おっちゃんの仕事場探検

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劇伴(映画・ドラマ・アニメなどのBGM)がどんなところで、どんな風に作られているのかを、おっちゃんから聞いたお話を中心にレポートしていきます。レポートの番号が進むにつれてだんだんと内容が濃くなり、ときには作曲家さんやエンジニアさんからいただいたコメントも出てきます。

ただし、これらは録音時の記録が主になっているので、実際にオンエアまたはリリースされたときにはタイトルが変わってる…なんてことも稀にあります。また、私の音楽の知識やパソコン技術の問題などによりお見苦しい点も多いかと思いますが、あたたかい目で読んでいただけると嬉しいです(*^^*)

こことは別の「スペシャルレポート」「オフラインレポート」などのページでも作曲家さんやエンジニアさんのお仕事ぶりやオフのときの様子をご紹介していますので、合わせてご覧下さい。

最後に…どうぞレポートをご覧になってのご意見・ご感想などを、ゲストブックやメール・ウェブ拍手などを通じてお聞かせください。今後の参考に、そして励みにさせていただきたいと思います。よろしくお願いしますm(__)m

 

 

 

 

250 映画「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」(大島ミチル)

2005年6月10日。アニメ化をキッカケに「ハガレン」の愛称で親しまれてる「鋼の錬金術師」、錬金術・アクション・生命の本質を問いかける深いテーマが大反響を呼び、空前の大ヒットとなったあのアニメが7月に映画となって帰ってきます。私も今、再放送を毎週のようにDVD録画してますが、音楽も内容も本当にいいアニメですよね〜? で、この日はその劇場版「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」の録音のために、南青山のスタジオKIMへ行きました。音楽は大島ミチルさんです。

皆さん、もうご存知のように、この劇場用音楽は大島さんが5月にロシアに渡り、ロシアのオケで録音されてきてるんですよね。テレビ版も、ロシアでの録音でした。この作品の世界観を大事に、そしてそのカラーを最大限に表現しようと東ヨーロッパ…ロシアのモスクワ・インターナショナル・シンフォニック・オーケストラを選ばれた大島さん。その狙いは見事に当たり、「ブラーチャ」をはじめとする楽曲の数々は私たちの心に強く響き、深い深い根をおろしました。でも、少し視点を変えると、おっちゃんたち日本のミュージシャンの音色は味わえないという淋しさもあったんです。

ところが今回は、そのモスクワ・インターナショナル・シンフォニック・オーケストラの壮大な音の海と日本のミュージシャンの演奏による特殊楽器で、このテレビ版より更に奥深い映画の世界を表現されるようです。大島さんの日記を見た限りでは、日本では2日くらいに渡ってダビング作業をされたのかなあなんて思ってたんですが、とにかく、おっちゃんの方には「リコーダー、もしくはケーナを持って来て」とのオーダーがあったみたいですね。

さて、この日はスタジオに入るなり、大島さんに「今日はすぐ終わっちゃいますよ♪」って言われたそうです。ほんじゃまあ…ってことで、仕事にかかったわけですが、まずは楽器選びから始めることになりました。大島さんの方からは「あまり高い音じゃない方がいい」というお話だったようなので、アルトリコーダーとF管のケーナを試してみたようです。その結果、ケーナの方が採用になり、それで10小節弱のフレーズを2パターン録って、そのあと「ギターのバックに少しフィルイン(アドリブを入れること)してほしい」とのことで、ピャラリ〜と吹いてきたそうです。何と、これら全てがほとんど1発OKだったようですよ。まあ、アドリブに関しては1発目が1番いいことも珍しくないらしいので、それを狙っての1発OKだったみたいですが、それにしてもすごいですよね〜。そんなわけで、お仕事をしていたのは、正味30分もなかったんちゃうかな…とのことでした。


こちらは、無事に録音が終わったあとの大島さんとおっちゃんです。この、どこかホッとしたような、おだやかな表情がいいですね。

おや、大島さんの手には、映画のチケットが…っ!

7月23日から全国でロードショーなんですよね。前売りゲットがまだの方は、お早めに♪


おっちゃんはその場で映像も見せてもらったらしいのですが、まだ絵コンテをそのまま貼り付けただけのような状態だったようです。まあ、この時点では、公開までにまだ1ヶ月半ほどありますし、ぜんぜん問題ないんでしょうけれどね。それにしても、イメージが湧きにくいだろうなあ…(^^ゞ

で、今回の映画の中にジプシーの女の子が出てくるシーンがあるらしく、そこにちょこっとエスニックな雰囲気が欲しかったってことで、おっちゃんのケーナの出番となるようです。そのとき「ジプシーという言葉は差別的に響くみたいで、最近はロマって呼ぶようになってきてるみたいですね」なんてお話もしたそうです。こうしたほんのちょっとの雑談が、その場の空気を随分とやわらかくするんでしょうね〜。

この録音後、おっちゃんの方からは「そういや‘北の零年’も、ロシアのオケをバックにテナーリコーダーやったなあ。今回は、あのときよりは短い時間やけど、ロシアの重厚なオケのサウンドの合間に流れるケーナを味わうてほしいもんじゃ」というメッセージをもらいました。この映画、私も子供たちも映画化決定の話を聞いてから、ほんとにほんとに楽しみにしてるんです。ぜひ皆さんも、このロシアと日本のミュージシャン、そしてそれぞれのスタッフの思いがいっぱい詰まった素敵なハーモニーを、映画館の大画面&大音響で楽しんできてくださいねo(^o^)o


 

 

249 アニメ「プレイボール」(和田 薫)

2005年6月10日。代々木駅の近くのワンダーステーション(久石譲さんのオフィス関連のスタジオ)に行きました。この日は和田薫さんとのお仕事で、7月新しくスタートする「プレイボール」というアニメの音楽録りでした。いつぞやのレポにも書いたように、和田さんといえば早稲田のAVACO(アバコスタジオ)というイメージがあるのですが、今回はなぜかワンダーステーションだったようです。おっちゃんは「予算の関係かの〜?」なんて言ってましたが、ほんとのところはどうなんでしょうね。

で、このワンダーステーションは、駐車場がちょっと離れた場所にあるらしく、なぜか山手線(厳密には埼京線?)の踏切を2度も渡らなければいけなかったりして、雨の日なんかは大変なんですって。そういうこの録音の日は生憎の雨。傘をさして楽器が色々と入ったカバンをぶら下げての往復はなかなか大変だったみたいです。そういや、前に別の作曲家さんとのお仕事でこのワンダーステーションに行ったときは、楽器を車に忘れて取りに行った…ってなことがあったような? どこかのレポにそんなことを書いた覚えがありますよ。またお時間のあるときにどうぞ(^^ゞ


副調室での和田さんとエンジニアの山田さんです。

おや、 山田さんは何やら食べてますよ。おおっ、和田さんの前にはたくさんのサンドイッチが…っ! この日は13時からの録音だったので、戦の前の腹ごしらえってところでしょうか(^-^)

ところで、このお2人がコンビを結成されてから、もうどれくらいになるんでしょう。おっちゃんがよく「和田さんの仕事は進行がほんまにスムーズでなあ」なんて言うのですが、そういうところからも、このお2人の信頼度が見えますよね?


和田さんが色んな思いをこめて作った音楽、それに命を吹き込んだおっちゃんたちミュージシャンの素晴らしい演奏、そしてそれらの魅力を最大限に生かした山田さんの傑作の数々は、和田さんのサイトの「Works」のところで少しだけ聴くことができますよ。2005年5月5日のHPリニューアルにともない、試聴できる曲も随分と増えました。ぜひ聴いてみてくださいね♪

さて、今回のレポは写真がたくさんあるので、まずはこの日の編成のメンバーからご紹介します。

弦(マサさんのグループ:64221)、フルート&リコーダー&オカリナ(おっちゃん)、クラリネット&サックス(平原まことさん)、トランペット(橋本洋さん・中里州宏さん)、トロンボーン(岸良開城さん他1名)、ホルン(藤田乙比古さん)、ギター(田代耕一郎さん)、指揮(和田薫さん)、エンジニア(山田さん)です。トランペットとトロンボーンは、日フィルの方なんですって。おっちゃんの原稿には「トランペットとトロンボーンは名前が分からん」って書かれてたので、あとで和田さんに教えていただきました。でも、その和田さんも、トロンボーンのもう1人の方とは初めてお会いしたらしくて、お名前が分からないそうです。もう1人のトロンボーンさん、ごめんなさ〜い(^^ゞ


これは、この日サックス&クラリネットで参加してらした平原まことさんとの2ショット。おっちゃんがボケてしまってるのが残念なんですが、何やら楽しそうですよね。

カーソルを乗せると、今度はもっとすごい2ショットが見えますよ。

しかしまあ、狭いブース内でおっさん2人(失礼(^^ゞ)が何やってるんだか…!?(^-^;)


楽しそうな写真とは一転、今度はマジメな写真です。

フルートはもちろん、リコーダーやオカリナが目立つ曲も何曲かあるようです。どんなシーンで使われるんでしょうね〜♪

あ、画面の奥には、ギターの田代さんが見えてますね。この写真は、平原さんが撮ってくれたのかなあ〜?


今度は、平原さんのマジメな写真です。これはソプラノサックスですが、写真にカーソルを乗せるとアルトサックスを演奏中のものになりますよ。

先の2ショットのような写真や、いつぞや「題名のない音楽会 21」でコーラの瓶を吹きまくってたのなんかを見ると「ごく普通のオモロイおっちゃん」って感じですが、こうして演奏中の姿を見ると、ほんとドキドキするくらいカッコいいですよね〜♪


スタジオ内での撮影はほとんどの場合がフラッシュをオフにしてるので、こうしてピンボケになってしまって残念に思うことが多いのですが、これもまたスタジオならではの写真ってことで、その場の雰囲気がよく伝わってきていいでしょ〜?(^-^;)

こちらは、先ほどリコーダー演奏中のおっちゃんの向こうにチラッと写ってた田代耕一郎さんです。しっかりカメラ目線で、いい感じですね〜♪

しっかし、こうして見ると、おっちゃんってばブースの中で、右を向いてはパチリ、左を向いてはパチリって感じなんですね〜。まったく、大事なお仕事中に何やってんだか…って思ってしまいそうですが、このマメさのおかげで、私たち一般人がこうして絶対に覗くことのできないスタジオの中を見せてもらうことができるんですもんね。感謝、感謝です(^3^)ー☆


この「プレイボール」というアニメは、ちばあきおさんの代表作「キャプテン」の続編にあたる作品で、タイトル通り野球のお話です。その「キャプテン」をごらんになってた方はよくお分かりかと思いますが、思いっきり「スポ魂」なんですよね。私も20年前の「キャプテン」のオンエア時には、食い入るようにして見て、胸を熱くしてたもんです。

そんなこともあってか、この日の和田さんの音楽は、「ムシキング(225番参照)」のようなエスニック調でもなく、「犬夜叉(26番193番参照)」のような日本調でもない、また新たな世界が繰り広げられてたようですよ。強いていえば、野球つながりで和田さんの2002年の作品に「ミスタールーキー」というのがありますが、あの時のマーチ調の音楽にどこか通ずるものがあるかなあ…とは思ったそうですが、やはり今までの作品とはかなり違う面があるようです。録音が無事に終わったあと、おっちゃんは「何や、和田さんのまた違う面を見せてもろて、おもろい仕事やった〜♪」と、とても楽しそうでした。

また、これはこのレポートの仮アップの確認のときに和田さんからいただいた情報ですが、この録音のあとに男声合唱の録音もやったんだそうです。和田さんの中には「高校野球といえば男声合唱」ってイメージがあるんですって。そう言われてみれば、甲子園で歌われる各学校の校歌は、ほとんどが男声合唱ですよね。それに、力強い男性の声で場内に響く「栄冠は君に輝く」なんて、高校野球のシンボルみたいなもんですし…。和田さんの「高校野球といえば男声合唱」ってイメージも、容易にうなずけます。あ、この男声合唱の方たちには、口笛も吹いてもらったんだそうですよ。さて、その男声合唱の皆さんですが、和田さんの母校でもある東京音楽大学の後輩さんたち「Team HOSOI」の4名だそうです。この「Team HOSOI」は、映画・犬夜叉「紅蓮の蓬莱島」にも参加している、実力派のチームなんですって。

さらに、自称「和田さんの用心棒」の藤田崇文さん(実は和田さんのアシスタントさん)からは「おっちゃんたちが帰ったあとに、スネアやシンバルを後録りしたよ。和田さんは鍵盤ハーモニカを吹いてた」といった情報もいただきました。この藤田さんからの情報のことを和田さんに話すと、「そうそう、久しぶりに鍵盤ハーモニカを吹いたよ♪」と、何だか楽しそうでした。和田さん自演の鍵盤ハーモニカ、一体どんなシーンで聴くことができるんでしょう? これはほんとにオンエアが楽しみですねo(^o^)o


はいはい、こちらは246番のレポで予告した、マサさんのダジャレTシャツ第2弾の写真ですよ〜!

