだんと内容が濃くなり、ときには作曲家さんやエンジニアさんからいただいたコメントも出てきます。

ただし、これらは録音時の記録が主になっているので、実際にオンエアまたはリリースされたときにはタイトルが変わってる…なんてことも稀にあります。また、私の音楽の知識やパソコン技術の問題などによりお見苦しい点も多いかと思いますが、あたたかい目で読んでいただけると嬉しいです(*^^*)

こことは別の「スペシャルレポート」「オフラインレポート」などのページでも作曲家さんやエンジニアさんのお仕事ぶりやオフのときの様子をご紹介していますので、合わせてご覧下さい。

最後に…どうぞレポートをご覧になってのご意見・ご感想などを、ゲストブックやメール・ウェブ拍手などを通じてお聞かせください。今後の参考に、そして励みにさせていただきたいと思います。よろしくお願いしますm(__)m

 

 

 

 

072 映画「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」(大島ミチル)

2003年10月7日。2つ下の前田俊明さんのお仕事レポートからの続きで、この日3軒目のレポートとなります。午後10時半に、早稲田にあるアバコスタジオに行きました。このアバコスタジオというのは、人気テレビアニメ「犬夜叉」の録音によく使われていたところです。でも、「犬夜叉」の音楽を書かれた和田 薫さんも、最近は色んなスタジオでの録音を試しているようですが…。

さて、この日は大島ミチルさんが音楽を担当された映画「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」だったのですが、前日から新日本フィルハーモニーによるオケの録音が始まっていたのだそうです。おっちゃんは、そのオケの一部分にケーナをダビングするという形での参加でした。このアバコスタジオを使ったのも、大編成のオケが入れるくらいの広いスペースがあるからなんでしょうね。おっちゃんが2軒目の仕事を終えてアバコに着いた時には既にオケの録音は終わって「おっちゃん待ち」の状態になっていたそうです。なので、業務開始予定の10時半を待たずして、すぐに始めたんですって。

録音は、ちょっとアラビア風というかエスニックな感じのメロディを5〜6種類ほど録ったそうです。5〜6種類というのは、基本的なメロディは同じなのですが、ちょっとだけ曲の長さが違ったりしたんですって。エンジニアさんは大島さんの録音ではよくやっている三浦さんという方だったそうなのですが、「ぶっつけ本番、うまく行かなかったらやり直し」みたいな感じで録ってくれたので、正味30分もかからずに終わってしまったそうです。つまりこれは、おっちゃんがほとんどミスを出さなかったということでしょう?ひえぇ〜いつもながら、本当にすごいなあと感心してしまいます。

おっちゃんは業務終了が午前様を覚悟して行ったらしいので、何だかとても得した気分になったみたいです。思いがけず早くに終わったので、大島さんたちと少しお話したり、映画のシーンを見せてもらったりしたそうですよ。おっちゃんのケーナを使った曲が出てくるのはもちろん戦闘シーンとかではなくて、ぐっと静かな場面らしいです。

モスラの子供…おっちゃんの言葉をそのまま使うとすると「超大型のアオムシ」みたいなものが出てきて、何だかおかしかったそうです。最近の映画はCGが多いようですが、今回の映画はゴジラもメカゴジラもちゃんと中に人が入っているんですってね。真夏の撮影だったので、それはそれは大変だったとか…。

ところで、お仕事がアッという間に終わってしまったので、写真を撮るヒマもなかったというか、すっかり忘れてしまったんだそうです。残念…。まあ、録音後の歓談が随分と楽しそうでしたもんね。無理もありません。今回で3作目となる大島さん風ゴジラ音楽、映画の公開が今から楽しみですo(^-^)o

 

 

071 火曜サスペンス劇場「箱根湯河原温泉交番」(大谷和夫)

2003年10月7日。この日は火サスこと火曜サスペンス劇場の録音で、一口坂スタジオに行きました。作曲は、ピアニストでもある大谷和夫さん。いつもに比べるとかなり曲数が多く、編成も、弦が6422(小池ストリングス)とクラリネット(佐野博美さん・サックスと持ち替え)、おっちゃんのフルートに大谷さんのピアノにシンセ…と、普段の火サスの音楽に比べるとかなり大きかったそうです。ひょっとすると秋の特別編なんてことだったりするのでしょうか。指揮は中谷勝昭さんでした。

おっちゃんからの報告によると、タイトルは「箱根湯河原温泉交番」で、放映は11月以降とのことでした。これは火サスのサイトでマメにチェックしないと…ですね♪

おっちゃんが使った楽器は篠笛がメインで、他にはオカリナとフルートを使ったのも2〜3曲ずつあったようですよ。普通の篠笛ではちょっと難しい感じのフレーズだったので、おっちゃん自作のクロマティック篠笛を使って切り抜けたんですって。 このクロマチック篠笛というのは大島ミチルさんが音楽を担当された朝の連続テレビ小説「あすか」のサントラの中でも、とても効果的な使われ方をしてるんですよ。とにかく、この回はおっちゃんの音色がたっぷりと堪能できそうですね。今からオンエアが楽しみですo(^-^)o

 

 

070 細川たかし「大利根しぐれ」「男泣き」(前田俊明)

2003年10月7日。 この日は3軒ハシゴのスケジュールで、まずは港区麻布台のスタジオに行きました。前田俊明さんのアレンジで、演歌界の大御所である細川たかしさんの新曲2曲のレコーディングです。

実はこの前田俊明さんという方は、先日おっちゃんのHPにアップされた「押すアレンジャー」というコラムのモデルともいうべき方なんだそうです。 時間が延びる方は他にもいらっしゃるようですが、いま1番の売れっ子というか、最も活躍していらっしゃるのは、やはりこの前田さんのようです。で、録音の方は案の定、押しまくりだったんですって(^^ゞ

普通は2時間で2曲を録音するらしいのですが、この時はまず最初の1曲にしっかり2時間かかってしまいました。まあ、2曲目は約1時間という平均並の進行だったのですが、それでもトータルで3時間、つまり1時間の「押し」となってしまったようです。 他のパートの譜面を直してたり、作曲家の方と打ち合わせをしている間はおっちゃんは暇なので、掲示板やメールのレス書きをしたり、居眠りなんかもしたりして、けっこう有効に使ってたようです(;^_^A

とにかく、この日の録音は細川たかしさんの新曲で「大利根しぐれ」と「男泣き」という2曲だったそうです。1曲目の「大利根しぐれ」には篠笛で、2曲目の「男泣き」にはフルートで参加したそうですよ。あいにく細川さんご自身は来てらっしゃらなくて、仮歌はこの歌の作曲をされた弦 哲也さんが歌われたようです。この弦さんという方は、とても歌が上手なんだそうです。でも、この日の曲はキーが高めだったので、少し苦戦してらっしゃるように感じたそうです。細川さんなら特に問題ないのかな…。

さて、肝心の仕上がりの方ですが、手間と時間をかけた甲斐があってか、なかなかよくまとまっていたようで、作曲者の弦哲也さんも満足されてたみたいです。今回はバッチリ曲名が分かってるので、テレビやラジオで流れてきてもチェックしやすいですね…って、発売までに曲名が変わらなければいいけどなあ。もし、どこかのお店に入ったときに有線放送なんかで細川さんの声が聴こえたら、少しだけ足を止めてみませんか?

 

 

069 氷川きよし「夢勝負」「北極光」(伊戸のりお)

2003年9月26日。赤坂のコロムビアのスタジオに行きました。ここは先日テレビでも紹介されてたようですが、あと1年弱で閉鎖されるらしいですね。おっちゃんは「内幸町から赤坂に移って来たのがもう40年近く前になると思いますが、美空ひばりさんの曲を始め、色んな名盤が生み出されたスタジオがなくなってしまうのは残念なことです」と、寂しそうに語ってくれました。

この日のお仕事は伊戸のりおさんのアレンジで、氷川きよしさんの新曲「夢勝負」と「北極光」の2曲の歌伴の録音でした。「北極光」というのは「オーロラ」と読むらしいですよ。おっちゃんは「夢勝負」にはピッコロで、「北極光」にはフルートでの参加でしたが、後者には演歌としては珍しくホルンが入ったそうです。曲のタイトルにもなっているオーロラの柔らかな光りを、ホルンの丸い音で表現されたのでしょうか。

スタジオに氷川さんご本人は来てらっしゃらなくて仮歌さんだったのですが、ディレクターだと思われる方が歌ってらしたようです。このディレクターと思われる方は氷川さんとほぼキーが同じらしくて、この方が楽に歌えれば大丈夫ということらしいですよ。どうやら、この方は前にも仮歌を歌われてたことがあるみたいです。

ピッコロで吹いた部分は「篠笛の方がいいんじゃないか」と思うような使い方がほとんどだったようですが、動きはピッコロの方がずっと自由なので、伊戸さんはこういう使い方が多いようです。

この日に録音された2曲って、もうリリースされてるんでしょうか…発売までにタイトルが変わってしまう可能性もありますが、老若男女を問わず(でも、メインはオバちゃん?)大人気の氷川さんは今度はどんな歌声でお茶の間の皆をなごませてくれるんでしょうね(*^^*)

 

 

068 アニメ「ヤミと帽子と本の旅人」(多田彰文)

2003年9月24日。この日、おっちゃんは↓のレポートにある大島さんとのお仕事を終えたあと、今度は麻布台にあるスタジオに行きました。イマジンに所属されてる多田彰文さんとのお仕事だったのですが、何故かこの日は拘束時間が1時間と短かったので、不思議に思いながらスタジオに向かったそうです。あ、劇伴は最低2時間から…というのが普通なんだそうで、だから不思議だったわけですね。

まず、お仕事の内容としては、7月ごろに同じ場所で録った「ヤミと帽子と本と旅人」の音楽の録り直しとのことでした…って、7月ごろの録音レポートは残念ながらおっちゃんのメモ忘れのためにアップできてません。で、その拘束時間が短いというのは、メロディが1〜2ヶ所ほど間違っていたための、部分的な録り直しだからなのだそうです。メロディが間違ってたって…打ち合わせのときに何か行き違いでもあったんでしょうかねえ。

とにかく、すでに何かで使われてるメロディなので、少しでも違っているとマズイらしいです。まあ、当たり前と言えば当たり前の話なんですが…。で、録り直しといってもメロディと関係のないパートはそのまま残して、弦(佐藤のゆりさんのグループ)・木管・パーカッション(だったかな?)だけが差し替えをするというお仕事だったようです。

 

 

067 ドラマ「あした天気になあれ」(大島ミチル)

2003年9月24日。この日は港区麻布台のスタジオで、大島ミチルさんのお仕事がありました。スタジオに向かう途中のおっちゃんから「今日は拘束時間が4時間と、普通の劇伴にしてはちょっと長めなんよなあ。何だろうか?」なんて聞かれたので、毎日のように大島さんの日記を読ませていただいてる私は「"あした天気になあれ"ってドラマの音楽と違うかなあ?」と答えたんです。これが見事に的中して、おっちゃんからは「当たり〜♪」なんてメールが来てました。

