中村充時さんが語る「ポケモン」録音直前のびっくりアクシデント

 

 

以下のお話は、アニメ「ポケットモンスター」のテレビシリーズ用の録音レポと連動しています。是非、録音レポの方も合わせてご覧ください(^o^)

 

録音現場そのものはいつも通りですが、その始まる前に今回は大変な目にあいました。
以前は生楽器の録りの前に1日2日、シンセの日があって本番に臨んでいたのですが、昨今の予算のしぼられるなか、宮崎さんが打ち込んだデータを丸尾くん(通称まるちゃん)が音にして、それを受け取ったぼくがバランスをとってプロ・ツールズのセッションファイルにしてスタジオに持ち込むという流れになっています。

これ、この前のクレヨンしんちゃんの時(録音レポはこちら)に多田くんから受け取ったファイルをぼくが受け取ってバランスをとってから、という流れと変わらないんですが、今回のトラブルの原因は「バージョン」の違い。(ぼくにとっては呪い、に近い(笑))

クレしんのスタジオはVictorでMacも新しく、OSもプロ・ツールズのバージョンもうちと同じ環境。(Mac本体は違いますが…)
今回のスタジオはSound Cityで、OSもプロ・ツールズのバージョンも低いもの、というのをすっかり忘れてました!!

とはいえ、それでも普段はそんなに特別な処理(タイムストレッチ等)をしてなければ自動的にダウンコンンバートされるのですが・・・トラックにプロ・ツールズの「禁則文字」(Ver.8では問題ないのでVer.7までの使ってはいけない文字)使ってしまっていたために(具体的にはΔ(デルタ)って文字)Sound Cityのプロ・ツールズで開けない!問題がぁ〜っ!

さぁ〜〜〜〜〜〜←ぼくの血の気が引く音

開けそうなMacのある3stは使われてて作業はできない・・・Ver.8をインストールするにはOSもアップデートしなくてはならない、そのためのOSインストーラーはないっ!!
本番まであと90分!

どぉ〜〜〜〜〜〜←さらに血の気が引く音

きょう追加された3曲の準備をするはずだったが、そんな余裕はとてもないっ・・・
そんな時、LE版Ver.8を持った人が隣のスタジオにいらっしゃって貸していただけることにっ!ああっいちるの望みが・・・しかし33曲に及ぶ100個近くのリージョンの名前を書き換えて行かなければ・・・あせる気持ちと半分ふるえる指先でなれない他人(ひとの)MacBookでボチボチと直してゆく・・・時間との戦い・・・

そしてそしてなんとか30分前ぐらいに直しが完成・・・・・・・Astにもどって、た・め・す・・・
ひ、開いた!なんとかなったァぁああああああああ〜〜〜〜←心の中の雄叫び!

はぁ〜ってなもんでこの日のほとんどのエネルギーここで消費されてしまってしまったかも(汗)でした。
薄氷を踏む思いっていうのはまさにこの日でしたね。

ということで、今回は音楽でも音の話でもないレポでした。

あ、そして丸ちゃんにもおそいかかる、本番中のMacのトラブル!
デジパフォのシンクがうまくいかず2度もデジパフォ落ちて、Macリスタートのはめに・・・ってのもあった現場でした〜

 

いかがでしたか?
何かもう、ただただ「無事に録音が終わってよかったね(>_<)」って感じで、ほんとドキドキしっぱなしのお話だったでしょう。でも、私たちがテレビを通して聴いてる音楽ができるまでには、作曲や演奏って過程だけでなく、こうした準備もあってこそ…というのが分かっていただけたのではないでしょうか。いつも貴重な、そして素敵なお話を聞かせてくださる充時さんにも、ほんとに感謝感謝です(*^^*)

 

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