カーソルを乗せるとおなかの部分がアップになりますので、絵柄の隅々までしっかり見てくださいね(^^ゞ

これ、マサさんが東京タワーのすぐ横の、その名も「タワーサイド」というスタジオにお仕事で行ったとき、待ち時間などでブラブラしてるうちに東京タワーで買ったんですって。1枚1000円(税込)。その246番レポの録音時に着てたのと2枚もってるところまでは確認済みです。でも、実はもっと色々と集めてたりして…それは、今後のレポートを通して追跡してみることにしましょo(^o^)o


これは、おっちゃんのブースから見た弦セクションです。

おっちゃんは「‘犬夜叉’なんかのときに比べたら編成は小さいんやけど、やっぱり‘64221’の弦がフロアに入ったら、ちと窮屈そうやったわ」なんて言ってましたが、う〜ん…確かに。何か、端から端までいっぱいって感じですよね(^^ゞ


ではここで、このレポートを最後まで読んでくださった方への特典画像を3枚ほど…。実はこれ、ヴァイオリンのマサさんが携帯で撮ってくれたものなんです。マサさんファンページの管理人さん経由で、いただきました(*^-^*)


左の和田さん1人だけの写真は、髪型や服装からしてこの日に撮られたものではないようですが、いい笑顔でしょ♪ どうやら、マサさんの携帯にストックされてたもののようです(^^ゞ

で、右はマサさん撮影による、おっちゃんと和田さんの2ショットです。カーソルを乗せると、今度はマサさんの携帯でおっちゃんが撮った、マサさんと和田さんの2ショットが見られますよ。


ただ、ちょっとピンボケなのが残念なところですが、どちらも録音開始前のリラックス&仲良しムード満点の素敵なショットでしょ?o(^o^)o

こんな楽しそうな雰囲気ではじめた録音は、皆さんの頑張りで予定より1時間近く早めに終わったそうです。とは言っても、和田さんはこのあと、トラックダウンやデジタルメディアへのコピー、楽曲の整理などなど、まだまだいっぱいやることがあって大変なんだそうです。これも、録音がデジタルになってきたからこそのお仕事なんだとか…。

今回は、木管は2人、ブラスセクションも小さめの編成で、和田さんの音楽で最も酷使される楽器とも言われてる(?)ホルンも1人だけ…と、いつもに比べるとちょっとこじんまりしてるようですが、これに打ち込みなども加わって、熱い熱い高校野球ドラマを更に活気付けてくれるものと思います。

そうそう、大事な話を忘れるところでした。嬉しいことに、この「プレイボール」はサントラリリースの予定があるんだそうですよ。リリース時期はまだ公表できませんが、これから和田さんのサイトのインフォメーションのところも今まで以上にマメにチェックしないと…ですね♪ でも、こうなると「SAMURAI 7」や「ムシキング」のサントラも、早くリリースしてほしいなあ。とにかく、この「プレイボールは」7月から、関西テレビ・東海テレビ・テレビ神奈川・テレビ埼玉・ちばテレビなどの深夜枠でオンエアされる予定だそうです。どうぞ、お楽しみにo(^o^o)(o^o^)o


 

 

248 「おくさまは女子高生」(若草 恵)

2005年6月8日。ビクターの301スタに行きました。何とまあ、「おくさまは女子高生」という、何やらちょっと怪しげなアニメの劇伴のようです。公式サイトを見ても、何ともコメントのしようがないような…ま、とにかく、おじさま族にはたまらないアニメのようですね(^^ゞ

かなり甘〜い雰囲気になりそうなこのアニメには、ソフトな持ち味の若草 恵さんの音楽は、ピッタリかもしれませんね。この日に現場に居合わせたのは、弦と木管とピアノとギターで、先に打ち込まれている分にダビングというスタイルだったそうです。ドラムやベースの部分も、たぶん打ち込みじゃないかな…とのことでした。おっちゃん曰く「最近のアニメの典型的なパターンって言えるかもなあ」ですって。まあ、深夜枠のアニメなので、予算をはじめとする諸々の「大人の事情」みたいなのがあるんでしょうね。

録音は、おっちゃんがスタジオに着く少し前からやってたみたいですが、その進行がよかったらしくて、おっちゃんの開始予定時刻の少し前には「お願いします」との声がかかって、スタジオ入りしたそうです。あ、この前日に、たまたまおっちゃんはサウンドシティのロビーで若草さんとお会いしたそうですが、そのときには別のスタジオでこの日のための仕込み…つまり、データの打ち込みをしたらしたんですって。そのときに、「笛のパートには、リコーダーかオカリナを使う曲が1曲あるんだけど、まだどっちを使うか分からないから、両方とも持ってきてくれる?」って言われてたそうですが、現場で音を聴いてもらった結果、オカリナが採用になったみたいですね。

この日、おっちゃんたち木管がやったのは2時間くらいだったようですが、全体的には3時間くらいの録音だったみたいです。おっちゃんは「あとの部分には、打ち込みが入ったりするんだろうなあ」なんて想像しながら、スタジオを後にしたそうです。

編成は、弦(小池ストリングス:64221)、フルート&オカリナ(おっちゃん)、オーボエ(石橋雅一さん))、クラリネット(星野 正さん)、ピアノ(エルトン永田さん)、ギター(伊丹雅博さん・古川さん)、指揮(D島公二さん)でした。

いくら若草さんの音楽を楽しむためとは言え、私たち女性は何となく目をそむけたくなるような感じがするんですが(←私だけ?(^^ゞ)、男性の皆さんはどうぞお楽しみに…っていうか、映像ばっかり見ないで、ちゃんと音楽も楽しんでくださいね(^◇^;)

 

 

247 火サス「軽井沢ミステリー7 巣作り」(糸川玲子)

2005年6月7日。火サスの録音のために、サウンドシティのAスタに行きました。このところ火サスの録音というとサウンドインのBスタ…ということが多かったようですが、今回はサウンドシティの、それも広い方のAスタでの録音だったんですって。編成的にはBスタで十分だったようなので、もしかするとBスタは先に違う方に押さえられてたのかもしれませんね(^^ゞ
 
今回は糸川玲子さんの作曲で、スタジオでは「軽井沢シリーズの7回目」とのお話があったようです。その後、レポートの編集に当たって調べてみると、糸川さんのサイトに「軽井沢ミステリー7 巣作り」という、正式なタイトルが載ってました。詳しくはこちらを見ていただければ分かるかと思うのですが、高橋由美子さんや菊地麻衣子さん、坂上 忍さんなどが出演されるようです。詳しいストーリーに関しては、ぜひ火サスのサイトの方でチェックしてくださいね♪


この日、おっちゃんの笛の出番自体はそんなに多くはなかったらしくて残念なんですが、それでもフルートにアルトフルート、パンパイプやアルトリコーダーなど、色んな音色が楽しめそうですよ。しかも「M−1」…つまり、番組の最初からパンパイプのソロが聴けるようです。おだやかで、優しくて、ほんとに綺麗なメロディだったみたいなので、おっちゃんの風に溶けるようなパンパイプの音色はピッタリかもしれませんね。

写真はそのパンパイプを演奏中のものです。写真にカーソルを乗せると、楽器のアップになりますよ♪


ただ、実はパンパイプ的にはちょっと難しい跳躍なんかがあったりして、演奏する側としては大変だったそうです。何っていうか、ひとつ間違うと、いわゆる「ドツボにハマる」という状態になりかねないくらい難しかったようですが、何とか無事に乗り切れたみたいです。火サスの場合は差し替えができないのと、録音時間にあんまり余裕がないので、何度もやり直すというのが厳しい状況なんですって。だから、パンパイプのような楽器は、さすがのおっちゃんも緊張したりして大変みたいですよ。でも「テレビの画面から流れてきたときに、この緊張感がどんな風に伝わるかってのも、興味あるよなあ♪」なんて頼もしいことも言ってました。これは、ぜひぜひオンエアでチェックしたいところですo(^o^)o

これがその、おっちゃんが「大変やった〜!」と悲鳴を上げた(?)楽譜です。

う〜ん、確かに楽譜が黒くて(音符の数が多くて)難しそう…って、音符の数の問題ではないか(^^ゞ

とにかく、私だとリコーダーでもマトモに吹けませんね。でも、これはますますオンエアが楽しみです〜♪


さて、ここで、このパンパイプの楽譜に関して1つ裏話を…

作曲の糸川さんからは「ホントは、‘パンフルートはお手柔らかに・・’というメールをいただいていたので、念のためにスタジオの前日にパート譜をご自宅へファクスしようかなぁ..とかチラと思ったんですけど、百戦錬磨の旭大明神に、そんな失礼なコト!! やめよ、やめよと思ったんで〜す。」なんてコメントをいただきました。いやはや、まあ送ったところで、あのおっちゃんが事前にマジメに練習したのかな…って疑問が大きくあるわけでして…(^^ゞ それにしても、糸川さんって、とってもノリがよくて楽しい方でしょ〜? はやく、お会いできる機会が来ないかなあと思ってるところですo(^o^)o

ところで、この「軽井沢ミステリー」シリーズですが、記念すべき第1回の放送も、おっちゃんの名演奏で幕を開けたそうなんです。いや〜こんなことを聞くと、火サスのサントラが出てないのが、本当に悔やまれますよね。火サスって、作曲家やスタッフの皆さんがこんなにもたくさんの時間をかけて一生懸命に録ってるのに、たった1回きりの放送で、しかもサントラも出てないなんて…ねえ? あ、ここで、165番のレポートのときに糸川さんが話してくださった「火サスの音楽ができるまで」のコラムを、もう一度どうぞ♪

で、さらに糸川さんからは「いつも楽勝で吹いておられるのでルンルンなのだと思っていましたが、影ではそんなご苦労もあるのですね。(スミマセン!) でもそんなコトは、みじんにも伝わりません。さっすが、やっぱり大明神さまです! どうもありがとうございました!」なんていう、おっちゃんへのメッセージもいただきました。なるほど〜。きっと、とんでもなく難しいことも、涼しい顔してサラッと吹いちゃうんでしょうね。あ、そういや、いつぞやのレポで「あんまりサラッと吹くと、どんどん難しいことを要求されてくる…実は大変なのにぃ〜」なんてことも言ってましたっけ。でも、それでもちゃんとこなしていくところが、さすがですよね〜。糸川さん、これからもおっちゃんの吹きやすさ度なんか気にせず(?)、素敵な曲をいっぱい書いてくださいねp(^-^)q


今回はゲスト3人(藤田朋子さん・古田新太さん・坂上忍さん)による「友情のテーマ」が、ドラマのメインテーマとなるようなんですが、音楽ディレクターさんからの発注イメージは「ニューシネマ・パラダイス(モリコーネ)のような、ゆったりした拡がりのある雰囲気の曲を…」ということだったようです。

このテーマは佐野さんのサックスがメインで、おっちゃんの笛は残念ながらオブリガード(裏メロ)的な存在だそうですが、こちらはそうしたテーマを演奏中かと思われる佐野博美さんです。


で、この「友情のテーマ」ですが、糸川さんご自身は「そこそこ、その雰囲気が出たんじゃないかなぁ」と思ってらしたそうですが、音楽ディレクターさんの方からは「ちょっと忙しく聴こえるメロディだった…」って言われちゃったそうなんです。あららら…。 人の感じ方って、ほんとに色々ですから、なかなか難しいものがあるようですね。

そのディレクターさんからのコメントに対して糸川さんは「ん・・・そうかなぁ? でも、具体的に’モリコーネのように…’なんて発注されるとモロ似てしまうコトがあるので、私はあれで成立してると思うんだけど・・・」なんておっしゃってました。はてさて、皆さんはどう感じるでしょうか? そのあたりも、オンエア時の聴きどころだと思いますよ〜♪