10月11日(土)から日テレ系列で、21時からの放映なのだそうです。でも、初回のみ1時間30分スペシャルのようですよ。5歳の娘を持つシングルマザー役の観月ありささんが、お天気キャスターの役で登場するらしいです。

さて、録音の内容ですが、最初の2時間はブラス(トランペット2・トロンボーン1・サックス1)とパーカッション(2)、それにハープ(朝川朋之さん)が入った大きな編成で行われたそうです。そして後半は、弦(マサさんのグループ)と木管(フルート・オーボエ・クラリネット)とピアノが残ったそうです。おっちゃんからは「最後の方でピアノとフルートの曲をやって、1番最後はピアノのソロだったかなあ?」なんて教えてもらいまいした。フルートとピアノの曲かぁ…おっちゃんのお仕事調査隊としては、この曲がひときわ楽しみかも〜です。ブラスの入った編成でもそんなに分厚いサウンドではなく、全体的に軽い感じの曲が多かったみたいですよ。

コーディネーター兼エンジニアの某氏が「今日はベストメンバーが集まってくれて…」なんておっしゃってたそうですが、その言葉の通り、とても気心の知れたミュージシャンばかりだったそうです。だから最初から最後までずっと和やかな雰囲気のままでお仕事が進んだみたいですよ。そんなやわらかい空気の中で生まれた大島さんの新しい音楽、ドラマの放映が待ち遠しいですね。

大島さんのお話では、今回の音楽はいつもに増してメロディを大切に書かれたようですし、サントラとしてリリースの予定もあるそうなので、そちらも楽しみですo(^-^)o

右の写真は、最後のピアノソロになった時の、リハーサルの合間に撮らせてもらったものだそうです。いつも厳しい状況の中でマメに写真を撮って来てくれるおっちゃんですが、やはり人が大勢いる時はフラッシュをオンにしての撮影は難しいそうなんです。でもこれは、人が少なくなってからということで、しっかりフラッシュを使って撮影したそうです。

大島さんの掲示板レスによると、この撮影の瞬間がコントロールルームのモニターで大島さんの姿を見ていたテレビ局のプロデューサーさんや監督さんに大ウケだったとか…録音の終盤ということで、きっととてもお疲れだったでしょうのに、相変わらず大島さんの笑顔は素敵ですよね♪
 

この日のおっちゃんは、この録音が済んだあとに赤坂の某所で別のお仕事をして、またこの港区麻布台のスタジオに戻ってくるという、最近にしては珍しく忙しい1日だったそうです。私とおっちゃんの間では「今日は3軒ハシゴかあ」なんて言ってるのですが、とにかくどうもお疲れさま〜な1日でした(^O^)

 

 

066 NHKオンデマンド・コメディー「お江戸でござる」(前田俊明)

2003年9月23日。おっちゃんは前田俊明さんのレコーディングのために、ビクターの青山スタジオに行きました。録ったのは「七色なみだ」という歌だったようですが、実はこれは日本薄謝協会の「お江戸でござる」のテーマ曲なのだそうです。歌い手さんは、演歌歌手の林あさみさん。

このところのおっちゃんは朝の連続テレビ小説の劇伴や金曜時代劇のテーマの音楽録に立て続けに参加したし、今回も薄謝協会のお仕事ということで、何やら縁が深いですね。もう「薄謝協会」なんて言えないかも?(^^ゞ

さて、「お江戸でござる」のテーマには数原 晋さんのトランペットをフィーチャーした藤野浩一さんの曲があるそうなのですが、おっちゃん曰く「あれの代わりではなくて、たぶん挿入歌みたいなんとちゃうかな?」ですって。曲想は、あのコメディ番組にふさわしい明るい感じの歌だったようです。

…とレポートのアップ時にはここまで書いてたのですが、その後Youtubeでこの「七色なみだ」が聴けるようになってましたので貼っておきますね。おっちゃんの笛、すごくよく聴こえますよ♪

 

 

065 「見沼のほとり」「愛しいゼフィランサス」(若草 恵)

2003年9月22日。都心部からはちょっと離れた…でも、おっちゃんちからはけっこう近い世田谷区の西の端にあるクレッセントスタジオに行ったそうです。この日のお仕事は若草 恵さんのレコーディングで、歌ものが2曲でした。1曲目の「見沼のほとり」は小池弘之さんグループの弦とリコーダーで、2曲目の「愛しいゼフィランサス」は同じく小池さんグループの弦と木管でのダビングでした。

おっちゃんは「見沼って馴染みのない曲名やけど、新しくできたさいたま市に見沼区ってのがあるから、その御当地ソングかなあ」なんて言ってましたが、真相はどうなんでしょうね。

また、おっちゃんは「ゼフィランサスってのが初耳だったんで、スタジオの皆で"花の名前か何かかな〜?"って言い合ったんよ。で、検索してみたら案の定ヒガンバナ科の花で、ときどき見かける花だった」なんてことも言ってました。ちなみに、ゼフィランサスに関するページはこちらです。

「見沼のほとり」の方は、前奏と後奏にリコーダーのソロがあってなかなか良い感じなのだそうですが、市場に出回る版なのかどうか分からないんだそうです。ああ、どうぞ出回ってくれぇ〜と願うワタクシなのでした。

 

 

064 ドラマ「春ふたたび」(丸山和範)

2003年9月20日。この日のおっちゃんは、最近はあまり行く機会のなかった銀座の「音響ハウス」というスタジオに行ったそうです。で、少し早めに着いて1階のレストランで食事していたら突然グラグラっと地震が来て、とても焦ったそうですよ。

何故かって?
それはですねえ、1階のレストランということで、おっちゃん自身はすぐに外へ飛び出せるところでいたものの、大事な大事な楽器たちを8階のスタジオに置いてきてたからなんです。揺れている間「もしこれが大地震だったら、楽器と泣き分かれになるのかなあ」とか「楽器を取りに8階まで上がって、逃げ遅れて楽器と心中かなあ」とか、いろいろと考えちゃったそうです。楽器を本当に愛してるんですねえ。だから、あんな音色が出せるのかも。ちなみに、8階のスタジオはかなり揺れたらしいですよ。のちのニュースでは、関東は震度4って報じられてましたっけ…。

さて、お仕事の方ですが、表題の通り「春ふたたび」というドラマの音楽録りで、音楽は丸山和範さん。どうやら1回きりの特番みたいですね。

そのせいか、いわゆる溜め録りではなくフィルムスコアリングなので、指揮者として板倉康明さんがいらしてたそうです。板倉さんは丸山さんのお仕事のときによく棒を振ってらっしゃるそうですが(同級生だか1年違いだかなんだそうです)、とても手際よく運んでくれるので現場はかなりスムーズにいったんですって。ちなみに、この板倉さんはクラリネット奏者さんでもあるんですよ。


左の写真で、こちらを向いてらっしゃるのが板倉さんです。

フルートの他に、パンパイプが2曲とリコーダー(アルト)が2曲あったそうです。おっちゃんがプロダクションの人に聞いてみてくれたところ、どうやら介護関係のドラマのようですね。なので、音楽も緩やかで暖かい感じのする曲が多かったみたいです。


編成は弦(篠崎正嗣さんのグループ・64221)・ピアノ(美野春樹さん)・ギター(松宮幹彦さん)・笛(おっちゃん)・パーカッション(大石真理恵さん)。休憩中の雑談で、板倉さんは1960年生まれで美野さんが1950年生まれ…つまり、1940年生まれのおっちゃんと10年ずつ違うんだね〜なんて話が出てたそうです。

このドラマ、残念ながら放送局も放送日時も分からないのです。もし、何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせくださいね♪

 

 

063 実写版「美少女戦士セーラームーン」(大島ミチル)

2003年9月13日。おっちゃんは、大島ミチルさんとのお仕事のために赤坂のコロムビアへ行きました。この日のお仕事は小さい女の子たちに大人気のテレビアニメ「美少女戦士セーラームーン」の実写版とのことでした。実写版の公式サイトはこちらです。

この「美少女戦士セーラームーン」という作品に関しては、テレビアニメ版は有沢孝紀さんが、ミュージカルは小坂明子さんが音楽を担当されています。このたび大島さんが手がけられた実写版は今秋10月4日(土)からTBS系列で、朝の7時30分〜8時00分の枠でオンエアされるそうです。週末の朝早い時間からの放映ということですが、ここは肩凝りと闘いながら50曲も書き上げた大島さんのためにも頑張って早起きして見なくっちゃあ!

ここで、おっちゃん曰く「実写版ってことは、当然ながら可愛い女の子がいっぱい出るんよなあ。ちょっと見てみたいかも〜♪」ですと。おっちゃん…まあ、それもいいけど、まずは自分がやった音楽に耳を傾けてくださいよ(^^ゞ

おっちゃんたち木管セクションが入ったのは16時からだったそうなのですが、その前にブラス関係などがやっていたそうです。なので、曲自体は全部で50曲もあったとはいえ、おっちゃんがやったのは30曲弱だったみたいです。ブラスの部分は聴いていないので分からないそうですが、後半おっちゃんが参加してからの編成は、弦(マサさんのグループ)・ピアノ・ハープ(朝川朋之さん)・クラシックパーカッションに木管3人だったそうです。この編成からも想像できる通り、ソフトで軽い感じの曲が中心だったみたいですよ。スタジオに集まっていたメンバーは録音を終えた方から少しずつ帰っていくようになっていたようで、最後はフルートとピアノの曲と、ピアノソロで終わったそうです。

ところで、録音そのものはとても快調に進行していたそうなのですが、途中で何度かハードディスクのトラブルがあって中断してしまったそうです。結局、最後の部分は従来のテープに切り替えたようでした。ハードディスクレコーディングは便利な面が多いらしいのですが、まだ現場もエンジニアさんも慣れていないこともあって、ときどきトラブることがあるようです。そんなことで、けっこう待ち時間もあったみたいですが、それでも予定よりはかなり早めに終わったみたいですよ。


休憩時間にヴァイオリンの篠崎正嗣さんやオーボエの石橋雅一さんたちが携帯で写真を撮りまくってたそうなので、それに便乗してデジカメで大島さんの写真を撮らせてもらったそうです。

いやあ、ほんと素敵なな写真でしょ〜?
大島さんのあたたかなお人柄が画面いっぱいに溢れてますよね?

ちなみに、指揮台に腰かけていらっしゃるとこだそうです。 おっちゃん&大島さん、お疲れさまでした<(_ _)>

 

 

062 豆満江哀歌(竜崎孝路)

2003年9月11日。この日は、市谷の自衛隊の近くにあるサウンド・バレイというスタジオへ行ったそうです。竜崎孝路さんのお仕事で、事前に「韓国の笛を使ってみたい」との連絡があったようですね。でも、おっちゃんの手元にある韓国の笛といえば「大琴(テグム)」という大型の笛とケーナによく似た笛しかなく、しかもキーや音程の関係でとても仕事では使えそうにないものなんですて。なので、取りあえず家にあるものを色々と持って行ったそうです。

その「大琴」というのは尺八くらいの太さがある横笛で、大きな歌口に大きな共鳴孔のある楽器なんだそうです。おっちゃんはもちろんちゃんと吹けるのですが、孔の配置が西洋音階とは全く異なるので、洋楽の楽器との合奏はかなり難しいのではないかということです。

レポートか、おっちゃんのHPの「明笛」のページを参考にしてくださいね。


 
暁 恵(あかつきめぐみ)さん」という可愛いらしい女の子で、録音が終わったあとに「笛を見せてほしい」なんて言ってブースまで来てたそうです。おっちゃんの思いっきり緩んだ顔が目に浮かんでくるようですね。
 
ところで、「大琴」と書いて実は「笛」というのが不思議なのですが、やっぱり何か由来があるのでしょうねえ。どなたか知りませんか?

…と、ここまでは録音直後に書いたレポートだったのですが、その後の情報によると「豆満江哀歌」は「哀しき豆満江」とタイトルを変えて発売され、暁さんの歌声とアリラン風のメロディ、そしておっちゃんの笛の音とともに、多くの人に愛されてるようです。ちょっと映像と音がビミョーにズレてて違和感があるんですが、一応こちらで聴けますよ♪

 

 

061 KinKi Kidsのアルバム「24/7」(編曲:佐藤泰将)

2003年8月31日。この日はビクターの青山スタジオに行き、木管8人(フルート・オーボエ・クラリネット・ファゴット各2名ずつ)とホルン4人でのダビングでした。今回のお仕事は、事前に「やり易いメンバーを紹介してくれ」と言われていたみたいで、一応おっちゃんは何人かの名前をあげて連絡しておいたそうです。なので、当日はほぼ希望通りのメンバーが集まっていたそうですよ。

おっちゃんは仕事の内容は聞かずに行ったそうなのですが(←大体いつもそんな感じかも(^^ゞ)、KinKi Kidsの新曲だったみたいです…と言っても、スキャット状態の仮歌が入っているだけで、まだ歌詞ができていないとのことでした。できあがった曲に歌詞を付けるというプロセスになっているようで、当然ながらまだタイトルも決まってなかったみたいです。

こういう、曲が先行するという曲の作り方もけっこうあるんですね。いや、今はこっちら主流なんでしょうか。 おっちゃんからは「アレンジは佐藤泰将さんで、曲は堂本…何とかさんやて。」との報告をいただきましたが、KinKi Kidsって、どっちも堂本さんなんですよねえ…はて、どちらの堂本さんが作曲されたのやら。まあ、CDリリースと共に明らかになるのを待つとしましょうか♪ …と、ここまでは、録音直後にアップしたリポートでした。

その後、10月半ばにおっちゃんの手元に完成したCDが届いたそうで、アルバムのタイトルは「24/7(twenty-four sevenと読むそうです)」となってたそうです。これは、堂本光一さん・剛さんの年齢が共に24歳で、7枚目のアルバムということから付けられたらしいですね。

ダビングした次の日…つまり9月1日にボーカルのレコーディングがあって、そのときに曲のタイトルも「消えない悲しみ、消せない記憶」と決まったらしいです。アルバムでは6番目に収録されてて、ダビング時には謎(?)だった作曲は、堂本光一さんの方だったようです。

 

 

060 金曜時代劇「転がしお銀」(若草 恵)

2003年8月30日。若草 恵さんの録音で、港区麻布台のサウンドシティに行ったそうです。サウンドシティといえば、このレポート内ではもうお馴染みのスタジオですね。

この日はNHKで9月現在オンエア中の「金曜時代劇・蝉しぐれ」の次の番組のテーマソングだったみたいですよ。「蝉しぐれ」もレポさせていただきましたが、そのときはケーナで参加してました。で、今回の曲には「転がしお銀」という仮題が付いてたそうですが、仮題ということはオンエア時には変わってるかもしれませんね。

歌は坂本冬美さん。 録音は小池ストリングスグループの弦と篠笛だけのダビングでした。おっちゃんの笛は歌の部分で2声、エンディングで1声だけ出てくるようですが、なかなか効果的な使い方だったみたいです。スタジオには作曲の平尾昌晃さんもいらしてたそうです。つまり、平尾さんが作曲されて、若草さんが編曲ということですね。

この「転がしお銀 〜父娘あだ討ち江戸日記〜(仮題)」は内舘牧子さんの脚本で、田中美里さん・武田真治さんが主演するようです。共演者には、池内淳子さん・伊東四朗さん・伊藤貴明さん・小泉孝太郎さん・片桐はいりさん・舞の海さん・井岡弘樹さんのお名前が見られました。放送開始は2003年10月10日で、長屋を舞台にした人情喜劇みたいです。ぜひ、チェックしてくださいね♪

 

 

059 銀河鉄道物語(青木 望)

2003年8月28日。赤坂のコロンビアの1スタで、青木望さんのレコーディングだったようです。青木さんは、最近でこそあまり録音の回数は多くないみたいですが、以前は「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテンハーロック」を始めとするアニメの劇伴から、アリス、谷村新司さん、松山千春さんの歌の編曲まで幅広く手がけていらっしゃるとても有名なアレンジャーさんであり、作曲家さんなんだそうです。元・弦楽器奏者ということもあって、ストリングの扱い方には定評があるみたいですよ(^.^)b

この日の録音は「銀河鉄道物語」の音楽録りで、あの松本零士さんの画歴50周年を記念しての作品だそうです。公式サイトによるとBSフジで10月から放映されるみたいですが、残念ながら私もおっちゃんも見ることは出来ないんですね。でも、そのうちに普通のチャンネルで見えるようになるかもしれないので、そこに期待してるところです。

編成は、リズム隊(ドラム・ベース・ギター・ピアノ)の他に、フル編成の弦とブラスとホルン、そして木管は、フルート2本にオーボエ・クラリネット・ハープ(朝川朋之さん)・シンセサイザーという、かなり大きい編成だったんですって。

ここで、おっちゃんからの率直な感想を1つ…「最近のアニメの劇伴として特筆したいのは、シンセの音は入っているけど打ち込みは皆無だったってことかな。アコースティック楽器にとことん精通してらっしゃる青木さんのオーケストレーションだから、耳にも優しく響くサウンドになってると思うよ。もしサントラが出たら、かなり楽しめるんじゃないかなあ」だそうですo(^-^)o

確かに、最近のアニメの劇伴で打ち込みが皆無ってのは、本当に珍しいことかもしれませんね。でも、悲しいかな…我が家では見えないんですよねぇ。何を隠そう、うちは普通のBSさえ見えないんですよ。だからBSフジなんてもう…。ほんとどうにかならんのか、私の住んでる地域のケーブルテレビの料金システムは!?

で、笛のパートとしては、ブラスが入っているフル編成の部分ではフルートとピッコロがメインだったようです。そして後半の小編成になってからは、アルトフルートやリコーダー(アルトとテナーを使用)が多かったみたいですね。

おまけに1曲だけですが、ティンホイッスルの無伴奏ソロまであったみたいですよ。これは、登場する某キャラクターにティンホイッスルを吹くシーンがあるそうで、そこで使われるようです。この時に「作画の参考にするから、写真を撮らせてほしい」と言われたそうで、吹いているところや楽器の写真を何枚も撮られたそうです。けっこう絵にもこだわってるみたいで、放映が楽しみですねo(^-^)o

全て生楽器でまかなっている関係で曲数もとても多く、最終的には6時間ちょっとかかってしまったようで、おっちゃんからは「久々にたっぷり仕事したな〜!」との声が聞かれました。この番組を見られた方、見ることができないおっちゃんや私のために、ぜひ感想などを聞かせてくださいね(*^^*)

 

 

058 NHK朝の連続テレビ小説「てるてる家族」(宮川 泰)

2003年8月2日。おっちゃんは、日本薄謝協会に出かけていきました。この日は10月から始まる「てるてる家族」という朝の連続小説の録音で、作曲は「宇宙戦艦ヤマト」でお馴染みの宮川 泰でした。

この日の録音は最近としては非常に稀な、とてものんびりとした録音だったようです…というのも、フルートのパートは最初からず〜っとお休みで、何とM-18(18番目の曲)からしかなかったんだそうです。それまで延々と約2時間、おっちゃんは何もすることがなかったんですって。そういや、仕事中であるはずの時間に「ヒマじゃ〜っ!」なんてメールが来てたような…(;^_^A

本来の 拘束時間は午後3時から6時までの3時間だったそうですが、譜面の変更や直しや写譜ミスの訂正など色々とあって、結局は6時間以上の大延長戦になってしまったようです。

編成はドラム・ベース・ピアノ・ギターのリズム隊に、シンセ・ヴァイオリン(篠崎正嗣さんのソロ)・クラリネット(1人でサックスと持ち替え)・フルート・パーカッションでした。で、この翌日にトランペットをダビングで入れるという予定になってたみたいです。

音楽の感じから想像すると、いかにも大阪って感じのコミックタッチのドラマっぽい雰囲気がしたんですって。まあ、全体的には宮川さんらしいジャズっぽい感じの曲が多かったらしいですけどね。あ、この「てるてる家族」は、9月29日にスタートするそうです。詳しくは、このレポートの上の方にあるリンクから公式サイトを見てくださいね。どうぞ、お見逃しなく♪

ところで、ちょっと録音レポートからは脱線しますが…この日のスタジオの前に、当日のスケジュールを書いたホワイトボードが置いてあって、そこに「BK 朝ドラ」と書かれていたそうです。で、そんなにお若くはない某ミュージシャンの方がこれを見て「BKって何?」と聞いてきたので、おっちゃんはビックリしたそうです。この方はどうやらBSか何かの書き間違いかと思ったみたいですね。

さて、この「BK」ってのは、実は放送局のコールサイン「JOBK」の略なんですって。でも最近は…特にテレビでは放送の開始か終了の時くらいしかコールサインのアナウンスをしなくなってしまったので、あまり馴染みがなくなってしまったんでしょうね。何を隠そう、私も知りませんでした。

で、この「BK 朝ドラ」というのは、業界的には「NHK大阪中央放送局製作の朝の連続ドラマ」という風に読めるんだそうです。ちなみに、東京はJOAK、名古屋はJOCKなんですって。おっちゃんは「多分"JO*K"の"*"の部分を、主だった都市からアルファベット順に付けていったんだろうなあ」なんて言ってました。ちなみに4文字あるコールサインの前2文字「JA」と「JD〜JS」で始まるのは、日本の無線局に割り当てられたコールサインなんだそうですよ。

余談ついでですが…おっちゃんたちがやってるアマチュア無線局のコールサインは、例えば「JA1***」の「1」のように3文字目が数字になっていて、これが日本国内の地域を表しているんだそうです。1:関東、2:中部東海、3:関西、4:中国、5:四国、6:九州(沖縄)、7:東北、8:北海道、9:北陸、0:信越、という風になってるそうです。 おっちゃんの趣味のアマチュア無線とおっちゃんのお仕事場である薄謝協会はパッと見は何のつながりもないようですが、実はしっかりと通ずるものがあるんですねえ。世の中、何にでも挑戦して、色々と見聞を広めるのは大事なことだなあなんて思いました。

 

 

057 まっすぐにいこう。(大島ミチル)