これはフルートを演奏中の写真です。相変わらず、リラックスしまくりって感じですよね?(^^ゞ

写真にカーソルを乗せると、リコーダー演奏中のものになります♪


指揮台のところで座ってらっしゃるのが、中谷勝昭さんです。で、中谷さんの右肩の方にチラッと髪が見えてる髪かと思いますが、それがチェロの藤原さんです。


編成は弦(高橋香織さんのグループ:2222→1111)、フルート&アルトフルート&リコーダー&パンパイプ(おっちゃん)、サックス&クラリネット(佐野博美さん)、ピアノ(美野春樹さん)、ギター(小島さん)、シンセ(糸川玲子さん)、指揮(中谷勝昭さん)で、見ての通り、この日の弦は女性ばかりでした。おっちゃんは随分と目の保養になったことでせう。チェロの藤原真理さんは、糸川さんの大学の先輩なんですって。卒業後に先輩と後輩がこうして仲良く一緒にお仕事ができるって、いいですね〜。糸川さんは、いつものように副調でシンセを弾きながら、色々と注文を出してらっしゃったようです。

この「巣作り」は、2005年7月26日に放送予定となってます。どうぞ、お見逃しなく〜♪

 

 

246 魔法戦隊「マジレンジャー」追加録音(山下康介)

2005年6月4日。小さい男の子に人気の特撮番組「魔法戦隊マジレンジャー」の追加録音ということで、サウンドシティのAスタに行きました。行ってみるとかなりの大編成なので「もしかして、夏休み向けの映画バージョンかな?」とも思ったようですが、一応「テレビ版の追加録音」ということだったみたいです。音楽は、このところ「題名のない音楽会 21」のアレンジやゲーム音楽(224番参照)など様々な方面で大活躍中の山下康介さん。

いつぞや誰かに(もしかすると、あとで出てくるジャーナリスト某氏かも?)「山下さんは羽田健太郎さんのお弟子さん」って聞いたような気がするので、おっちゃんにそう伝えると「へえ〜。えらいよう書けとる楽譜じゃよ。バリバリのクラシックってわけでもないんやけど、とにかく基礎がしっかりしとって、ほんまによう書けとる。まあ、それだけ難しいってことなんやけどな(^^ゞ」と、絶賛してました。

我が家の日曜日の朝は、7時から「かいけつゾロリ(田中公平さん)」→「魔法戦隊マジレンジャー」→「仮面ライダー響鬼(佐橋俊彦さん)」→「ふたりはプリキュア(佐藤直紀さん)」→「題名のない音楽会 21」と、ずっとテレビ朝日をつけてるのですが、ほんと「これ、ほんまに幼児番組〜?」って思うようなダイナミックな音楽が聴こえてきてますよ。ただ…子供に付き合って7時からテレビの前ではいるものの、私はほとんど映像は見ないで、寝ながら音だけ聴いてるんです。で、ときどき、あまりにすごい音楽&演奏に驚いて、思わず起きあがって映像も見てみるって感じなんですけどね。作曲家の皆さん、せっかく色んなシーンを想像して書いてらっしゃるのに、ごめんなさ〜い(>_<)ヽ


さて、こちらはこの日の録音に参加してらした、ヴァイオリンの篠崎正嗣さん。別名「ダジャレ大王」とも言います(^^ゞ

ほら、このTシャツの柄を見てくださいよ〜。ほんと、どこでこんなTシャツを探してくるのやら…。あ、写真にカーソルを乗せるとおなかの部分がアップになりますので、細かいとこまでしっかり見てくださいね♪

そうそう、数日後に和田 薫さんの「プレイボール」というアニメの録音レポをアップする予定なんですが、そこでもこのようなダジャレTシャツの別バージョンが登場しますよ。どうぞお楽しみに(^◇^;)


また、この日はトランペット奏者のエリック宮城さんも参加してらしたのですが、そのエリックさんと、ちょっとだけお話する時間が持てたようです。というのも、ちょうどこの録音の数日前にうちの掲示板で「長野でエリックさんのコンサートがある」って書いてくださった人がいたんですが、おっちゃんがそれを覚えててエリックさんに「近いうちに長野の方に行くんじゃないの?」って聞いたんですって。そしたらエリックさんが、「どうして知ってるんですかぁ〜? 明日なんですよ〜!」と驚きながら答えられたとか…。何でも、地元のブラスバンドとの共演なんだそうですが、最近はこんな感じのお仕事もたくさんやってらっしゃるんですって。エリックさんから「某ヤ○ハさんが関係している」って聞いて、おっちゃんは「なるほど」なんて納得したそうですが、だったらまた徳島にも来てくださる可能性があるのかな〜?

あ、このエリックさんの「どうして知ってるんですかぁ〜?」ってあたりは、おっちゃんの原稿にあったそのまんまなんですが、これが私には妙に微笑ましくて…。実は、2月にエリックさんが徳島へいらして楽屋でお話させていただいてるちょうどそのときに、おっちゃんが私の携帯に電話してきてくれたんです。で、その電話でエリックさんとおっちゃんが話してたんですが、そのときの様子がまさにこんな感じだったんです。こう言っては失礼かもしれませんが、エリックさんって、とてもやわらかで、かわいらしい話し方をされるんですよ(*^-^*)
 
そうだ、この日の録音は夜だったんですが、エリックさんたちは昼間に千葉県でフルバンドのコンサートをやってから来られたんだそうです。おっちゃん曰く「このスケジュールが夜の時間帯になったんは、そういう事情があったからかもしれんなあ」ですって。それにしても、フルバンドで吹きまくったすぐあとで、さらにこんなハードな仕事をこなしてしまうそのタフさに、おっちゃんはほんとにビックリ&感心してました。

ああっ、おっちゃん。こんなにもエリックさんとお話しする時間があったんなら、せめて写真の1枚でも撮ってきて〜!…って言ったら、「あ、ほやなあ。写真なあ…ほな、次回の楽しみにしててんか♪」なんて、のんきに笑ってました。皆さん、近いうちにエリックさんが登場するかも〜ですよ。どうぞ、お楽しみに〜! また、このレポートを読んでくださってるエリックさん、おっちゃんがデジカメを構えて追いかけますので、覚悟しててくださいねo(^-^)o

何か、脱線だらけですが…この日のは戦隊モノの音楽というだけあって、しっとり静かな音楽はごくわずかで、あとはフル編成のオケが鳴りまくりの、すごい迫力の曲ばかりだったようです。あとで詳しい編成をご紹介しますが、ブラスセクションのエリック宮城さん・西村浩二さん・中川英二郎さんというメンバーを見ただけでも、その鳴り方が想像できるでしょう?


写真は、おっちゃんのいたブースのモニターで見る山下さんです。この日はブースに木管の5人が入ったそうですが、ちょっと窮屈だったとか…。でも、「まあ、この編成やと、しゃーないかな?」ですって。私にはよく分かりませんが、何か現場の人ならではの納得のいく理由があるんでしょう。


ところで、この日おっちゃんは、スタジオで意外な方と再会することとなったのです。もう5年ほど前からになるでしょうか、おっちゃんのHPの掲示板を通して知り合い、その後はオフ会などで何度もお会いしたことのあるジャーナリスト某氏が、たまたま取材でこのスタジオに来てらしたんだそうです。この方には私も何度かお会いしたことがありますし、別ページの「おっちゃんとの出会いから現在に至るまで」に登場した「協力するから作りなよ〜!」と背中を押してくれた何人かのうちの1人でもある方です。

おっちゃんも私も、彼が前々からこの業界関係のお仕事をしてるってことは聞いてましたし、書かれたものも何度も読ませてもらってたのですが、こうしておっちゃんが現場で実際にお会いしたのは、この日が初めてだったようです。


こちらがそのジャーナリスト某氏と山下さんの2ショットです。なかなか素敵な2ショットでしょ? このお2人は、ちょうど同じくらいのお年なんじゃないかなあ。そして写真にカーソルを乗せると、今度はおっちゃんとの2ショットが見えますよ♪

おっちゃん曰く「わしとの写真は、大先生にシャッターを押してもろたせいか、ちと緊張気味やなあ。わはは、これがまたええわ〜!」ですって(^-^;)


某氏さ〜ん、こんな風に茶化してますが、おっちゃんはスタジオで思いがけずあなたに会えたことを、ほんとに喜んでたんですよ〜。仕事が始まってすぐに「○○ちゃんが来とる♪」ってドコモの絵文字つきメールくれたくらいですから…。

最後にこの日の編成ですが、弦(マサさんのグループ:86442→43221)、フルート&ピッコロ(おっちゃん・金子奈美さん)、オーボエ(庄司知史さん)、クラリネット(星野 正さん)、ファゴット(井上さん)、トランペット(エリック宮城さん・西村浩二さん他1名)、トロンボーン(中川英二郎さん他2名)、チューバ(佐藤潔さん)、ホルン(西条さん・笠松さん)、パーカッション(高田みどりさん・草刈とも子さん・塩谷さん?)、ハープ(朝川朋之さん)、ギター(今泉さん)、指揮(山下康介さん)、エンジニア(三浦さん)でした。


 

 

245 城山高校30周年記念式典&芸術鑑賞会

2005年6月3日。スタジオミュージシャンのための組織「RMAJ」のお仕事で、小田急多摩線の多摩センター駅ちかくにある「パルテノン多摩」というホールに行きました。リンク先のサイトを見てもらっても分かるかと思いますが、何やらとっても立派な建物のようですよ。ここは都心部から来るとちょっと時間がかかって面倒なところらしいのですが、おっちゃんちからはかなり行きやすいんだとか…だから、のほほんと電車で出かけたんだそうです。ただ、イメージ的には駅のすぐそばだと思ってたのに、実は駅から徒歩で10分くらいはかかるところだったようで、しかも会場に向かっては上り坂だったらしくて、お仕事前のいいウォーミングアップ(?)になったようです(^^ゞ


名前から想像できるとおり、ギリシャの神殿をイメージして作られたと思われる、とても大きな施設のようです。音楽ホールだけでなく、自動演奏ピアノやオルゴールなどの展示室があったり、ご近所さんたちが使える集会所のような施設もあるようです。

写真にカーソルを乗せると、その階段の上から見下ろした風景になりますよ♪


その展示室はとても面白そうで、おっちゃんはできれば入りたかったんですって。でも、有料だったし、写真を撮るには申請書が必要…とかで、外から眺めただけで我慢したそうな(^-^;)

これは中庭の様子でしょうか?
こちらも写真にカーソルを乗せると、ひろ〜い庭園の様子が見られます。何か、すごいところですよね〜?

さて、この日のコンサートですが、実は、神奈川県立城山高校の30周年記念式典の一部ということだったようです。だから、前半はいかにも記念式典というようなセレモニーがあって、そのあとにおっちゃんたちの演奏が行われたようです。何とも贅沢な高校ですね〜。でも、県立高校なんですよね? いや〜すごいっ!

この城山高校に関しては、前に弦楽器を中心とした編成で一度お邪魔したことがあるんだそうですが、今回は木管五重奏(フルート:おっちゃん,オーボエ:石橋雅一さん,クラリネット&サックス:佐野博美さん,ファゴット前田信吉さん,ホルン:高野哲夫さん)と、美野春樹さんのピアノ、篠崎正嗣さんのヴァイオリン、おおたか静流さんのヴォーカルというメンバーで臨みました。


下に書いたプログラムを見ていただくと分かるのですが、今回は城山高校の生徒さんたちとの合同演奏がありました。なので、当然ゲネプロにも生徒さんたちが参加してたわけです。

そのゲネプロのあとに、佐野さんが生徒さんたちに何かお話をしてるようですよ。おっちゃんは「説教をタレとんじゃ」なんて言ってましたが、ほんとはどんなお話だったんでしょうね。生徒さんたちが真剣に聞き入ってる様子が微笑ましいです。


☆ プログラム ☆

ダンツィ作曲:木管五重奏曲 第1楽章
コーデル作曲:木管五重奏曲「インタープレイ」
美野春樹編曲:アニメメドレー
ダニーボーイ:佐野博美サックスソロ
おおたか静流&篠崎正嗣:びっとんへべへべ,アメージング・グレイス他

城山高校合唱部・吹奏楽部との合同演奏

カーペンターズメドレー(Close to you,Sing sing sing他)

ピアソラ作曲・美野春樹編曲:リベルタンゴ(アンコール)


上のプログラムの3つ目、アニメメドレーのあとで、木管の楽器紹介がありました。その紹介のあと、おっちゃんはフルートで「アルルの女」を、石橋さんはオーボエ&イングリッシュホルンで「新世界の第2楽章」を、さらに前田さんはファゴットで「魔法使いの弟子」、高野さんはホルンで「ティルオイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」を、それぞれちょっとずつ演奏したそうです。