2003年8月1日。おっちゃんは、朝の10時に港区麻布台のスタジオに行きました。午前中のお仕事は久しぶりだったので覚悟はしてたものの、いつにない朝の大渋滞に巻き込まれてしまったみたいです。3時間近く前(…ってことは、朝の7時すぎ?)に家を出たのに、5分ほど遅刻してしまったとか…幸いにも誰かに迷惑がかかるということはなかったみたいですが、いつもすごい時間の余裕を見て行動してるおっちゃんには、この遅刻は少しショックだったかもしれませんね。でも、某オーボエ奏者さんはさらに10分くらい遅れて来たらしいので、この日は特に道路が混雑していたんでしょうね。

さて、録音の内容ですが、大島ミチルさんのお仕事で「まっすぐにいこう。」というアニメの音楽録りだったみたいです。放送日程は、関西は8月18日〜21日まで4日連続(午前10時55分から放送開始)、関東は9月1日から8・17・22日の4週連続(深夜25時33分から放送開始)となってるようです。

取材のカメラなんかも入っていたみたいで、おっちゃんもちょこっとスタッフさんに質問してみたんですって。すると、和田 薫さんが音楽を担当してる「犬夜叉」や「金田一少年の事件簿」を作っているのと同じグループなんだそうです。まあ、これは全くの偶然でしょうが、今回のも「犬」が主人公の、でも戦いとかはない心温まる系のアニメみたいですよ

さらに余談ですが…その「犬夜叉」のアシスタントプロデューサーさんに斎藤朋之さんという方がいらっしゃるんです。で、この方には和田さんを囲む会でお会いしたことがあるんですが、この「まっすぐにいこう。」はその斎藤さんの初のプロデュース作品なんだそうですよ。


音楽は、おっちゃんの聴いた感じでは、ホームドラマかなと思うくらいにほのぼのとしてて、明るく、そして軽い雰囲気のものが多かったそうです。そんな感じなので、編成にもブラスは入ってなく、弦(マサさんのグループ・44221?で後半はカルテット)と木管3人、それにパーカッション・アコーディオン・ハープ(朝川朋之さん)・ピアノと、ソフトな感じでまとめられてたそうです。

休憩時間に、大島さんが副調でインタビューを受けていらっしゃった時に、おっちゃんも便乗して横から写真を撮らせてもらったそうです。う〜ん、ちょっとシャッターチャンスがズレたかな?残念ながら、目を閉じてらっしゃいますね。でも、大島さんの素敵さに変わりはありません。

今回は、取りあえず4回分だけ放送するようですが、反響次第では更に続くことになるかも?というお話だったそうです。これは是非とも皆で見て、長く続けてもらわないといけませんね〜♪

ところで、この録音の最中におっちゃんはオーボエの石橋雅一さんと、携帯のカメラで互いの写真を撮り合ったり、その写真を互いにメールで送り合ったりしてたそうです。いやはや…男2人で、しかも狭いブースの中で、何やってんでしょ(^^ゞ

その写真を私の携帯にも送ってもらったのですが、なかなかいい感じですよ。でも、どうにもパソコンでは見えなくて…また何とかなったら、こちらでアップしますね。


さて、ここで大事なお話が…何と、今回の録音分に関しては、完全なフィルムスコアリングなんだそうです。つまり、映画音楽のように画面やアクションにピッタリと音楽を合わせてるんだそうですよ。これだけでも随分と映像からの訴える力というのが違ってきますよね。 おっちゃんも「本来は、全てがこうでなければいけないんだよなあ。昔は皆そうだったし…。でも、最近は予算の関係で、いわゆる溜め録り方式がほとんどなんよなあ。特にテレビの場合はね。画面の動きにピッタリ合わせた劇伴の面白さを、是非よく見て(聴いて)ほしいなあ」って言ってました。 これは私も同感ですね。もっともっと劇伴の陰の苦労や素晴らしさを知ってほしいと思います。そのためにこうやって色んな方のご協力をいただいて、レポートをまとめさせていただいてるのですから…。

最後にもう1つ大事なお知らせが…この「まっすぐにいこう。」のDVDが12月3日発売されるようです。サントラはDVDの初回限定特典となるようですよ。これは是非とも予約して、初回版をゲットしましょうね♪

 

 

056 NHK BS「おーい、ニッポン・福岡篇」(若草 恵)

2003年7月28日。この日のおっちゃんは、若草恵さんのお仕事で麻布台のスタジオに行ったそうです。若草 恵さんと言えば「ヒカルの碁」や「六神合体ゴッドマーズ」、そして今春にはうちでもレポさせていただいた「劇場版 パーマン」などのアニメにドラマの劇伴など数多くの作品を手がけてらっしゃる方ですよね。でも、おっちゃんは「若草さんは歌もののアレンジの方がメインなのかなあ」なんて思ったりしてるんですって。

若草さんのアレンジする演歌の魅力は「演歌なんだけど、一味違ったシャレたポップス風」というところなんだそうです。でも、この日は珍しく思いっきりド演歌調の曲だったみたいですね…とは言っても、演奏しているミュージシャンは若草さんのレギュラーメンバー(?)である小池弘之さんグループの弦にリズム隊という、演歌系のお仕事ではほとんどお顔を見ない方々だったんですって。おっちゃんが「強いて云えば、演歌の仕事にもよく出入りしているのは、わしくらいだったかな?」なんて言ってるくらいですから…。

で、そう言った方々によるド演歌調だったので、 やはり普通の演歌とはちょっと違うニュアンスになってたそうです。その微妙なニュアンスの違いが、その曲の大きな持ち味になるのではないかという気がしますが、どうなんでしょ〜?

おっと、肝心の番組名がこんな末筆になってしまいました。NHKのBSで「おーい、ニッポン」という番組があるのですが、その番組テーマだったらしいです。サブタイトルに「福岡篇」とある通り、各県別にテーマが作られてるんじゃないでしょうか…とにかく、うちはBSが映らないんで、よく分からないんです…。あ、若草さんが現場で「他のバージョン(県)もやった」なんておっしゃってたそうなので、各県別にテーマがあるのは間違いなさそうですね。

歌は男女のデュエットだったみたいですが、お名前は例によって(!)聞き漏らしてしまったそうです。おっちゃんは「多分、新人かな?」なんて言ってましたが…ってなことで、ちょっと調べてみました。すると、オーディションを勝ち抜いた2人の素人さんだそうで、浪速恋しぐれ」の福岡版「博多夫婦道」という歌なんだそうです。番組中に流れたら、ぜひ注意して聴いてみてくださいねo(^-^)o

 

 

055 アニメ「LAST EXILE」追加録音(Dolce Triade)

2003年7月10日。おっちゃんは、青山のKIMのスタジオに出かけて行きました。KIMというのは、「美しの里」のコンサートや、6月に東京フォーラムで行われた「国際ガス会議」のコンサートなんかを始め、様々なレコーディングやコンサートの企画・製作などを手掛けている会社で、自社に小さなスタジオも持っているのだそうです。

この日は前に一度レポさせていただいた「LAST EXILE」の2度目の録音でした。本当は24日あたりにやりたかったらしいところを、おっちゃんの都合で無理にこの日にしてもらったそうなのです。つまりそれは、おっちゃんの代役を出来る人がいないってことですよね。おっちゃんが色んな方から「唯一無比」の存在だと謳われるのが、こういうところからも感じていただけると思います。とにかくそんな事情で、本当は弦なんかを先に入れるはずだったのが、この日の音源にはまだ打ち込みの音しか入っていなくて、少し寂しい感じがしたそうです。おっちゃんは「まあ、あとでやる人達もいつもやっている気心の知れた連中やから、何とかなるやろ♪」なんて笑い飛ばしてました(^^ゞ

この日は、最終回に使われる予定の音楽も含まれていたせいか、かなり勇壮な感じの曲が何曲かあったそうです。フルートやピッコロの他に、エスニックな感じの曲ではケーナを使ったとか…。

で、おっちゃんはその場で前回やった分のCDをいただいてきちゃったそうなんです。うちの掲示板にも書いてくれてましたが、「これが我ながらなかなか面白い仕上がりになってて、お勧めかな〜という気がするよ。CDのケースも普通とはちょっと変った造りで、シャレてるし…」なんて言ってました。こちらこちらのサイトで少し試聴できますので、覗いてみて下さいね。私はここで試聴して、今CDが欲しくてたまらないです。

ところで、この「LAST EXILE」の音楽を担当してる「Dolce Triade」の「Triade」って、どんな意味か知ってますか?実はド・ミ・ソなんかの「3和音」って意味なんだそうです。その名の通り、このDolce Triadeというユニットは、黒石ひとみさん、藤原麻紀さん、山本由紀さんという3人の女性で結成されてるんですね。それぞれのステキな持ち味が仲良く交わり合って1つの和音となり、すばらしいお仕事をされてるのがよく分かりますよね(*^^*)

さて、この日は録音が終わったあとに、先日の「世界ガス会議」のときにやったコンサートのビデオを見せてもらったそうです。記録用ではなく会場の大型スクリーンに映した分の録画なので普通の実況録画とはちょっと違ったそうですが、なかなか面白かったんですって。再編集したのをもらえるかも知れないので、楽しみ待ってるおっちゃんなのでした。

 

 

054 ヤン・チェンさんの新曲(若草 恵)

2003年7月1日。この日のおっちゃんは若草 恵さんのレコーディングで、キングレコードの関口台スタジオに行きました。歌い手さんはヤン・チェンさんという中国の女性です。でも、10年以上も日本にいるとのことで日本語はペラペラ、所属は何とあの吉本興行なのだそうです…と言ってもお笑い系というわけではないのですが、ときどき大阪弁が出たりしてたそうですよ(^^ゞ

曲は、中国でリリースされたもののカバーと言うか、リメイクみたいな感じだったようです。おっちゃんは「中国調のメロディを、若草さんのポップテイストなアレンジでくるんだような…」なんて話してましたが、一体どんな感じの仕上がりだったんでしょうね?

ヤン・チェンさんは現場にも来られてて歌ってらしたそうですが、とても綺麗な歌声だったそうですよ。で、中間部はほぼ普通の音域なのですが、エンディングで突然オクターブくらい上がって、おっちゃんはビックリしたそうです。だって、上のH(シ)の音まで、軽々と出てたんですって。しかも、いわゆる中国的な発声ではなくて、わりと自然な声だったそうですよ。クラシックの訓練も受けていたとのことですが、それにしても上のH(シ)を軽々と…ってのはすごいなあ〜。

おっちゃんが参加した曲は2曲のうちの「チベット高原(青蔵高原)」という曲でした。先にオケを録ったあとにダビングという形で、イントロ部分に篠笛を入れたそうです。本当は「ケーナで…」というお話だったみたいですが、音域の関係で篠笛になったみたいですね。その日のスタジオにはヴァイオリンの篠崎正嗣さんが二胡を持って来てたそうなので、どちらかの曲に入れたんだと思われます。

 

 

053 おかあさんといっしょ「ファミリーコンサート」用の音楽録り(福田和禾子)

2003年6月29日。お馴染みの日本薄謝協会で「おかあさんといっしょ」の音楽録りがありました。今回のはテレビ用ではなく、夏休みに全国各地を回るファミリーコンサート用だったそうです。作曲は福田和禾子さん。

この日はリズム隊とブラス、それにシンセとフルートを先に録って、弦を後でダビングするというスケジュールのようでした。このNHKの506というスタジオはかなり広いそうなんで皆で一斉に演奏して録音することも可能なようですが、別に録った方がやりやすいという面もあるみたいですね…何がやりやすいのかは、私もよく分かりません(;^_^A


そんなワケで、いつもは弦セクションが入る広いブースに、おっちゃんたった1人でやってたんだそうです。

写真を見ると何だかポツンとして心細くなりそうですが、そんなことないのかなあ…あ、楽器はほとんどがピッコロだったんですって。


奥に見えているのはブラスセクションで、右端にはなかなかユニークな頭の人も見えてますね。福田さんは、残念ながら影になって写ってないようです。

 

 

052 NHK金曜時代劇「蝉しぐれ」(若草 恵)

2003年6月27日。この日の3軒目のお仕事は、若草 恵さんによる「金曜時代劇・蝉しぐれ」のテーマソングのレコーディングでした。今回のお仕事はオーダーの時点では2時間…つまり2曲分の時間で押さえられていたそうですが、実際は1曲だけだったみたいです。ただし、その1曲を2サイズ録ったみたいですけどね。

さて、2サイズの内訳はと言いますと…そのテーマソングを、テレビサイズ(実際に番組で使用されるもので、ほぼワンコーラス)と、フルコーラスの2種類だったようです。これを2曲分と換算し、時間も余裕をみて2時間でオーダーしたようです。


また、オーダーの時点では「ティンホイッスル、もしくはケーナ」と言われていたそうですが、キーや音域の関係で結局はケーナでやったそうです。そのおっちゃんのケーナは、テレビサイズの方はほんの3声くらいしか出てこないそうなんですが、フルサイズの方は間奏にケーナのソロがあるんですって。女性の歌い手さんだったみたいですが、お名前は聞き忘れてしまったとか…。そんなおっちゃんからは「曲のタイトルは"もしも"だったと思う」というお話も聞けたので、ちょっと気にしててくださいね。

さらに「全く指揮者の見えんブース…というか元は物置だったんちゃうかと思うようなところだったんで、写真の右側にあるモニターの画面を見ながらやったんやけど、これがまた何とも旧式の液晶のモニターでなあ。赤っぽい妙な画面で、早い動きやと画面が流れて棒が見えんってな代物だった。まあ、この手の曲はほとんど棒を見んでも出来るんで大丈夫だったんやけど…」とのお話も聞けました。

ほとんど棒を見なくても大丈夫って…ひえぇ〜何度も練習しまくってる曲ならともかく、初見の曲でしょうに…おっちゃん、さすがです☆彡

 

 

051 JASRAC音楽事業コンサート・岐阜篇

2003年6月20日〜22日。岐阜県岐阜市・土岐市・大垣市の3市で、コンサートのお仕事があったそうです。おっちゃんは「岐阜県に行くなんて滅多にないことだし、土岐市なんかは恐らく初めてじゃないかな?」なんて言ってました。

岐阜市から土岐市にバスで移動する際には、趣味の無線でしかつながったことのない美濃加茂市や可児市、各務原市なんかを通過したそうです。無線でつながったことのある市を実際に通るって、また特別な思いがあったりするんでしょうね。あ、岐阜市では遠目でほんのチラっとですが、長良川の「鵜飼い」も見えたりしたそうですよ。

さて、今回はJASRAC(日本音楽著作権協会)関連の仕事で、親しみやすい曲を中心としたコンサートを通じて、子供達にスタジオミュージシャンのお仕事ぶりや著作権の重要さを分かってもらおうというような趣旨の催しだったそうです。演奏した曲は、クラシックの名曲から、ジャズ、アニメメドレーまで、かなりバラエティに富んでたそうですよ。


〜プログラム〜

フィガロの結婚序曲(モーツァルト)
チャルダッシュ(ヴィクトリオ・モンティ)
白鳥(サン・サーンス)
インタープレイ(フランク・コーデル)

星に願いを
アメイジング・グレイス→ワン・ノート・サンバ
A whole new world(映画アラジンより) 著作権の話
トロルのなみだ〜演奏と朗読〜(音楽:美野春樹)

アニメメドレー
リベルタンゴ(ピアソラ作曲・美野春樹編曲)

勿忘草をあなたに(江口浩司)
大きな古時計


モーツァルトの「フィガロの結婚」は、少なくとも40人くらいのオケでやるものなんだそうです。それをたった10人での演奏なので、1人ひとりの負担が大きくなって大変だったんですって。ジャズ・ベーシストの斎藤クジラさんの頑張りが特に素晴らしかったとか…。

コーデルの「インタープレイ」というのは、木管五重奏のオリジナル曲で、最初にフルートがしばらくアカペラでソロを吹き、次にクラリネットがソロを吹き、フルートとデュエットになって、更にそのあとオーボエが出てトリオ、ファゴットが加わってカルテット、最後にホルンが加わって五重奏になるというユニークな構成の曲なんだそうです。

で、今回はそれぞれが楽器を吹きながら出てくるという演出になってたんですって。つまりそれは、上の写真のように誰もいないステージに、まずおっちゃんが吹きながら登場するってことですよね?生で聴けなかった(見えなかった)のが何とも口惜しいです。

当然、ソロの部分は暗譜になるので、暗譜が苦手な人はかなり苦労していたらしいです。また、楽器によっては、歩きながらの演奏ってのが難しいのもあるようで、そちらでも苦労されてた方がいたそうですよ。

作曲者のコーデルは、ハリウッドで映画音楽や劇伴なんかを書いて活躍している人だそうです。残念ながら、日本では未公開の作品が多いみたいですけどね。

演奏の途中で、個別のインタビューなんかもあったそうです。おっちゃんには「スタジオでは、どんな楽器を吹いてるのですか?」という質問があったそうなので、フルートやピッコロ、それにオカリナやケーナやリコーダーのことも話してあげたそうです。

また、「この人は、実はこのメロディを吹いてる人なのですよ」という紹介のもとに、ケーナで「もののけ姫」のテーマを吹いたそうです。会場からは「おおぉ〜」という、どよめきが起きていたとか…私も、おっちゃんの生ケーナを聴いてみたかったです(>_<)ヽ


おっちゃんの次はオーボエの石橋雅一さんだったそうで、石橋さんは「魔女の宅急便」のメインテーマや、「津軽海峡冬景色」のイントロなんかを吹いたそうです。いや〜これも聴いてみたかったなあ。

第1部の最後は、↑のプログラムにある「星に願いを」を始めとするディズニー音楽やゴスペルなんかを、ジャズシンガーの清水秀子さんフィーチャーで演奏されたそうです。斎藤クジラさんのベースのアドリブソロに合わせて佐野さんが口笛を吹くという絶妙な演奏テクニックも聴きものだったんですって。

第2部の最初は、今回のコンサートのメインテーマである著作権に関する説明があったそうで、会場の皆さんも一生懸命に聞き入ってたそうですよ。

続いては、「劇伴を生で聴こう」というコーナーだそうで、「トロルのなみだ(リン・ストッケ作:やまのうちきよこ訳)」のお話を朗読しながら、この日のために美野さんが作曲したという本邦初演の音楽を演奏したそうです。


朗読と生演奏をリアルタイムで聴ける機会なんて、滅多にないですよね?…いや、私なんて、一生ないかも。聴けた方、本当に羨ましいですねぇ。

指揮は、クラリネットを始めサックスやフルートなどでも活躍してらっしゃる佐野さん。

あ、左の写真は皆さんジーパンなどの私服姿ですね。どうやら、リハの時のものみたいです。


続いては、「世界に誇れる日本の文化」ということで、アニメメドレーの演奏だったそうです。「アンパンマン」や「ゲゲゲの鬼太郎」、「となりのトトロ」に「ひょっこりひょうたん島」など子供達がよく知ってる曲ばかりで、会場からは大きな歌声が聴こえてきたそうです。本当に、楽しいコンサートだったんでしょうね。

「リベルタンゴ」は、アストル・ピアソラの名曲を美野春樹さんがアレンジされたもので、もとはピアノと木管五重奏だったそうですが、今回は弦も加わったバージョンだったみたいです。アンサンブルが難しくて、とてもスリリングな曲だったそうですよ。今回は美野さんが来れなかったらしいのですが、これはまた違った仕上がりで、なかなか面白かったそうです。


「勿忘草をあなたに」は、JASRACの委員でもある江口浩司さんの作曲された名曲で、今回はこの曲を江口さんご自身の指揮で演奏したそうです。

会場からは、今度は年輩の方々の口ずさむ声が聴こえてきたそうですよ。

最後は、去年の大ヒット曲「大きな古時計」をオリジナルからジャズ風・ポップス風にまで色々にアレンジした曲で、幕引きとなったようです。


舞台裏エピソードとして、2日目の土岐市の会場はちょうど会場のエアコンを修理している時期に当たってしまったのだそうで、全員上着なし・ワイシャツ腕まくり姿でのステージだったようです(このレポートの最初の写真にカーソルを重ねてみてください)。で、客席の方では何台もの扇風機を回してたとか…。幸い暑さはそれほどではなかったみたいで、おっちゃんからは安堵の感想をいただきました。

また、最終日の大垣市の市民会館は「エアコンの音がちょっと大きいので、開演前まで入れておいて演奏が始まったら切る」というような話だったそうですが、実際にはそれほど邪魔ではなかったようで「ずっと入れておこう」という話になったみたいですね。でも、おっちゃんからは「そのわりには、本番の時は暑かったんよ。やっぱり切ってたのかなあ?」なんて声が聞かれました。

温度調節はともかく、 音響的には最後の大垣の会場が1番よかったように感じたそうです。何はともあれ、お疲れさまでした(*^^*)

 

 

050 木曜ミステリー「京都地検の女」(大島ミチル)

2003年6月17日。大島ミチルさんとのお仕事で、都内千代田区の一口坂スタジオに行きました。この日はテレビ朝日の木曜ミステリー枠で7月から放送開始となる「京都地検の女」という番組の音楽録りだそうです。番組の性質上サスペンスっぽい音楽もあったようですが、どちらかと言えば「ごくせん」や「ショムニ」の音楽を思い起こさせるような明るい曲調のものが多かったようでした。一体、どんなストーリーが展開されるんでしょうね?

編成は64221の弦にフルート、クラリネット、トランペットにトロンボーン、それにピアノとパーカッションがそれぞれ1人ずつだったようです。

あ、この「64221」と言うのは、弦楽器の編成を表す数字だそうで、ファーストヴァイオリン6人、セカンドが4人、ヴィオラとチェロが2人、コントラバスが1人という意味なんだそうです。



弦とピアノをバックにトランペットとトロンボーンがアドリブを繰り広げる曲なんかもあって、なかなか面白かったそうですよ。これは必見(必聴)ですね〜。 右上の写真にカーソルを合わせると、素敵な大島さんの姿がさらに鮮明に…っ!