あ、この楽器紹介コーナーの曲目に関しては、学校側からのリクエストがあったんだそうです。おっちゃんは「‘魔法使いの弟子’や’ティル〜’の注文が出るやて、なかなかクラシックに詳しい感じがするよなあ」と感心してました。ちなみに、私は「アルルの女」と「新世界の第2楽章」しか分かりません…。その「魔法使いの〜」とか「愉快な〜」なんかは、聴いたら「ああっ!」なんて思うのかなあ。


こちらはリハ中の木管5人組です。何の曲を練習してるところなのかな〜? あ、写真にカーソルを乗せると、同じ5人組でもアングルが変わって、今度はピアノの美野さんも見えますよ♪

…ってことは、ダンツィの木管五重奏やインタープレイを演奏してるところではないのかなあ。とにかく、皆さんの真剣な感じがいいですね(*^^*)


基本的には、今までこのシリーズ(51137181番参照)でやってきたプログラムとほとんど一緒らしいのですが、今回はヴォーカルがおおたかさんになった関係もあって、ちょっとだけ変更があったようです。

そうそう、演奏が始まる前は会場はかなりざわついていて、中には奇声を発する生徒さんもいたりなんかして、ちょっと先行き不安な感じもしてたそうですが、演奏が始まったら、ちゃんと静かに聴いてくれてたそうですよ。やっぱり、おっちゃんたちの音色は、人をぐっと惹き付ける何かがあるんでしょうね〜♪


こちらもリハ中の写真ですが、エレキヴァイオリンを弾くマサさんとおおたか静流さんです。

マサさんとおおたかさんは、トークでも、またエレキヴァイオリンvsヴォーカルという形でも、かけあい漫才みたいなのをしてて、ほんとに楽しかったようですよ。

また、マサさんお得意の「おしゃべりヴァイオリン」は、この日は「おとうさんとおかあさんの喧嘩」「大きい犬と小さい犬の喧嘩」「救急車」などが披露されたようです。ああ、この学校の生徒さんが羨ましい(>_<)ヽ


おおたかさんは、最近は教育テレビなどにもよく出演されて、その魅力的な声と姿を楽しめる機会も増えたのですが、やっぱり生で聴くと更に魅力的なんでしょうね〜♪

おっちゃんは、大島ミチルさんのアルバムや教育テレビなんかでおおたかさんのお名前はよく見てたそうですが、こうして一緒にお仕事するのは今回が初めてだそうです。お仕事が終わったあと「ヴォイスアーティストっていう肩書きのとおり、何でもアリの、ごっつい実力と独特のキャラを持った人で、ほんま感心したわあ!」なんて言ってました。

最後に、今回は時間の関係でクリニックはできなかったそうですが、共演した生徒さんたちは皆なかなか上手だったそうですよ。かわいい女子高生と存分に音楽を楽しめて、ほんとに素敵な1日となったようです♪


 

 

244 深夜アニメ「機動新撰組 萌えよ剣」(上松範康・菊田大介)

2005年6月1日。「CMI」という、小さなスタジオに行きました。いわゆるプライベートスタジオと呼ばれるところのようですが、行くのは初めてだったので、先にファックスで地図を送ってもらったりして、何とか辿り着いたそうです。どうやら、環状7号線と甲州街道という2本の幹線道路が交わるところで、排気ガスによる公害でも有名な大原の交差点の近くだったそうです(…って原稿にあるまま書いてますが、さっぱり分かってない私(^^ゞ)。
 
ここでやったのは、「機動新撰組 萌えよ剣」という、タイトル通り「新撰組」のお話だそうです。すでにゲームは発売されてて人気の作品のようですから(コミックもあるのかな?)、人気ゲームがアニメ化…という、よくあるパターンの番組じゃないでしょうか。でも、たとえアニメ化のキッカケはよくあるパターンでも、ストーリーはアニメ独自の展開を見せるかもしれませんから、要チェックですよo(^o^)o

さて、おっちゃんがスタジオに入ったら、先に入っていたオーボエの柴山洋さんがちょうど終わったところで、おっちゃんと入れ違いになったようです。1人がやっと入れる程度のブースだったみたいなので、こうして1人ずつ呼んで録ってるんでしょうね。なかなか大変な作業じゃ(^^ゞ

作曲は、上松さんと菊田さんのお2人で担当されてるようですが、当日スタジオにいらっしゃったのがどちらの方だったのか、分からなくなっちゃったそうです。何せ、公式サイトにはスタッフの名前が一切ないので調べようがないですし、おっちゃんにオーダーが入ったときにインペク屋さんから聞いた作曲家さんの名前と、実際に現場にいらした作曲家さんの名前が違ったりして、もうワケが分からんそうです。これが女性の作曲家さんだったら、ちゃ〜んと覚えてるんでしょうけれどね(^-^;)
 
音楽は、打ち込みの音がメインになっていて、ここぞってところに生楽器を入れるという感じだったみたいですね。で、おっちゃんが吹いたのは、フルートが4曲と篠笛が2曲で、篠笛に関しては、楽譜に書いてあったフレーズのほかに「アドリブで適当にやってみてよ」って言われて吹いたのもあったんですって。おっちゃんは「あのアドリブのは、あとで断片的にバラしたりして、また適当にミックスして使うんちゃうかな」なんて言ってましたが、どうするんでしょうね?とにかく、おっちゃん1人でのダビングだったので、1時間くらいで終わっちゃったそうです。

この番組、ちばテレビ・テレビ神奈川・テレビ埼玉・サンテレビジョン・KBS京都・テレビ愛知・キッズステーションなどで深夜枠に放送されます。7月3日から始まるところが1番はやいようですが、各局の詳しい放送開始日や時間については、リンク先の公式サイトを参考にしてくださいね。

つい最近、実写の「新撰組」が大人気のうちに終わったばかりですが、アニメとなると、少し展開が違うのかな?どうぞ、お楽しみに〜♪

 

 

243 劇場版「それいけ!アンパンマン ハピーの大冒険」(近藤浩章)

2005年6月1日。早稲田のAVACO(アバコ)スタジオに行きました。夏休み向けの映画、劇場版「それいけ!アンパンマン ハピーの大冒険」の録音です。このお仕事、去年と同じく、かなり早い時期から長い時間を押さえられてたんですって。で、おっちゃんは「今年こそは直前で拘束時間が短く変更されるかなあ」なんて思ってたそうですが、またもやそのままで当日を迎えてしまったようです。このあたりのお仕事の流れについては、前回の映画録音レポート(142番)を参照してくださいね。

作曲は去年に引き続き、近藤浩章さん。音楽は、小さな子供たちが大喜びで見てる「アンパンマン」のイメージとは大きく違い、大編成のオケで重厚なサウンドが鳴りまくる部分もあるし、あのテーマソングをちょっと変形させた断片がチラホラと顔をのぞかせたりして、音楽だけでも本当に楽しめる作品のようです。また、熊谷さんという本職の指揮者さんが来てらしたこともあって、かなり入念な録音だったようですね。

編成は、弦(小池ストリングス:64221)、フルート&アルトフルート&リコーダー(おっちゃん)、オーボエ&イングリッシュホルン(石橋雅一さん)、クラリネット(星野 正さん>)、トランペット(エリック宮城さん他)、トロンボーン(清岡太郎さん・山城純子さん他)、チューバ(佐藤潔さん)、ホルン(南浩之さん・高野哲夫さん他1名)、パーカッション(金山さん)、アコーディオン(水野さん)、サックス(淵野繁雄さん)、ドラムス(岡本さん)、ベース(岡沢さん)、ピアノ(エルトン永田さん)、ギター(伊丹雅博さん)、シンセ(宮本さん)、ラテンパーカッション(川瀬正人さん)、指揮(熊谷弘さん)でした。

このメンバーを見ても、いかに分厚いサウンドが楽しめるのか想像つくでしょ? ぜひ映画館に足を運んで、このダイナミックなサウンドを楽しんできてくださいねo(^o^)o

 

 

242 幼稚園用ミュージカル(越部信義)

2005年5月30日。サウンドシティのAスタにいきました。スタジオに入ってディレクターさんやエンジニアさんを見ると、どこかで見たようなお顔が…そう、コロンビアのスタッフの皆さんでした。235番のレポートでお話したように、赤坂のスタジオは4月いっぱいで業務を停止してしまったので、いよいよ外部のスタジオを使ってのお仕事がはじまったようです。

さて、この日は越部信義さんの作曲で、幼稚園児向けのミュージカル音楽の録音でした。おっちゃんは「確か、前に小学校用のミュージカルってのをやったような気がするけど(196番のことかな?)、いよいよ幼稚園でもミュージカルかあ…ひえ〜!」と、かなりビックリした様子でした。もしかすると、幼稚園内で保護者向けに行われる表現会(お遊戯会?音楽発表会?)などで活用されるのかもしれませんね。
 
この日におっちゃんたちがやったのは5曲だけだったようですが、もしかすると、打ち込みやもっと小編成の部分があるのかも…とのことでした。この音楽がどういった形(CD? DVD? どこかの会員のみに販売?)で出回るのか分かりませんが、確かに5曲だけでアルバムってのはちょっと淋しいかな? 何せ、詳しい情報が何もないので、何ともコメントできなくてゴメンなさい。だって、タイトルも「なんじゃもんじゃの・・・とか書いとったけど、スタジオを出たら忘れてしもたわ」なんですもん(^^ゞ

曲自体はそう難しくなかったようですが、やっぱりミュージカルというだけあって、テンポやニュアンスなどに細かい注文があるし、修正なんかもしてたそうなので、最終的にはちょっと押して終わったみたいです。録音は大変だったでしょうけれど、こんな生きた音楽で自分を表現する楽しさを教わる子供たちは幸せですよね〜? 絶対に、何か大事な芽が育っていってくれてるような気がします。

余談ですが、この録音の合間に、おっちゃんは越部さんと少しお話する間があったようです。越部さんは、私の生まれ育った町「石井町」の歌を作曲されるなど(195番参照)、徳島には何かと縁が深い方なのですが、秋にはまた徳島にいらっしゃるんだそうです。おっちゃんが聞いてきてくれた話だと、今までの作品にも、吉野川など徳島を題材にしたものが何曲もあるんだそうです(今度、注意して探してみよ〜♪)。多分、私の地元の少年少女合唱団と関わりのある合唱作品なのでは…と思うのですが、どこか越部さんを身近に感じて、嬉しいですね♪

編成は、フルート&ピッコロ(おっちゃん)、クラリネット&サックス(平原まことさん他1名)、パーカッション(草刈とも子さん)、ドラムス(広瀬徳志さん)、ベース(松本さん)、ピアノ(井川雅幸さん)、ギター(小堀 浩さん)、シンセ(中島さん)、指揮(越部信義さん)でした。

 

 

241 ラジオ朗読番組「マッチ売りの少女」「犬越路」(桑原研郎)

2005年5月27日。この日は久しぶりに薄謝協会の504スタに行きました。ベテラン作曲家、桑原研郎さんのお仕事で、「マッチ売りの少女」「犬越路」というタイトルのものを収録しました。どうやら、ラジオの朗読番組のようです。
 
桑原さんは、おっちゃんがスタジオのお仕事をやり始めたころからずっと、この薄謝協会関係の仕事を中心に大活躍してらっしゃる方なんですが、お会いするのは久々だったみたいですね。でも、独特のコード進行や跳躍の多いメロディなど、音楽のスタイルは今もご自身のカラーをとても大事にしてらっしゃるようです。おっちゃんは「その特徴のせいか、桑原さんの譜面はやりにくい…ってミュージシャンもおるんよなあ。わしはあんまり感じんけど♪」なんて言ってました。さすが、おっちゃん(^^ゞ

さて、その特徴ですが、最近の劇伴では滅多に出てこない、生の…つまり、本物のチェンバロの使用やヴァイオリンのアルペジオ、またフルート奏者に色んな楽器を持ち替えさせることなど、楽器の編成にも現れているようです。おっちゃんの話では、もしかすると、若いキーボード奏者の中には、生のチェンバロに触ったことがないって人もけっこういるかも…とのことでしたので、そういう人には大変な現場なんでしょうね〜。

で、その「フルート奏者に色んな楽器を持ち替えさせる」って言葉の通り、この日のおっちゃんも、フルート・アルトフルート・リコーダー・ケーナなど色々と持ち替えて大変だったんですって。でも、インペク屋さんに「予算がちょっと〜(>_<)ヽ」と泣きつかれて、持ち替え料金(そういうのがあるらしいです!)は、サービスにしちゃったそうです。おっちゃんは口では「まあ、薄謝協会の料金システムは他とはちょっと違うし、しゃーないのう。とほほ…」なんて言ってましたが、この裏には、長年お世話になってる桑原さんのお仕事だからこそ…って気持ちが大きくあるんだと思います(*^-^*)

この日にいらしてた水野さんはアコーディオンが専門だそうですが、クラビエッタやボタン式アコーディオン、バンドネオンなんかもされるそうです。ハーモニカはちょっと苦手だそうで、「差し替えの利かない仕事では…」なんておっしゃってたそうですが、なかなかどうして、とても上手だったそうですよ。

編成は、ヴァイオリン(中川さん)、フルート&アルトフルート&リコーダー&ケーナ&パンパイプ(おっちゃん)、アコーディオン&ハーモニカ(水野弘文さん)、ピアノ&チェンバロ(井川雅幸さん)、ギター(小堀 浩さん)、指揮(桑原研郎さん))でした。すっかりレポのアップが遅れてしまったので、もうオンエアしてしまってる可能性は大ですが、オンエアを録音された方、または再放送などがあったら、ぜひこのときの様子を思い浮かべて聞いてくださいねo(^o^)o

 

 

240 火サス「四重奏(カルテット)」(大谷和夫)

2005年5月25日。大谷和夫さんの火サスの録音で、サウンドインのBスタに行きました。このところ、大谷さんや糸川さんから何度か火サスの録音のお声がかかってたそうですが、どうもスケジュールが上手く合わず、お断りさせていただくことが続いてたんだそうです。そんなわけで、久しぶりに大谷さんの録音に参加できることとなり、おっちゃんは何だか嬉しそうでした。あ、火サスの録音というのは、大体いつも3時間かけて録音するってことが多いんだそうです。でも、皆が皆その3時間いるわけではなくて、楽器によってその3時間のうちの前半か後半の2時間を押さえられて、編成によって(録音する順番によって)入れ替わる…ということが多いんだそうですが、この日のおっちゃんは、後半の2時間に参加というパターンだったようです。

さて、ここでいきなりお得意の脱線を…。このお仕事の数日前に、私はエンジニアの伊豫部富治さんから初めてのメールをいただいてたんです。何でも、若手のエンジニアさんから、うちの142番のレポートの中に書いてあった「楽器の配置」について質問があったんですって。もう一度レポを読んでいただけると分かりやすいかと思うのですが、簡単に書くと「ブラスと木管を向かい合わせにしたセッティング」について「何でそんな‘回り込み’の多いセッティングをしたのか?」という質問があったそうです。で、その方にお話されるのと同時に、私の方にも素人の私が分かるような言葉を選んで、優しく説明してくださったんですよ。そのあたりのことを、ちょっとお話しますね。

今までのレポートの中でも何度か書きましたが、早稲田のAVACOスタジオの301スタは、都内で1〜2を争う広さのスタジオなんだそうです。伊豫部さんのお話では、どことなく体育館のような雰囲気のするスタジオだとか…。だから、編成が大きいときは、必ずって言っていいほどAVACOになるんですって。ただ、このAVACOスタジオは、伊豫部さんにとっては、広さのわりにはイマイチ響きが物足らなく感じるんだそうです。また、ブースも狭くて天井が低いので、やはり響きは…ね。そのせいか、どんなテクノロジーを駆使しても、このブースで録った音はフロアで録った音とは馴染みにくい気がするんだそうです。そうしたことから伊豫部さんが思いついたのが、この「向かい合わせ」なんですって。つまり、あえて音をかぶらせて(回り込ませて)、より自然な状態でシンフォニックオーケストラのようなイメージの音を作り出すんだそうですよ。

もちろん、音の好みは人それぞれだと思いますが、伊豫部さんはかれこれもう14〜5年前から、このようにしてサウンドの一体化を目指してらっしゃるんだそうです。この音へのこだわり…それと、そうしてできあがった音を想像すると、私はほんと胸が熱くなるものを感じます。でも、若手のエンジニアさんからは「私には、恐くてとてもそんなセッティングはできません」って言われちゃったとか…。これがおっちゃんのいう「伊豫部さんにしか作れん音ってのがあるんよ」ってことなんでしょうね。また、こうしたセッティングは、実は単なる音作りのためだけじゃないんです。その狭くて圧迫感のあるブースに、ときには何人もが何時間も閉じ込められて演奏をしなければならないこともあるので、そうしたミュージシャンの滅入る気持ちを少しでも軽減しようという、あたたかい配慮でもあるんですよ。そんなエピソードをお話しする前に、まずはその伊豫部さんとおっちゃんの素敵な2ショットをどうぞ♪(写真撮影は、アシスタントエンジニアの村山さんです)


おっちゃんから「なかなかええ男やで〜♪」と言われてたんですが、ほんと落ちついた優しさの感じられる、素敵な方ですよね?メールでお話させていただいても、そのまんまですよ(*^-^*)

そうそう、おっちゃんと伊豫部さんは、どうやら同級生ということになるようです。伊豫部さんは早生まれですから、おっちゃんがちょっと年上かな? 

お2人とも、これからも日本のレコーディング業界のトップとして、若い方々をグイグイ引っ張っていってほしいなあと思いますo(^o^)o


ここで、先にお話した伊豫部さんの思いを裏付けるかのような、ほのぼのエピソードをお話しますね。今回のお話のタイトルは「四重奏(カルテット)」ということで、ドラマの中で弦カルを演奏してるシーンが多いのはもちろんですが、全体的にも弦を基調にした曲がとても多かったと思います。そのせいか、この日の弦の編成は64221と火サスにしては大きく、その分、メロディ楽器はフルートだけになってたようです。つまり、おっちゃんの負担がかなり大きいわけですね。で、最初こそスタジオの入口の通路みたいなところで演奏してたようですが、弦の方が帰ったあとに「外でやりましょうか」と声をかけてくださって、広いフロアで伸び伸びと演奏することができたようです。いつものように例の中2階のブース(←新しいページを作ったんで見てね♪)を使わなかったのは、こうしたことを考えてらしたからなんでしょうね。

ところで、今回は録音からオンエアまでが異常に早く、レポの編集&アップが間に合いませんでした。で、オンエアを見てからの編集ってことになったわけですが…番組の冒頭に、4人が仕事で行った結婚披露宴会場で新郎として歩く元彼を見て、一瞬、菊川 玲さんのチェロを弾く手が止まったシーンがありましたよね? その後も、他の3人はちゃんと演奏を続けてるのに、チェロだけは動揺してヨレヨレの演奏…。また、事件を解く大きな鍵となった「パッヘルベルのカノン」の中のヴィオラのピッチカートのミス、これら全て、小池ストリングスの皆さんがこうした指定のもとで演奏してるんですよね。よくおっちゃんが「録音の種類によっては‘子供が吹いてるように吹け’とか‘わざと下手に吹け’とか言われるけど、あれが実はけっこう難しいんよな。」なんて言ってますが、この日の弦の皆さんも大変だったんでしょうね〜。何か、そういうのを想像しながら見てると、あのドラマの中にもう1つ別のドラマが見えてきて、面白かったですよ。ただ、役者さんたちの弓の動きは、薄謝協会がやってる子供達の人気番組「クィンテット」の中のパペットの方が、よっぽど上手いなあ〜なんて思ってみたりもして(^^;ゞ

また、そうした弦セクションの録音が終わったあともチェロとヴィオラの人は残されて、劇中で使う短いフレーズをいくつか録ってたそうです。そういや、ちょこっと練習してるようなシーンが何度もありましたっけ。それらも、こんな風にして録ってたんですね。あ、この日の全体の曲数は、フルートの楽譜で見る限りでは「M−35」と書かれてたらしく、その中でフルートの出番は、アルトフルートを使った3曲を含む20曲近くもあったんですって。ほんと、至るところでおっちゃんの豊かで伸びやかな音色が聴けた、いいお話でしたね。編成は、弦(小池ストリングス:64221)、ピアノ&打ち込み(大谷和夫さん)、フルート&アルトフルート(おっちゃん)、指揮(中谷勝昭さん)、エンジニア(伊豫部富治さん)でした。

最後にまたもや脱線ですが…番組の最後の方で弦カルの4人と安西さんが集まって、披露宴のときのビデオを見ながら事件を解いてたでしょ? あそこが実はAVACOの301スタなんですって。和田 薫さんの録音レポや「映画・犬夜叉」の特番で何度か見たことありますが、ああやって衝立を取り払うと、また違うところのように見えますよね。でも、あれが噂の(?)AVACOスタジオでした。…というわけで、サウンドインで録音しながらも、なぜかAVACOの話題が多い、今回のレポを終わりま〜す(^.^)/~~

 

 

239 新垣勉「ひとつだけの命」(大島ミチル)

2005年5月23日。ビクターの青山スタジオに行きました。この日は、このところ海外での仕事が続いて大忙しの大島ミチルさんとのお仕事で、145番でもご紹介した新垣 勉さんのレコーディングでした。

この日に録ったのは「ひとつだけの命」というタイトルの曲だけだったようですが、これは「さとうきび畑」の作詞・作曲者である故寺島尚彦さんが、やはり作詞・作曲を手がけられた曲なんだそうです。おっちゃんは、寺島さんとはかつて何度かお仕事をご一緒したことがあるらしく、「‘さとうきび畑’以外にも色々とええ曲を書いとる人なんやけど、最近の人はあんまり知らんみたいやなあ。」と、こぼしてました。実は私も合唱曲の幾つかでお名前を見かけたことがあるだけで、ほとんど知りません…。この寺島さん、「寺島尚彦とリズムシャンソネット」という、ご自分のバンドも持ってらしたそうですよ。

さて、今回のレコーディングには新垣さんも来てらしたようですが、ちょっと体調を崩されていたのか、マスクをしてソファにかけてらしただけで、歌われなかったそうです。なので、どんな歌なのかは分からないままだったんですって。ただ、伴奏であるオケの方は、8分の12拍子風の、ゆったりしたテンポの曲だったそうです。曲のタイトルからしても、切々と命の重みを歌いあげるような曲なんでしょうか…?


こちらは副調での様子です。楽譜のチェックなんかをされてるところかしらん?

そうそう、お仕事の前に、おっちゃんはほんの少しだけ大島さんとお話する時間があったそうです。

まだ開始時間の少し前なのに、ミュージシャンのほとんど全員が定位置についてるのを見て、「日本のミュージシャンは早いわねえ。イタリアやフランスのミュージシャンは、ほんとのんびりしててね…」とか「イタリアでの飛行機が管制官のストで止まっちゃって大変だったのよ」なんて感じで、ここ最近の海外でのお仕事の様子を話してくださったそうです♪


さて、いよいよ録音のときのお話ですが、まず2回通したあとでテスト録音、そのプレイバックを聴いて本番を録ったんだそうですが、新垣さんが「テストの時の方が元気があって、感じが良かった」とおっしゃったので、そのテスト録音の分の数ヶ所をちょっとだけ差し替えて、それを採用にしちゃったそうです。

おっちゃんは「テスト録音のときの方がリラックスしとるせいもあって、のびのびとした演奏になるんよな。で、雰囲気としてはテストの方がずっとええっていうんはようある話なんやけど、新垣さんがそのテストの方がええって言わはった鋭い感覚には、えらい感心したわあ」なんて言ってました。やはり、目がご不自由な分、他の感性が私たちよりずっと研ぎ澄まされてるのかもしれませんね。そんなわけで、2時間拘束のはずだったお仕事ですが、1時間ちょっとで終わっちゃったそうです。

こちらの写真は、仕事が終わったあとに、おっちゃんのノート型パソコンを覗いてる大島さんとマサさんです。

何を見てるかって?
ポポ家の大事な仲間「ゆうのさん」が作ったマサさんのファンページの仮アップ版を見てるところなんですよ。何だか楽しそうですね♪

このサイト、6月5日に正式にスタートしました。大王さまのお仕事情報はもちろん、大王さまの秘蔵写真もたくさんある楽しいページなので、ぜひ応援してあげてくださいねo(^o^)o


編成は、弦(マサさんのグループ:64221)、フルート(おっちゃん)、オーボエ(石橋雅一さん)、クラリネット(星野 正さん)、ホルン(藤田乙比古さん他2名)、パーカッション(高田みどりさん・草刈とも子さん)、ハープ(朝川朋之さん)、ピアノ(美野春樹さん)、指揮(大島ミチルさん)でした。