この日の配置は、真ん中の広いスペースに弦がいて、それ以外の楽器は、その弦の周りを取り囲むように作られているブースに入ってたそうです。左の写真はおっちゃんのブースから見たお隣さんで、クラリネットだったみたいです♪


で、おっちゃんのブースからは指揮者…つまり大島さんがちょっと見難いアングルだったので、ブーズ内にはモニターが置かれてたようです。でも、おっちゃんは勝手にセッティングを変えて、大島さんを生で見るようにしてたんですって。

大島さんの公式サイトによると、何と34曲も録ったようですね。かなり慌しい録音だったようですが、オンエアではそんなことは微塵も感じさせない豊かな音楽で、私たちを魅了してくれることでしょう。楽しみですね♪

 

 

049 FMシアター「唐木屋一件のこと」(桑原研郎)

2003年6月14日。この日の2軒目のお仕事は日本薄謝協会(別名NHK)で、FMで放送されるラジオドラマの音楽録利でした。タイトルは「唐木屋一件のこと」で、音楽は桑原研郎(よしろう)さん。関係者の方に聞いたところ、シナリオは一般公募したものなんだとか…。 桑原さんは、放送局がまだ内幸町にあったころから、協会を中心に膨大なお仕事の実績を残していらっしゃる方なんですよ。

編成は、弦のカルテットにフルート、ハーモニカ、アコースティックギター、そしてピアノという感じだったそうですが、ピアノの方にはチェンバロとの持ち替えがあったんですって。 ピアノみたいな大きな鍵盤楽器で「持ち替え」なんて言い方も妙ですが、まあ意味は伝わりますよね(^^ゞ

最近はチェンパロの音色はシンセで片付けてしまうことが多い中で、今回は生のチェンバロが入ってたということは注目すべき点だと思います。写真はスタジオにあったチェンバロですが、なかなか素敵ですよね(*^^*)


おっちゃんも「他のスタジオだと本物のチェンバロを入れるにはレンタルしないとダメだし、そうするとかなりのレンタル料がかかって大変だろうけど、NHKにはこうやって自前の楽器があるってのはいいよなあ」なんて言ってました。あ、この日のおっちゃんのパートはリコーダーとアルトフルートがあって、アルトフルートの出番が多かったみたいです。

昔はどこのスタジオにも時計が掛けられていたみたいですが、今ではこの薄謝協会だけになってしまったそうです。

で、昔は薄謝協会に来ると、どのスタジオの時計も時報にぴったりの標準時間で動いているので、妙に感心したんだそうですよ。


6畳間くらいの小さなブースにもこんな立派な時計が掛かっているのは、ナレーションやアナウンスをする人が秒針などを参考にするため…とか何とか、特別な理由があったりするんでしょうか。

このアングルだとよく分かりませんが、この真っ黒なのはアルトフルートです。総銀製なのでかなり重いんだそうですが、この日は大活躍でした。

で、おっちゃんとしてはオーバーホール(分解掃除)して綺麗にしたいらしいのですが、スペアの楽器がないのでこの状態がまだまだ続きそうなんですと(^^ゞ


写真はソプラノリコーダー。イギリスのドルメッチュ製で、おっちゃんのHPに載っているのと同じ楽器です。

「こういう折りたたみ式のパイプ椅子を使っているスタジオは、ここだけちゃうかな?」って、おっちゃんは言ってました…というのも、このタイプの椅子はちょっと身動きしてもノイズが出やすいので、ほとんど使われることがなくなってしまったそうですよ。

 

 

048 学校用音楽教材の録音

2003年6月4日。赤坂のコロムビアスタジオで、学校での音楽教材用の録音が行われました。音楽教材というのは、音楽の教科書に載っている合奏の楽譜などの模範演奏CDみたいなものです。小学校では授業中に教育テレビでやってる番組を見せることも多いようですが、中学校ともなるとこの模範演奏を聴かせてくれる機会も多いのではないでしょうか?

この教材のお仕事って、他のお仕事とは一味違った気苦労があるようです…というのも、教科書という性質上、かなりの正確さを要求されるんですって。それこそ子供達が演奏するものなので譜面自体は易しいものが多いらしいのですが、毎年ほぼ同じメンバーでやっているベテランのミュージシャンさんたちも、このお仕事はとても緊張するんだそうです。

もう少し詳しく説明すると、たとえば息継ぎは必ず(V)マークの付いているところでしなければいけない、ルバート(rubato:一楽句中のテンポを自由に加減して演奏すること)やポルタメント(portamento:1つの音から他の音へ音程を運ぶ時、音階的にではなく滑らかに運ぶこと,ずり上げる・ずり下げるって感じ)なんて吹き方はもってのほか、ビブラート(vibrato:音の高さの微々たる震えで、トレモロとは別)も一切禁止…なんて感じで、とてもルールが厳しいんだそうです。何ていうか…ものすごく杓子定規な感じですよねえ。 まあ、さすがに最近はそんなことはなくなったようですけどね(^^ゞ

あ、ひと昔前の教科書なんかだと、テンポや拍子に関係なく2小節ごとにきっちりと(V)マークが付いていて、演奏する方も何が何でもそこで息継ぎをすること…みたいな感じだったそうですよ。でも、おっちゃんたちの場合は(V)マークごとに息を吸っていると、逆に息が余って苦しくなったりするんだそうです。だから息を吸わないで、間だけ空けるなんてことをやったりするんだとか…まあ、そんなわけで、こうした教材のお仕事は緊張するんだそうです。

当然のことながら楽器の編成も教科書と全く同じにするので、この日は鍵盤ハーモニカとピアノ、打楽器(3人)にシンセサイザー、それにおっちゃんはリコーダーという編成だったそうです。で、今回のは小学校用の教材だったので、おっちゃんはソプラノリコーダーだけの参加となりました。そして、今回もやはり色々と大変なことが多かったようですが、何とか無事に終わったそうです。

後日おっちゃんからは「あの手のCDが学校教育の現場でどの程度、どんな風に聴かれているのか分からんけど、活用してくれてると嬉しいなあ。音楽の時間もかなり圧迫されているみたいやし、どうなんやろ?」なんてコメントもいただきました。 学校も週休2日制となり、どうしても主要科目の時間を確保することに重点を置かれてしまうんですよね。少ない時間を有効に使い、少しでも多くの素晴らしい演奏を聴かせてもらって、豊かな心を育んでいってほしいものです。

そうそう、教材の録音というのにも色々あって、この日やったのは教科書に載っている楽譜を音にするという模範演奏用教材でしたが、これに対して鑑賞用教材というのもあるんだそうです。で、こちらは演奏を聴いて楽しむのが目的なので、それこそおっちゃんたちの本領発揮という感じで、わりとのびのびと演奏できるようです(*^^*)

 

 

047 WOLF'S RAIN(菅野よう子)

2003年6月3日。午後10時、東京タワーの真横にある、その名もタワーサイドスタジオというところでのお仕事でした。お仕事が始まる前に撮ったというライトアップされた素敵な東京タワーの写真が、この日のおっちゃんちの掲示板にアップされてましたよ。
 
さて、お仕事の内容ですが…菅野よう子さんの録音で、以前から何度かやっている「WOLF'S RAIN」というアニメの音楽録りでした。おっちゃんのパートを録る前にまずベース・ドラム・パーカッション・ギター・ピアノを録ってたそうなんですが、これが押しに押したんですって。で、かれこれ待つこと2時間弱。本来の終了予定時刻ごろになってようやくおっちゃんの出番となったそうです。 この日に使ったのは、リコーダー(ソプラノ・ソプラニーノ・アルト)とフルート、それにアルトフルートなどを使ったようです。その中にエスニックな感じのちょっと速いテンポのリコーダーの曲があったそうですが、1つの楽器だけでは音域が足りなくて部分的に別の楽器を使うなどして別録りしたんですって。つまり、メインはソプラノリコーダーでやるけど、音域の足りないところはちょこちょこアルトリコーダーでやって、あとでエンジニアさんが1つの曲のようにつなげる…ということですね。

他には、アルトフルートとフルートがオクターブ違いで、緩やかなテンポの幻想的なフレーズを掛け合うといった曲があったそうです。あとで色々と編集するとのことだったようですが、「けっこう面白い仕上がりになるんちゃうかな?」なんて、おっちゃんからのコメントをいただきました。確かに、幻想的でオクターブ違いの掛け合いって聞いただけで、色んなイメージが膨らんできますもんね。機会があれば、ぜひ私も聴いてみたいです♪
 
今回の録音で時間が押した原因としては、クリックを使っていないのでダビングがやりにくかったということと、音を出して様子を見ながら音楽を作っていくというやり方だったことが考えられるようですね。それもこれもいい音楽を作るためのことなので、時間や予算の事情が許すならとことんやりたいところなんでしょうね〜。
 
この日に来ていたメンバーはいつも菅野さんのステージなどを手伝ってる方々だったようですが、スタジオでお会いする方々とはちょっと違っていたようです。なので、おっちゃんがお名前を知っていたのは、CDのブックレットで何度かお見かけしたことがあるというバカボン鈴木さんだけだったとか…。
 
結局、お仕事が終わったのは夜中の2時すぎ、帰宅は3時すぎ、寝たのは4時すぎというハードな1日になったそうです。どうも、お疲れさまでした(*^_^*)

 

 

046 劇場版ポケモン「七夜の願い星ジラーチ」(宮崎慎二)

2003年6月1日。港区麻布台のサウンド・シティで、劇場版ポケモンの音楽録りがありました。前に多田彰文さんによるポケモンの音楽録りを取り上げさせていただきましたが、今回はあれと同時上映される本編の方です。
 
音楽は宮崎慎二さんで、指揮はD島公二さんでした。
ポケモンにはもうすでに1つのスタイルみたいなものが出来あがりつつあるようにも思いますが、今回も「宮崎さん絶好調!」という感じで、小気味のよい音楽が目白押しだったそうですよ。 この夏に上映される分は前売り券にゲーム好きにはたまらない特典があったとかで、今までの何倍ものチケットが売れてるそうです。少しでも多くの子供たちがストーリーだけでなく、ストーリーを盛り上げるために重要な役割を担ってる音楽やおっちゃんの笛の音にも意識を向けて親しんでくれたらいいなあ。
 
多田さんのときにはクリックにトラブルがあったことはお話しましたが、この日はそんな問題もなく、かなりの曲数があったわりには進行はスムーズだったそうです。スタジオでは「この前よりもずっと大きい音でクリックを聴いてるのに漏れないなんて…結局、この前のクリック漏れは何だったんだろうね」といった話に花が咲いてたようです。とにかく、色んな要素の積み重ねの上でやっているので、その中のどれがほんの少しトラブっても全体の進行に影響してしまうということを改めて痛感したおっちゃんなのでした。映画の公開が楽しみですねo(^-^)o

 

 

045 国際ガス会議・セレモニー用音楽(黒石ひとみ)

2003年6月1日。この日のおっちゃんは「世界ガス会議」というイベントのオープニングセレモニーで生演奏をするお仕事でした。皇太子殿下から何とか大臣まで出席されたということなので、かなり重要な会議だったんでしょうね。前にうちでもこの会議のための音楽を録音したことをレポートさせていただきましたが、そのあとで急きょ生演奏もやるという話になったそうです。