ホルンが3名ってことだけでも、とても柔らかであたたかみのある音が想像できますが、これに繊細で人の痛みの分かる大島さんならではの深い優しさが感じられるアレンジがなされてるんではないでしょうか? 新垣さんのアルバムで「ひとつだけの命」というタイトルを目にしたら、ぜひこの録音のときの様子も思い浮かべながら聴いてくださいねo(^o^)o


 

 

238 大野雄二ベストアルバム「Yuji Ohno, You & Explosion Band -Made In Y.O.-」

2005年5月15日。夜遅くに、サウンドシティのAスタに行きました。実は、もう2ヶ月くらい前から大野雄二さんのインストアルバム用の録音が少しずつ行われてるんですが、この日のもその続きということになるようです。で、この日は、このアルバム用に書き下ろした大野さんのオリジナル曲を録ったそうですよ。それが、フルートのパートで7ページもあるようなチョー大曲だったそうで、2つに分けて録ったとか…。でも、そんな長い曲をたった2分割しただけで録ったってことは、またもや田中公平さんのサクラ大戦の録音レポ(236番参照)のときのような譜面台の裏ワザがなされたんでしょうか?(^^ゞ

さて、このアルバムですが、大野さんの今までのテレビ作品やオリジナル曲を合わせた、全20曲が収録されるアルバムとなるようです。このレポート編集の時点でおっちゃんが参加してるのは、「マーねえちゃん」「犬神家の一族」「水もれ甲介」「小さな旅」「ミスティック・トワイライト」と、今回のアルバム用に書き下ろしたオリジナル曲が数曲だそうです。でも、これはまだまだ増える可能性がありそうですよね。また、フルートが入っていない分でも、ジャズ編成のなかなか聴き応えのある曲がけっこうあるようですよ♪

この日は木管だけでダビングだったのですが、編成は、弦(マサさんのグループ:別録り)、フルート&アルトフルート(おっちゃん・篠原 猛さん・西沢幸彦さん)、オーボエ(庄司知史さん)、クラリネット(山根公男さん)でした。

最後に余談ですが…このレポートを編集してる真っ最中の6月8日にもこの録音の続きが行われて、そのときには「ルパン」を録ったそうです。また、「おっちゃんの仕事場探検」応援団の方々からの情報によると、このアルバムは2005年7月21日にリリースされるようです。大野さんのサイトのインフォメーションのページに詳しい曲名などが書かれてますので、参考にしてくださいね。ほんと、いつも影に日向に応援ありがとうございま〜すo(^o^)o

…と、ここでレポを終わるはずだったんですが、その6月8日の録音の詳しい情報が届きましたので、こちらに追加させていただきますね♪

6月8日も、サウンドシティのAスタで録音が行われました。この日は「ルパン三世 2005」という曲で、アルバム用のものとテレビ用のものの2バージョンを録ったそうです。おっちゃんたちの前にやっていたリズム隊に、弦とハープとフルートがダビングするという形での録音だったようですが、この曲が今回のアルバムの最初の曲になるようです。スタジオにもアルバムのチラシが置かれてたようですよ。

曲の感じはボサノバ風のリズムの上に弦が緩やかに流れて、そこにフルートとハープがユニゾンで短いオカズ的フレーズを繰り返す…といった感じだったそうです。既にヴォーカルも入ってたそうですが、このボーカルに関しては、あとで入れなおすのかも…とのことでした。その歌い手さんのお名前を聞き忘れちゃったそうですが、なかなかいい味を出してたそうですよ〜。このあと、サックスのソロなんかも入る予定だったそうです。一体どんな仕上がりになったのやら…早く聴きたいですね〜!
 
編成は、弦(巨匠こと、小林陽一郎さんのグループ:4422)、フルート(おっちゃん・金子奈美さん)、ハープ(朝川朋之さん)、エンジニア(三浦さん)だったようですが、リズム隊に関しては別録りだったので分からないそうです。CDのブックレットに詳しく載ってるかな?

204番のレポでも少しお話したんですが、劇伴などの場合の大野さんの弦は「4403」、みたいな感じで、ヴィオラが入らないことが多いらしいのですが、今回は一般的な(?)編成で、ヴィオラも入ってたそうです。何か、サウンド的に意図するところがあったのかもしれないですね。そういった意味でも、今回のアルバムは色んな大野雄二ワールドが楽しめそうですよ。リリースまでもう少しです。どうぞ、お楽しみに〜♪

 

 

237 カワイ幼児用音楽教材CD

2005年5月12〜14日。この3日間は、銀座のはずれにある音響ハウスというスタジオに通いました。どうやら、前にうちのリポートの174番でもご紹介したKAWAI関係の「1〜2歳児のための音楽CD」というお仕事の続編(?)だったようです。おっちゃんの話だと「お母さんと一緒に聴いたり、歌ったり、体を動かしたり…って感じちゃうかなあ」とのことでしたが、日本をはじめ各国の童謡やわらべ歌、さらには民謡やオリジナルの曲も何曲か入った、バラエティに富んだCDのようです。

さて、録音1日目…つまり5月12日は、上柴はじめさんと竹内淳さんのアレンジで、「マラカスサンバ」「いかいかイルカ」「ずいずいずっころばし」「おんまはみんな」「しおやしおや」「おふねはぎっちらこ」「七つの子」「おすわりやす」「ひらいたひらいた」「かごめかごめ」「やぎさんゆうびん」などを録ったそうです。見ての通り、懐かしいわらべ歌や遊び歌ばかりですねあ、でも、「おすわりやす」や「しおやしおや」なんて知らないなあ…聴けば「あっ!」って思うかな? 短いもので数十秒、長くても2〜3分の曲ばかりですが、これを7時間かかって録ったんだそうです。こうした「学芸」系のお仕事は、テンポやブレスの位置など細かいところまで神経を使うので、けっこう疲れたそうです。

2日目の5月13日は越部信義さんのアレンジで「ぽかぽかてくてく」「いとまき」「やきいもグーチーパー」「シャボン玉」を、悠木昭宏さんのアレンジで「あわてんぼうのサンタクロース」「大きな畑」「お風呂ジャブジャブ」「とんぼのめがね」「はしるよ汽車ぽっぽ」「くまちゃん」「ここはとうちゃんにんどころ」「いっちくたっちく」などを録ったそうです。越部さんは「おもちゃのチャチャチャ」の作曲でも知られるように、したしみやすい童謡の作品も多く、こういったお仕事にはピッタリって感じですよね。以前はたいへん忙しくしてらっしゃったそうですが、最近は少しお時間が持てるようになったとかで、おっちゃんが越部さんにお会いするのは、195番でご紹介した徳島県名西郡石井町の町民の歌をやった時以来ちゃうかな…とのことでした。悠木さんも、お会いしたのは久々だなあと思ったら、お仕事がほとんど打ち込みになってしまわれたそうです。どこの世界も、なかなか厳しいんですね…。

最終日の3日目…5月14日は、本田洋一郎さんと竹内淳さんのアレンジで、「ありさんのおうち」「鍛冶屋のジョン」「のはらのダンスパーティ」「ジャンケンポン」「そらとぶふうせん」「しかかばばった」「雪」「オモヤノモチツキ」「どんぐりころころ」などを録ったそうです。本田さんとは初めてお会いしたことになるようです。この日は、前の2日に比べると長めの曲があったりしたこともあって、最終的には30分くらい押してしまったそうです。曲ごとに編成は変わったりして出入りの忙しい現場だったようですが、最後の「どんぐりころころ」は木管五重奏の編成だったそうです。「しかかばばった」や「こぶたぬきつねこ」といったしりとりの歌が、おっちゃんの印象には残ったようですね。
 
今回の幼児用シリーズに関しては、まだ2年目くらいじゃないかなとのことですが、こうしたカワイの諸々のシリーズは、もう20年くらい続いてるんだそうです。現場にいらしたカワイの方のお話では、おっちゃんはその最初の方から、ほとんどの録音に参加させてもらっていることになるんだそうですよ。よく掲示板などで「おっちゃんの笛で育った」なんて話が出ますが、ほんとものすごい数の子供たちが、おっちゃんの音色に育てられたんですね〜♪

最後に、この3日間の編成を書いておきますね。とにかく、3日間ともやたらと入れ替わりが多かったようです。
 
2005年5月12日の編成
弦(加藤ジョーさんのグループ:11111)、フルート(おっちゃん)、クラリネット(元木みずかさん)、ファゴット(前田信吉さん:1曲のみ)、ホルン(?:1曲のみ)、パーカッション(草刈とも子さん)、ドラムス(市原 康さん)、ベース(伊藤昌明さん)、ピアノ(上柴はじめさん)、ギター(萩谷清さん)、ラテン(石山さん)、指揮・竹内 淳さん(ご自分がアレンジされた曲のみ)

2005年5月13日の編成
弦(加藤ジョーさんのグループ:1001)、フルート&リコーダー(おっちゃん)、サックス&クラリネット(佐野博美さん・近藤さん:越部さんのアレンジ分のみ)、クラリネット(元木みずかさん:悠木さんのアレンジ分のみ)、ファゴット(前田信吉さん:1曲のみ)、トランペット(菅坂雅彦さん)、パーカッション(草刈とも子さん)、ドラムス(丹寧臣さん:タンヤスオさんと読みます)、ベース(伊藤昌明さん)、ピアノ(松本峰明さん)、ギター(褒明煥さん)、ラテン(八坂さん)、シンセ(宮本さん)、指揮(越部信義さん・悠木昭宏さん)

2005年5月14日の編成
弦(マサさんのグループ:1111)、フルート(おっちゃん)、クラリネット&バスクラリネット(山根公男さん)、オーボエ(川村さん)、ファゴット(前田信吉さん)、ホルン(?)、トロンボーン(中川英二郎さん)、ドラムス(伊藤史朗さん)、ベース(伊藤昌明さん)、ピアノ(松本峰明さん)、ギター(萩谷 清さん→褒明煥さん)、ラテンパーカッション(八坂さん)、シンセ(宮本さん)、指揮(竹内さん)、ディレクター(大谷さん)

 

 

236 サクラ大戦歌謡ショー(田中公平)

2005年5月7日。事前に「田中公平さんの仕事で、サクラ大戦の歌モノを2つ録る」とだけ聞いて、サウンドシティのAスタへ行きました。すると、スタジオに置いてあった楽譜には、「希望〜新・青い鳥より M1・M18」と書かれてあったそうです。どうやら、2005年8月に行われる「サクラ大戦帝国歌劇団・花組 第4回スーパー歌謡ショウ 新・青い鳥」というイベントで使われる音楽のようですね。これ、CDとDVDが出るんだそうですよ。DVDは、公演の様子を録画したものが納められるんでしょうね。私はサクラ大戦のショウというのは見たことがないんですけど、花組とか星組とか歌劇団とか言うくらいですし、サントラに入ってる曲(歌)の感じからすると、宝塚のような雰囲気があるステージなんでしょうか?だったら、DVDは見応えあるでしょうね〜♪

さて、この日に録るのは2曲ということで、普通なら拘束時間は2時間なのですが、3時間で押さえられてたようです。どうやら、2曲とも6〜7分かかる上に「歌もの」ということで、3時間になったようですね。普通の劇伴と歌モノでは録音の仕方?進め方?が違うらしくて、こういった時間になるそうです。で、その7分近くかかる長い方の曲が、なぜかDVDのみに収録されて、CDには入らないんですって。う〜ん、こりゃ、両方とも買わねば…!ですねo(^o^)o

こちらは何やら楽譜(?)とにらめっこ中の公平さん。

机の上にある楽譜たちは、この日に録音する分のものなんでしょうか…。カーソルを乗せると、公平さんがアップになりますよ。

でへっ、この真剣な表情がカッコいいですよね♪


先にお話したように、今回はどちらも長い曲だったのですが、その2つのうちでも更に長い方の曲(M1だったかな?)は、フルートのパート譜だけでも6ページもあり、弦のパートは何とその上をいく8ページくらいあったそうなんです。で、こんな長い曲のときは、いつもなら途中で何ヶ所も止めて録って、あとでつなぐってことをするんだそうですが、写譜屋さんがちゃんと譜めくりに配慮してくれてる譜面だったので(ページの変わり目にややこしい音符がこないようにするなど)、通して演奏することになったそうです。ただ、譜めくりのときのノイズが入ってしまいそうなので、粘着テープで楽譜を宙吊りにするとか、譜面台にハンカチを敷くなど、色々とと工夫をしてやったそうですよ。

…っていっても、ちょっと分かりにくいですよね?私なんか、原稿にあった「楽譜を宙吊りに…」ってのを見て、スタジオの天井にロープを渡して、それに1人分の楽譜を洗濯バサミで電車の中吊りみたいに吊って、それを皆で見ながら演奏したのかと思いました。こう話したら、おっちゃんは大爆笑。その後、ちゃんと説明してくれました。それを上手く私が文章にできるかな…?(^-^;)

では、まずは譜面台のお話から…譜面台の面の部分って、下の方は楽譜を安定させるための「折り返し」があるでしょう?(この「折り返し」って、専門的には何て言うのかしらん?)で、普段はこれがとても便利なんですが、譜めくりのときには、ここと楽譜の下の端が擦れ合って(楽譜の下の端がこの‘折り返し’に引っかかって)、ノイズが起こりやすくなってしまうわけです。(言ってること分かりますか?(^^ゞ)

で、この「折り返し」のところにハンカチを敷いて、その上に楽譜を置いたり、譜面台の上の端に楽譜をテープで貼りつけて(譜面台より楽譜の方が少しだけ小さいらしいので)、とにかく「折り返し」の部分に楽譜が触れないようにしたってことなんだそうです。はあ…こういうのを文章で説明するのって、難しいですね〜。でも、スタジオならではの裏技のような気もして面白かったので、どうにかして伝えたいなあと頑張ってみたのですが…どうでしょう?何となくは、分かっていただけたでしょうか?とにかく、こんな感じで色々と工夫して、通し演奏に臨んだそうです。


ぐえぇ〜語彙の乏しい私は、いまの説明でぐったり疲れてしまいました〜。皆さんも、必死で読み取ろうとして疲れたでしょ?なので、またまた素敵な写真をどうぞ(^_-)-☆

こちらの写真には、マサさんと石橋さんが写ってますね。で、その奥には公平さん。こちらも、カーソルを乗せると、公平さんがアップになります♪

これはプレイバックを聴いてるところで、マサさんと石橋さんは音に集中し、公平さんは楽譜を目で追いながら聴いてるところなんだそうです。


そうそう、この日に録った2曲はどちらもとても歌伴とは思えない豪華絢爛&重厚なサウンドで、これだけでも立派にインストの曲として通用するような感じだったそうですが、これにコーラスが被って、さらにソロヴォーカルも乗っかるということなので、ものすごいダイナミックなサウンドになるんでしょうね。この曲想に対するおっちゃんのコメントをそのまんま載せると「ごっついド派手に盛り上がるステージなんちゃうか〜♪」です。誰か、このコンサートに行ってきて、報告してくれないかな〜?

この日の編成は、弦(マサさんのグループ:64422)、フルート(おっちゃん・金子奈美さん)、オーボエ(石橋雅一さん)、クラリネット(星野 正さん)、トランペット&ピッコロトランペット(菅坂雅彦さん)、トロンボーン(松本 治さん・山城純子さん他1名)、ホルン(南浩之さん他1名)、パーカッション(高田みどりさん)、ハープ(斉藤 葉さん)、ピアノ(エルトン永田さん)、指揮(田中公平さん)という感じだったようですが、トランペットが何故か1本だけで、それもピッコロトランペットとの持ち替えだったんですって。トランペットが1人だけだと(ピッコロトランペットと持ち替えてるから2人分か)他の楽器に押されてしまいそうな気がするんですけど、おっちゃんの話だと、ぜんぜん引けを取らないみたいですね。

あ、このピッコロトランペットというのは、その名の通り小型のトランペットで、ほぼ普通のトランペットの半分の大きさなんだそうです。ということは、普通のトランペットのオクターブ上がラクに出るように思えるのですが、実際のところはかなり難しいらしいです。でも、そうした難しさを全く感じさせない軽やかな音色で、ステージに花を添えてくれるんでしょうね♪

最後に、このイベントの詳しい情報を書いておきま〜す(^o^)丿


☆サクラ大戦 帝国歌劇団・花組 第4回スーパー歌謡ショウ「新・青い鳥」

日 程 : 2005年8月13日(土)〜20日(土) 全9公演
会 場 : 東京厚生年金会館(東京都新宿区)
料 金 : 升席:15,000円(会員のみ) ・ SS席:12,000円 ・ S1席:8,000円
     S2席:8,000円・ A席:4,000円 ・ ファミリー券(S席のみ):12,000円

チケット前売開始:
  5/15(日) 千秋楽抽選受付 「旧・太正浪漫倶楽部会員対象」
  5/22(日) 先行予約受付(千秋楽以外) 「旧・太正浪漫倶楽部会員対象」
  6/12(日) 一般前売開始

☆ソング集CD「サクラ大戦 スーパー歌謡全集 IV 新・青い鳥」 7/27発売予定


もし行かれた方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひ様子を聞かせてくださいねo(^o^)o

 

追記:このステージの舞台裏(練習風景など)が↓こちらの動画で見ていただけますよ〜!

 

 

235 ピーターラビットの観賞用教材(亀山耕一郎)

2005年4月30日。夕方から、コロンビアの2スタに出かけていきました。この日は亀山耕一郎さんのアレンジで、学芸(学校教材)の録音が行われました。たぶん観賞用の教材じゃないのかな〜とのことでしたが、「Every Day is Grand(歌伴)」「Every Day is Grand(インスト版)」「メドレー(アマリリス〜すいれんに寄す〜スコットランドの釣鐘草〜野ばらに寄す)」の3曲で、何でもピーターラビットの音楽ということになるんですって。私、ピーターラビットって、絵本でしか見たことないんですが、こういうのもあるんですね〜。

アイルランドやスコットランドなどの民族系のサウンドをねらった感じのアレンジで、朝川さんはハイランドハープという、全長6〜70センチくらいの可愛いハープを持ってきてらしたそうです。なかなかお見かけすることのない珍しい楽器だそうなので、しっかり写真を撮らせてきてもらったそうです。その写真はまたあとで…。

さて、おっちゃんの笛のパートは一部にフルートもあったようですが、オカリナとリコーダーがメインだったようです。「Every Day is Grand」の歌伴バージョンの方にはアルトリコーダーのかなり難しいフレーズが出てきて、いつも伸び伸びスタイルで演奏してるおっちゃんも、さすがに背筋がピンとしたようです。そうそう、20番のレポートで小池弘之さんとティンホイッスル風リコーダーのユニゾンがあったことをお話しましたが、あれに近い感じの曲で、今回は加藤ジョーさんのヴァイオリンとアルトリコーダーでのユニゾンだったそうですよ。

また、オカリナの方も、楽器の出せる音域を目いっぱいに使ったアレンジで、かなり音域を調べて書かれたのでは…という感じを受けたそうです。ほんと、作・編曲家さんって、色んな楽器の色んな知識が必要なんですね〜。学芸なので早く終わるだろう…という想定だったのか、3曲で2時間の拘束だったらしいのですが、結局は1時間の押しで、しっかり3時間かかってしまったそうです。


こちらはそのハイランドハープを演奏中の朝川さんと、それを見つめるコントラバス奏者の斉藤順さん。写真にカーソルを乗せると、朝川さんがアップになりますよ♪

それにしても、こんな風にピアノの椅子に乗せて演奏するんですね〜。CDだけ聴いてたんでは、とても想像がつきませんよね?スタジオならではの貴重な写真で、いいなあと思った私です。


ところで、228番のレポートの冒頭でも少し触れてたのですが、このコロムビアのスタジオ…というか建物自体がついに4月いっぱいで業務を終わり、取り壊される事になってしまったそうです。で、この録音がほんとの最後の最後の録音になるんですって。このところ、おっちゃんはコロムビアに足を運ぶたびに「今日が最後か…今日が最後か…」なんて思ってたそうですが、とうとう…って感じですよね。そんなわけで、無事に録音が終わったあとには、皆で記念撮影なんかをしたそうです。そのときの写真が届いたら、またこちらの方でもご紹介しますね(まだ、おっちゃんの手元にも届いてないようです)。

おっちゃんは、この赤坂のスタジオができた当初から知ってるし、数多くの名盤を生み出したスタジオがこういうかたちでなくなってしまうのをとても残念に思い、淋しそうでした。そのすぐあとで「これも時代の流れってやつで、しゃーないんかもしれんけどなあ」なんて言ってましたが、やっぱりかなり複雑な心境のようです。あ、そうは言っても、日本コロムビアの会社自体がなくなるわけではないんですよ。オフィスは別のところに移って、これからも頑張っていかれるようです。ただ、これからの録音の業務は、普通の貸しスタジオを使って行うことになるんだそうですよ。

この日の編成は、弦(10011:加藤ジョーさん・三宅さん・斉藤順さん)、オカリナ&リコーダー&フルート(おっちゃん)、ハイランドハープ(朝川朋之さん)、ピアノ(緒方さん)、ギター(千代正行さん)、ラテンパーカッション(川瀬正人さん)だったそうです。弦の「10011」というのは、ヴァイオリン・チェロ・コントラバスが各1人ずつということなのですが、この日のコントラバスの扱いは、弦セクションというよりは、リズム隊的な使い方に近かったようです。で、見ての通り、最近としては珍しいらしい、生楽器のみの8人でのアンサンブルだったそうです。


最後に、川崎真弘さんたち竜童組の方たちには「少年」なんて言われてるようですが、別のところでは「貴公子」とも呼ばれている、朝川さんの素敵な写真をどうぞ♪

学校用教材、しかも観賞用となると、私たちにはまず聴ける機会はないかと思いますが、お子さんのいる方は、学校での様子を聞くときの1つのネタにしてみるのもいいかもしれませんね(*^-^*)

 

 

234 CD「オーケストラでつづる昭和の名曲150選(仮題)」(若草 恵)

2005年4月27日。サウンド・インのAスタに行きました。若草 恵さんのアレンジで、と〜っても懐かしい5つの歌「東京ラプソディ」「いつでも夢を」「別れても好きな人」「柔」「襟裳岬」のインスト版を録ったそうです。
 
このインスト版、どうやら何枚か組にして売り出すCDのようで、 実は2ヶ月くらいまえから、青木望さん・竜崎孝路さん・矢野立美さんなど、色んなアレンジャーさんで色んな曲をやってたんだそうです。で、この日のも、その一環の録音だったんですって。この時点ではまだCDのタイトルは決まってなかったそうですが、関係者さんのお話では「オーケストラでつづる昭和の名曲150選」って感じになるのでは…とのことでした。おっちゃんは「詳しくは知らんけど、よう新聞の1ページ全部を使うて広告しとる通販みたいなんがあるやろ?ああいう類ちゃうかなあ〜と思うとんやけどなあ」なんて言ってました。そういや、そういうのでよく見かけそうな商品ですよね?

ところで、「オーケストラでつづる…」といっても、予算なんかの都合で編成に制限があって、実際は約14〜5人の編成でやってるようです。ちなみに、この日はダブカル(ダブルカルテット)の弦に木管5人とホルン、それにハープだったそうです。アレンジャーさんにとってはやりにくい面もあるかもしれませんが、こうして制限された編成の中でオケらしい音にするというのは、アレンジャーとしてのウデの揮いどころ…と言えるかもしれませんね♪

この日の若草さんは、リズム隊も打ち込みもなく、弦も小編成(ダブカル)で、いつもやっている編成とは随分と違うので、「こういうのはやりにくいなぁ」なんてボヤいてたりしたそうですが、なかなかいい感じのアレンジだったそうですよ。やっぱり、もともとアレンジ力のある方は、どんな状況の中でも、その材料(編成)の力をしっかりと引き出すことができるんでしょうね。そうそう、「別れても好きな人」のオリジナルのアレンジは、若草さんなんだそうですよ。

それから、「いつでも夢を」は橋幸夫さんと吉永小百合さんのデュエットでしたが、先日おっちゃんが聞いてたラジオの番組にたまたま橋さんが出てて、そのときの裏話をしてらしたんだそうです。当時チョー売れっ子だったお2人のスケジュールがどうしても合わなくて、あの歌はあの頃としては珍しく、別録りだったんだそうです。マルチ録音などが登場するずっと前の話ということになるそうですから、エンジニアさんはとても苦労したんでしょうね。でも、いい歌です♪

最初の方にもチラッと編成は書きましたが、ここで詳しいメンバーを…弦(小池弘之さんのグループ:2222)、フルート(おっちゃん・金子奈美さん)、オーボエ(石橋雅一さん)、クラリネット(星野正さん)、ファゴット(大畑條亮さん)、ホルン(南浩之さん)、ハープ(朝川朋之さん)、指揮(若草恵さん)でした。