今回のお仕事の事務所が「美しの里(滋賀県)」のコンサートと同じところだったということもあって、美しの里でやった曲目の中から数曲を演奏したそうです。私の知る限り、この「美しの里」というアルバムの中の曲は、とても優しくて温かい…まるで春のやわらかな日差しのような穏やかさを感じる曲ばかりです。きっと、会場にいらした方たちも、とても和やかな雰囲気の中で素敵な交流がなされたんではないでしょうか。

この日の会の進行としては、まず開会式みたいなのがあって、その会の偉い方たちや何とか大臣、皇太子殿下などのご挨拶があり、それに続いておっちゃんたちによる演奏コーナーがあって、その後はミュージカル仕立てのショーのようなものなど色んな出し物が続いたみたいで、かなり贅沢なセレモニーになっていたそうです。

おっちゃんにとって、お仕事としては簡単なものだったそうなのですが、会場全体のカラーが何となくフレンドリーでなくて、ちょっと気疲れしちゃったんですって。会場はえらく広い上に分かりにくく、その上たくさん配置されてるガードマンは何を聞いても分からなかったり、見当違いなことを教えられたりで全く要領を得ず、振り回されたことも疲れに追い討ちをかけたみたいです。いやはや、お疲れさまでした(^^ゞ

 

 

044 劇場用アニメ「ぼくの孫悟空」(浜口史郎)

2003年5月30日。ビクター青山スタジオで、「ぼくの孫悟空」という映画のための録音がありました。手塚治虫さんの「ぼくのそんごくう」という漫画を映画化したもののようで、いま話題になっているのだそうです。どうやら7月に公開されるようですね。

音楽は「クレヨンしんちゃん」や「ワンピース」でお馴染みの浜口史郎さん。うちでも過去に「Kiddy Grade 2」というアニメのレポ(こちら)で取り上げさせていただきましたね。指揮者は熊谷 弘さんだったんですが、熊谷さんという方はどちらかといえばクラシック方面の指揮者さんだそうで、スタジオでも大編成のオケのときなどは活躍してらっしゃるそうです。だから、今回のような録音で振ってらしたのには、おっちゃんはちょっと物珍しいものを感じてたそうです。エンジニアさんは「犬夜叉」の追加録音レポ(こちら)でご紹介させていただいた「やまちゃん」こと山田正弘さんでした。


話題作だというだけあって取材のカメラも入っていたそうなので、それにまぎれておっちゃんも写真を撮ってくれてました。左側のピンクっぽいシャツを着てらっしゃるのが浜口さんで、右側が熊谷さんです。熊谷さんはマイクでお顔が隠れてしまってますね(;^_^A

手前に写っているのはベテランのバイオリン奏者さんだそうで、この日のスタジオでおっちゃんより年が上だったのはこの方だけだったんですって。


ところで、この日の録音は実はあんまりスムーズに行かなかったんだそうです。原因の1つは「クリック漏れ」だとかで、何度も録り直ししたみたいです。あ、この「クリック」というのは電子メトロノームみたいなもので、こうしたスタジオ録音の場合はほとんどこれを使うんだそうです。

プレイヤーさんたちはイヤフォンやヘッドフォンでそのクリックの音を聴きながら演奏するんだそうですが、ときどきそのクリック音がイヤフォンから漏れてしまうことがあるんですって。特に静かな音楽の時に漏れることが多いので、エンジニアさんの方で音楽の強弱に合わせてクリック音を調整したりもするそうなのです。でも、この日はいくら絞っても漏れてしまって、かなり手間取ってしまったんだそうですよ。一体どうしてそんなふうになってしまったんでしょうねえ。
 
おっちゃんはこの映画の映像の一部を現場で見ることができたそうです。なかなか可愛い孫悟空だったそうですよ。その悟空の様子は手塚治虫さんの公式サイトであるこちらでも見ることができますが、確かに可愛いくて誰もが親しみやすい絵ですよね。浜口さんの音楽もバラエティーに富んでて、子供から大人まで色んな方が楽しめる映画になりそうな感じだったそうです(*^^*)

 

 

043 モニター越しに見る越部信義さん

2003年5月24日。千代田区番町のスタジオで、越部信義さんのレコーディングがありました。 

越部さんは、日本人ならほとんどの人が知っている「おもちゃのチャチャチャ」を作曲された方なんですよ。あと「サザエさん」の劇伴も担当されてます。おっちゃんにとって越部さんは、薄謝協会の「おかあさんといっしょ」という番組で20年以上もお世話になった方なんだそうです。

この日は篠笛でしたが、何か子供用の音頭風の曲だったそうです。でも、残念ながら題名を忘れてしまったそうな…。ブースに隔離されていたので、こんな感じのモニターの画面を見ながらのお仕事でした。

 

 

042 火曜サスペンス劇場・屋形船の女(川村栄二)

2003年5月23日。前日(↓のレポ)に引き続き、この日も火サスの録音でした。タイトルは「屋形船の女」だそうで、これもシリーズもののようですね。音楽は川村栄二さん。

今回はフルートの出番がわずか3曲ととても少なかった上に笛の出番を先に録ってくれたそうで、予定時間の半分もしないうちに終わってしまったんですって。前日の収録とはすごい違いですね(^^ゞ

編成は弦(マサさんのグループによるダブルカルテット)とシンセ(いつも川村さんとお仕事されてる今泉さん)、それにピアノとフルートで、指揮はこの日も中谷さんだったそうです。

火サスって随分と前に音楽録りをやってるので、このレポートをアップしたのを忘れたころに放送されるんですよね。うっかり見落としてしまうことのないよう、番組の公式サイトでマメにチェックしてないと…皆さんも放送日に気付かれたら、ぜひご一報くださいね(*^^*)

 

 

041 火曜サスペンス劇場「緊急救命病院」(糸川玲子)

2003年5月22日。この日は、お馴染み「火サス」の録音でした。タイトルは「緊急救命病院」で、斉藤由貴さんが主演されてるシリーズものですね。作曲は、これまた火サスの音楽ではお馴染みの糸川玲子です。

おっちゃんの出番は、30数曲あった中で10曲くらいだったみたいです。楽器は、サスペンスものには欠かせない(?)低音が魅力のアルトフルートが多かったそうですが、フルートやケーナなんかも使ったそうですよ。

番組の終わり近くに、フルートのソロが流れるはずなんだとか…こりゃ、犯人が分かってしまったからってチャンネルを変えてはいけませんね♪

今回はかなり音楽が多かったらしく、最終的には40分くらい予定をオーバーしてしまったようです。

編成は弦(若い方たちによるダブルカルテット)とシンセ2人(そのうち1人は糸川さん)、ピアノにソプラノサックスにフルート、指揮は2つ下のレポでも登場した中谷勝昭さんでした。

 

 

040 CM「千福」(白石哲也)

2003年5月20日。随分と久しぶりに、CMのお仕事が入ったそうです。おっちゃんがスタジオのお仕事を始めたころは、その9割はCMだったらしいので、おっちゃんからも「変われば変わるもんやなあ」との声が聞かれました。

この日は日本酒のCMで、「千福」という銘柄の広島のお酒だったんですって。皆さんは「千福一杯いかがです〜♪」というキャッチコピーに聞き覚えはないですか?私はこれを聞いて「あ、あれかぁ〜!」って感じだったんですけど…。一応Youtubeのこちらで聴けますし、おっちゃんから数字譜も送ってもらったんで、数字譜の読める方は歌ってみてくださいね♪


1 ♭776 55|66665 0 |
   −−  −− −−−−
千  ぷくいっぱい いかがです


この曲の作詞はササトウハチローさんで作曲はいずみたくさんなんだそうですが、おっちゃんは「昭和30年代と違うかなあ。かなり古いはずじゃ」なんて言ってました。はい、調べてみると、確かに昭和30年代(34年?)で、実はこういう歌詞の曲みたいです。今回はこの曲のリメイクで、アレンジは元ダークダックスのキーボード兼アレンジャーもやってらした白石哲也さんだったそうですよ。

あ、リメイクといっても元のイメージを大切にされたようで、ちょっと古い感じのエイトビートだったそうです。編成はリズム隊のほかにフルートとクラリネット、それにアルトサックスと弦で、なかなか豪華に生楽器を使っているようです。

録音は、フリータイム(時間制限の無い普通の曲の様な形)、60秒、30秒、20秒、15秒、5秒というパターンを録ったそうです。最近はこういう風にキッチリと時間を合わせるCMの録音は少ないらしいので、おっちゃんは何だか懐かしい気分になったそうです。そう言えば、最近は誰か歌手の曲のサビの部分だけを使って時間に合わせてフェイドアウトさせてるってのが多いように思いますね。

おっちゃんは今日のお仕事で何が嬉しかったって、ミュージシャン全員に720ml瓶の吟醸酒を用意してくれたことだったんですって。さすが、お酒が大好きなおっちゃんらしいコメントですよね。さらに、清酒入りの洗顔石鹸なんてのも一緒に入っていたそうです。う〜ん、どんなのだろう…ちょっと使ってみたい気も(^^ゞ

昔はCMのお仕事をしたあとに当該の商品をくれることがよくあったそうなんですが、最近はCMのお仕事自体が少ない上に、こんなふうに商品がもらえるケースが全くなかったので、本当に嬉しかったみたいです(*^^*)

 

 

039 劇場版「ウルトラマンコスモス VS ウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE」

2003年5月16日。赤坂のコロンビアレコードの1スタで、矢野立美さんによる映画の録音がありました。矢野さんというとウルトラマンシリーズの中では「ティガ」「ダイナ」「コスモス」などの音楽を手がけられてる方ですが、この日は「ウルトラマンコスモス VS ウルトラマンジャスティス」という長いタイトルがついてたそうです。夏に公開される映画のようですね。それにしてもウルトラマンって、おっちゃんの息子さんたちや私が子供の頃に見ていた「ウルトラマン」「ウルトラセブン」あたりから延々ずっと続いているわけですから、すごいご長寿シリーズと言えますよねえ。

今回は、ブラス(トランペット3・トロンボーン4・ホルン3)のメンバーが特に充実していたこともあって、とても重厚な音がしていたそうです。特撮ファンの皆さんはもちろんでしょうけど、これはブラス好きとしてもかなりワクワクするお話ですね。そのほかの編成としては、弦が小池弘之さんのグループ、それにフルート2人と石橋雅一さんのオーボエと言ったところで、おっちゃんは途中でピッコロとアルトフルートにも持ち替えたりしたそうですよ。ブラスと一緒にピッコロも高音でかなり目立っているようです♪

あ、この日はベースとなる打ち込みの音楽に、弦・木管・金管・パーカッションをダビングするという最近の劇伴ではよく見られるスタイルで、指揮者は中谷勝昭さんだったそうです。

うちのHPに来てくれてる劇伴ライターのTさんによると、この中谷さんもスタジオでは大ベテランの指揮者さんなんだそうです。たとえば「アルプスの少女ハイジ」や「ナウシカ」それに「ルパン三世」なんかも、この中谷さんの指揮なんですって。おっちゃんともずいぶん長いこと一緒に色んなお仕事をしてきてるんじゃないかなあ。そのあたりのお話も、また聞いてみますね。

この日に録られた音楽はテレビで放送中の「ウルトラマンコスモス」の劇場版で、8月2日から全国で公開となるようですo(^-^)o

 

 

038 劇場版ポケモン「おどるポケモンひみつ基地」(多田彰文)

2003年5月15日。↓のサクラ大戦の録音のあとは、公平さんと同じイマジンに所属されてる、多田彰文さんのお仕事でした。内容はもう皆さんもよく知る「ポケモン」なのですが、夏に公開される映画に2本立てとして上映される「おどるポケモンひみつ基地」という短編映画の音楽だそうです。

短編映画ということで短く簡潔にまとめてあるお話なのか、音楽も短めのものが多かったようです。でも、4分音符が180なんていうものすごくテンポの速い曲が多くて、けっこう大変だったんですって。ポケモンの短編映画ということで、たくさんいるポケモンが目まぐるしく動くような映画なのかもしれませんね。ちょっと大変な思いもしたようですが、曲数はそう多くなかったので余裕を持って終われたみたいです(*^^*)

で、また近いうちに映画本編の録音もあるようなので、おっちゃんも楽しみにしてるみたいです。もちろん、私たちも劇場で聴けるのが楽しみなところですね。なお、本編の音楽は、いつものように宮崎慎二さんが担当されるそうです(^.^)b

あ、↓のサクラ大戦のときの弦はマサさんのグループだったのですが、こちらは佐藤のゆりさんのグループだったそうです。どの録音にどんなミュージシャンが来るのか…というのは、作曲家さんの好みやミュージシャンのスケジュールなど色んな事情をすりあわせて決まっていくのだと思いますが、そのあたりのお話もいつかお聞きしてみたいですo(^-^)o

 

 

037 OVA「サクラ大戦 3」(田中公平)

2003年5月15日。この日の最初のお仕事は、田中公平さんの録音でした。今回は公平さんの代表作の1つでもある「サクラ大戦」ですが、テレビ版や劇場版ではなく、OVAという作品のための音楽だったようです。この「3」という数字は「3巻」みたいな意味なんでしょうかねえ。

生オケが入る曲はそんなに多くなかった上に、いつも通り手際が良いので、時間的にはすごく楽だったそうです。でも、中身はなかなか密度の高い、とても吹き応えのあるお仕事だったみたいですよ。

この日の録音の中に、公平さん独特のちょっとエキゾチックでテンポの速い曲があって、そこでマサさんのグループによる弦を目いっぱい鳴らせてたんですって。これは楽しみですね〜。ところで、おっちゃんの笛が目立ってる曲はないんでしょうか…続報が入り次第、追記しますね♪

 

 

036 世界ガス会議・セレモニー用音楽(黒石ひとみ)

2003年5月14日。黒石ひとみさんとのお仕事で、南青山のスタジオに行きました。5月の末頃に東京フォーラムで開催される、とある国際会議の会場に流れる音楽だそうです。 


富田 勲さんの「青い地球は誰のもの」という曲を、オケヴァージョンやリコーダーヴァージョンなど何種類か録ったのと、北島三郎さんの「まつり」という曲を篠笛で吹いたものを録ったそうです。

このおっちゃんの吹いた「まつり」をバックに、日本各地のお神輿やだんじりなんかがステージで何かをするそうです。スクリーンに映像を流す…なんてこともするって言ってたかな?
 

この世界ガス会議というのは、1930年頃から3年ごとに世界各地で開催されているとても歴史のある催しらしくて、今度の会議には皇太子殿下も御臨席になるとのことです。関係者ではないので会議に出席することもできず、これらの音楽を聴けないのが残念なところです。

 

 

035 CDドラマ「あの、晴れた青空」(和田 薫)

2003年5月12日。この日のおっちゃんは和田 薫さんの録音で、赤坂のコロムビアレコードに行きました。その内容ですが、角川のCDドラマシリーズ「あの、晴れた青空」の総集編みたいなものだそうです。この作品に関してはもう何度か録音してるようですし、前にこちらで一度レポもさせていただきましたね。

そのレポのときにも「最近の和田さんは色んなスタジオを試してるみたい」というようなことを書きましたが、今回もまたアバコスタジオではなく、そして前回のワンダーステーションでもない、コロムビアのスタジオです。

おっちゃんは「和田 薫さん」って聞くと無意識のうちに足がアバコに向かうようで、今回も途中で「いかんいかん」なんて思うことがあったようですよ(^^ゞ


さて、この作品ですが、どうやら○枚組…とかのアルバムになるらしいです。で、こういうケースだと前に録った音源を使い回してしまうことも少なくないそうなのですが、こうしてちゃんと新たに録り直してくれるのは、CDドラマのファンの方もでしょうけれど、劇伴ファンとしてもすごく嬉しいことですよね♪

左の写真は和田さんで、右はエンジニアの山田さん。

「フラッシュが使えなくて手ぶれ気味になってしもた」とのことですが、スタジオの照明のままの方が、臨場感があっていいかも?


録音したのは全部で32曲。編成の都合で早々に帰ってしまった人もいたそうですが、午後1時に始まって最終的には当初の予定である7時近くまでかかっていたようです。おっちゃんたち木管楽器さんは6時頃に終わったので、まだ元気が残ってたみたいです♪

でも、ロビーで撮ったおっちゃんの写真を見ると、やっぱり少しお疲れ気味かな?

ちなみに編成は、弦15人に木管が4人、ホルン、ハープ、ピアノ、ギター、パーカッションが1人ずつという感じで、トランペットやトロンボーンはなく、音楽もソフトで穏やかな曲が多かったみたいです(*^^*)

 

 

034 火曜サスペンス劇場・刑事鬼貫八郎15(吉川清之)

2003年4月22日。火サスこと火曜サスペンス劇場の録音でした。作曲は吉川清之さん。まだお若い方で、おっちゃんは「吉川さんにお会いするのは初めてだったと思うなあ」なんて言ってました。

今回の録音で使われた楽器は、フルートとバスフルート。最初のオーダーでは、アルトフルートと言われていたのらしいのですが、当日になってからバスフルートに変更との連絡があったようです。この連絡が来たとき、おっちゃんは既に出かけていて別のお仕事(↓のレポートにある津島さんとのお仕事)をやっていたそうなんですが、車には載せてあったので事なきを得たそうです。

この日は小さめの編成で、マサさんのグループによる弦のカルテットに、ピアノとソプラノサックスとフルートだけだったそうです。あ、作曲された吉川さんはバスフルートを使ったことがないらしく「きっと早い動きは難しいのでは…」と、とても簡単な譜面にしてくださったんですって。いや、でも確かにあの楽器で速い動きは難しいんでは…何はともあれ、無事に終わって良かったです。

バスフルートは息がたくさん必要なこともあって音が小さいので、他の楽器とは隔離されることが多いんだそうです。で、この日も右上の写真のようなブースに入れられてたそうですよ。

番組タイトルは「刑事・鬼貫八郎15」だそうです。この「15」という数字を見るとシリーズもののようですが、どう読むんでしょう。ちょっと気になって調べてみると「おにづらはちろう」って読むみたいですね。放映日はまたもや聞くのを忘れてしまったそうですので、火サスのサイトでチェックしててくださいね(^^ゞ

 

 

033 舞台「木曽路の華 〜叱られて〜」(津島利章)

2003年4月22日。この日の最初のお仕事は津島利章さんの書きで、舞台用の音楽でした。劇場の名前をうっかり聞き漏らしてしまったそうですが、名古屋で公演されるんだそうです。タイトルは「木曽路の華」で「叱られて」というサブタイトルもついてたみたいですね。

おっちゃんからは「そういえば、録った曲の中には"木曾節"と"叱られて"を思わせるようなメロディが出てきたなあ」とのコメントをいただきました。もしかして、これらの曲のイメージから生み出された物語だったりするんでしょうか?

順調に進んでいた録音ですが、最後の方は時間がなくなって、ぶっつけ本番に近い感じで録っていくことになったようです。そらもう、おっちゃんたちプレイヤーの皆さんも随分と緊張したんだとか…最近は演劇のための音楽も予算が厳しくて、なかなか充分な時間が取れないんだそうですよ。で、こうしたぶっつけ本番になった場合、プレイヤーさんよりもさらにミキサーさんの方が大変みたいですね。いつかミキサーさんのお仕事というのも詳しくお聞きしてみたいものです。

こちらの舞台を観に行かれた方がいらっしゃいましたら、ぜひ感想などお寄せくださいね(*^^*)

 

 

032 アニメ「LAST EXILE」(Dolce Triade)

2003年4月19日。「KIM」というスタジオで、「LAST EXILE」 というアニメの音楽録りが行われました。実はこのアニメ、もう実はもうテレビ東京系列で月曜日の25時30分から放送されている番組なんですって。音楽を担当されたのは「Dolce Triade」という女性作曲家3人組のユニットで、黒石ひとみさんが中心となっているようです。あ、黒石さんは、2002年にリリースされた「美しの里」というアルバムの録音のときに、おっちゃんが色々とお世話になった方なんだそうです。

 

その黒石さんが作詞・作曲・編曲され、黒石さんご自身が歌っているこのアニメのEDの動画を貼っておきますね。すごく神秘的な感じで素敵な曲ですよ(*^^*)

 

このアニメの音楽は打ち込みがメインらしいのですが、やはりちょっと物足りなさを感じて生楽器を入れることにしたんだそうです。これは私のような生楽器の音で作られた劇伴を愛する者には、とても嬉しいことです。さらに嬉しいお話としては、この日に録音したのは主にサントラ用だったみたいですが、できればすでに放映されているテレビ版の方も差し替えていきたいというお話もあったみたいなんです。こりゃ、オンエアを要チェックですね(^.^)b

さて、今回の録音に臨むにあたって、黒石さんたちの方からは「北ヨーロッパの民族音楽系の音色が欲しい」とのご要望があったそうなんです。で、譜面を見ながら検討した結果、この日はティン・ホィッスルがメインに音域の足りないところはリコーダーでカバーするという方法を選んだそうです。これ、別に大したことないように思われるかもしれませんが、単に足りない音域をリコーダーでカバーするだけではなくて、リコーダーをティンホィッスルの音色に似せて吹くっていう高度な技が使われたんだと思いますよ〜。他には、フルートとピッコロを使った曲もあったようです。

こうして予定されてた分を録り終えたあとに「是非パンパイプの音を聴かせて欲しい」という声が上がったそうで、先にティンホィッスルでやった曲の別トラックを、パンパイプでやってみたんですって。

わりと順次進行が多い(跳躍が少ない)フレーズだったので、パンパイプでも何とか吹けたそうなんですが、最後に「譜面と関係なくやって欲しい」と言われて、ほとんどアドリブでパンパイプを入れたんですって。ところが、これが意外と好評だったらしくて、もしかすると最後にやったアドリブの部分が採用になるかもしれないんだとか…。こういったアドリブにこそ、奏者の底力を感じられるんですよね。アルバムのリリースがますます楽しみになってきました〜!

おっちゃんは現場でも少し映像を見せてもらい、この録音のあとに実際にテレビ放映されてるものも見たそうですが、CGをいっぱい使った迫力ある映像だったそうです。まだ見たことがない皆さんは、是非これを機にどうぞ(^O^)

 

 

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