今の時代の歌の中にも素敵な曲はたくさんありますが、どちらかというと、昭和の時代の曲の方が心に染みやすく、また長く耳に残る曲が多いような気がします。だから、こうしたCDの企画が次々と生まれるのかもしれませんね。今のところ、このCDシリーズに関しては、発売日や販売方法などの情報が全くありません。何か分かり次第、また掲示板などでお知らせしますねo(^o^)o

 

 

233 伊東ゆかり「百万本のバラ」(前田憲男)

2005年4月18日。サウンドインのBスタに行きました。おっちゃんの話によると、歌モノのレコーディングは編成が大きいことが多いらしく、Aスタで録ることがほとんどなんだそうです。でも、この日は何故かBスタ。おっちゃんは「はて…?」と首をかしげながら入ったんだそうですが、編成は総勢7人と聞いてあっさり納得。いつも通りに、お仕事に取りかかることにしたそうです。

この日のインペク屋さんは演歌系の会社の方だったそうですが、歌手は伊東ゆかりさんで、曲は加藤登紀子さんの歌で有名な「百万本のバラ」でした。おっちゃんはこの歌は加藤登紀子さんのオリジナルかと思っていたそうですが、実は旧ソ連の曲だったんですね。ちなみに、1982年の曲で、ラトビアの音楽家「R.パウルス」が作ったジャズピアノ曲にロシアの詩人「ヴォズネセンスキイ」が詩をつけて、人気歌手の「プガチョワ」がモスクワで歌って大ヒットした曲なんだそうです。当時のソ連では2000万枚ものレコードが売れたそうですよ。

さて、この「百万本のバラ」のアレンジは、ときどき「題名のない音楽会21」にも出演されてる、前田憲男さん。「前田さん」というアレンジャーさんは他にもいらっしゃるようですが、このピアノの前田さんは「テイクが少ない」「仕事が早い」ということでも知られてるんだそうです。この日も、一回通したあとに「テスト録音」のつもりでやったテイクが「ベーシックOK(基本的にOK)」ということになってしまい、こまかい部分に差し替えはあったようですが、そのまま採用になってしまったんだそうです。いや〜ほんとにビックリするようなお仕事の進行具合ですが、これはやっぱり、前田さん・ミュージシャンさんたち・エンジニアさんのどの方もがそれぞれの力を十分に発揮したからこその結果って言えるでしょうね。

あ、ヴォーカルも同録でやっていたようですが、こちらはまたあとで録りなおすんじゃないかな…とのことでした。この日は、ドラム・ベース・ギター・シンセがフロアで、フルートとピアノがブースという配置だったそうですが、フルートは133番の火サスのレポなんかに出てきた、中2階の特別室だったそうです。

伊藤昌明さん)、ピアノ(前田憲男さん)、ギター(萩谷 清さん・谷 康一さん)、シンセ(中島さん)、フルート(おっちゃん・木津芳夫さん)の7名でした。

 

 

232 TBSドラマ「夢で逢いましょう」(大島ミチル)

2005年4月5日。ビクターの301スタに行きました。この日は、4月14日からTBS系で始まった「夢で逢いましょう」というドラマの音楽録りでした。作曲は、大島ミチルさん。

曲数のわりには拘束時間が3時間と、大島さんの仕事にしては長めだったので、「はて…?」なんて思ったそうですが、今回はコンマとかアイキャッチみたいな短いものがなく、どの曲もそれ自体で完結しているような長い曲ばかりだったからかもしれませんね。あ、「コンマ」というのは、効果音に近いような一瞬の短い音楽のことだそうで、「アイキャッチ」はCMの前後の曲のことです。

そうそう、今回のレポは、すでに第2回のオンエアが終わったところで編集してるんです。いつもオンエア前にレポしてるのに、こういうのは珍しいでしょ? だから、いつもとはちょっと違った視点で書ける気がして、またまた新たな楽しみを見つけてます(^^ゞ

さて、おっちゃんからもらった原稿には「この日に録音したものの中に、8分の12拍子でちょっとタランテラ風のマーチがあって、トロンボーンが大活躍してた。劇伴でああいうパターンのトロンボーンソロが出てくるのは珍しい気がする。厳密にはソロではなくチェロとのユニゾンだけど、あまりに動きが速いので、ちょっと聴いただけではトロンボーンには聴こえんと思う。でも、おもしろい曲だった。何パターンか録ったから、必ずどこかで出てくると思う」ってなことが書かれてました。

「タランテラ」っていうと、私はピアノの練習曲集「ブルグミュラー」の中にある「タランテラ」しか知らないので、あんな感じの曲なのかな〜なんて思いながら見てたら、まったく違いましたね。私が気付いた限りでは2回目のオンエアで使われてましたよ。ほら、ハツミの勤める歯医者さんのことを篠田さんが雑誌で紹介したら大勢の患者さんが押し寄せて、皆でてんてこまいになってるシーンで流れてた、とても軽快な曲です。あまりにブルグミュラーのとは雰囲気が違ったんで、ちょっと自信がなくておっちゃんに確認したら、あのシーンの曲で間違いないそうです。ほんと、トロンボーンにはビックリの、おもしろい曲でした〜♪

ほかには、「ユーミンが歌う主題歌のインスト版も録ったし、ボサノバタッチの軽い曲やちょっと速めのマーチ風の曲なんかもあったけど、全体的にはソフトで暖かく包み込むような感じの曲が多かった」なんて書かれてましたが、ほんとにその通りでしたね〜。で、また、おっちゃんのフルートソロの多いこと…いつもいつもいいシーンで美しく響いて、ほんとにうっとりです。まだ見てない方は、あれは見ないと(聴かないと)絶対に損ですよ〜!

最近、大島さんの掲示板で「大島さんらしい」とか「大島さんの曲だと、すぐに分かった」なんて書き込みがチラホラ見られますが(確かに、大島さんの音楽はいつもどこかに華があるので‘もしかして…?’と思うことはありますが)、今回の曲は「えっ、これも大島さんの作曲なの!?」と驚くくらい、また新たな大島さんの世界が繰り広げられてます。ほんと、何でこんなに引き出しが多いんだろう…いつぞや「めざましテレビ」に出てた「曲がり角の彼女」のディレクターさんが「色んな音楽に対応できるから」って言ってたのが、よ〜く分かります。今後のドラマの展開をわくわくドキドキで見守りながら、ぜひ大島さんの新たな世界を楽しんでくださいね♪

この日の編成は、弦(64221)、フルート(1)、オーボエ(1)、サックス(1)、トランペット(2)、トロンボーン(1)、ピアノ(1)、ギター(1)、パーカッション(1)、ハープ(1)でした。

 

 

231 東京ポップスオーケストラ・小野市公演(服部克久)

2005年4月3日。兵庫県小野市に新しく建設された「小野市うるおい交流館 エクラ」というところへ、こけらおとしコンサートのために行きました。おっちゃんは、小野市を訪れるのは生まれて初めてだそうです。故郷の京都から近いようでも、意外と行かないもんなんでしょうね。で、今回はいわゆる「前乗り」だったそうで、前日の夕方の新幹線で新神戸まで来て、そこからバスで1時間半ほど走って、ようやくホテルに着いたそうです。つまり、「前乗り」というのは、前の日から現地入りするっていうことのようですね。

おっちゃんたちがホテルに着いたのは夜の11時前。実は、コンサート会場となってる小野市のお隣の西脇市だったそうですが、想像していたよりもずっと立派なホテルだったそうです。ただ、時間が時間だけに(いや、もともと何もないところなのかなあ…?)食事ができそうなところは皆無のようで、「今夜はごはん抜きかなあ…とほほ」なんて諦めかけてたら、フロントの人が「近くに焼き肉屋さんがあるよ」って教えてくれて、オーボエの庄司さんと一緒に行ってきたそうです。おばちゃんが1人でやっているようなお店で、お世辞にも綺麗とは言い難い感じだったそうですが、ハツ(心臓のお肉)なんかもあって、なかなか美味かったんだそうです。おっちゃんのことだから、当然ビールもガンガンやったんでしょうし、これで翌日の本番へのスタミナ補給もバッチリですね♪


さて、こちらがコンサートが行われるエクラホールです。ホールのキャパは502名で、こじんまりとした方だと思いますが、外観は立派でシャレてますよね。

当日は、リハのために、お昼前には会場入りしたそうです。


楽屋の作りが普通のホールとはちょっと違った感じだったようですが、これは車椅子に配慮しているためなんだそうです。う〜ん、どんな風に普通と違ってるんだろう〜?リンク先の写真だけでは、ちょっと分からないですね。でも、そういったところにきちんと目を向けるというのは、素晴らしいことだと思います。


これは、そのロビーの様子です。

画面の真ん中あたりに階段があるのが見えると思いますが、その階段を上がったあたりからロビーを見おろした風景が、カーソルを乗せると見られます。

とても広がりのある素敵な空間ですね。


今回の仕事は、服部克久さんの主催で、「東京ポップスオーケストラ」として1993年から続いているコンサート活動の1つだそうですが、おっちゃんの話では「多分、今回はレギュラーでやっとるフルートの人の都合が悪うて、わしに声をかけてくれたんやと思うわ」とのことでした。

そんなわけで、他のメンバーにとっては何度も演奏した曲で、すっかり手馴れたような雰囲気があったそうですが、そこに1人で飛び込んで演奏するというのは、なかなか大変なものがあるようです。そりゃ、いくら普段スタジオでよく見かける人たちばかりとは言え、いきなりこのコンサート独特の阿吽の呼吸みたいなものは生まれないでしょうし、そもそも、どういう雰囲気のコンサートなのかも分からないので、不安もいっぱいあるでしょうね。

その上、そうした手馴れたメンバーばかりと言うこともあってか、リハーサルは1回サラッと通しただけで終わってしまったんですって。ひえぇ〜!でも、さすがはおっちゃん。そんな中でも、ちゃ〜んと吹いてみせて、無事にリハを終えることができたそうです。とは言っても、やっぱりたった1回のリハで本番を迎えるのは、いざとなったら差し替えのできるスタジオでのお仕事と違って、かなりドキドキするんだろうなあ(>_<)ヽ


なぁ〜んて思ってたら、本番15分くらい前のおっちゃんです。

顔見知りのスタッフの方に撮っていただいた写真とはいえ、このリラックスしまくり&余裕の笑みを浮かべた表情はどうしたことでしょ!?

「簡単なリハしかできなくて大変だった…」なんて言ってるんだから、普通なら本番ギリギリまで楽譜とニラメッコして、指だけでもパタパタやってそうなもんですけどね〜。いやはや、恐れ入ります<(_ _)>


☆ プログラム ☆

星に願いを(作曲:Reigh Harline 編曲:服部克久)
美女と野獣(作曲:Haward Ashman&Alan Menkin 編曲:服部克久)
ひまわり(作曲:H.Mancini 編曲:服部克久)
シェルブールの雨傘(作曲:Michel Legrand 編曲:服部克久)
ムーンライト・セレナーデ(作曲:Glenn Miller 編曲:服部克久)
Shall we Dance?(作曲:Richard Rodgers 編曲:宮川彬良)
蘇州夜曲(作曲:服部良一 編曲:服部克久)
風と共に去りぬ(作曲:Max Steiner 編曲:服部克久)

〜 休憩 〜

自由の大地(作曲&編曲:服部克久)
優しさを求めて(作曲&編曲:服部克久)
ハルウララ(作曲&編曲:服部克久)
チャルダッシュ(作曲:Vittorio Monti 編曲:後藤勇一郎)
大きな古時計(作曲:Henry Clay Work 編曲:ボブ佐久間)
聖者の行進(アメリカ民謡 編曲:松本峰明)
フックト・オン・クラシックス (編曲:服部克久)


誰もが一度は耳にしたことがあるような映画音楽を中心に、服部さんのオリジナル曲などを交えた、とても親しみやすいプログラムで、このコンサートは幕開けました。

これは最初のご挨拶のときの様子です。


プログラムをよく見ると、服部克久さんのお父さんである服部良一さんの「蘇州夜曲」なんかも入ってるようでしたが、考えてみたらあれも元は映画音楽なんですよね〜。もうすっかりあの曲だけが1人歩きしてるようなところもあるので、忘れかけてました。

また、 第2部にある「優しさを求めて」は、ほんのちょっと前に放送が終わったNHK朝の連続テレビ小説「わかば」の劇中挿入歌ですし、「自由の大地」はTBS系の「新世界紀行」のテーマでしょ?ほんと、この私でも「ああっ!」ってのがいっぱいで、何とも豪華なというか、贅沢なプログラムです。


こちらは、服部さんのピアノを中心に、第1部の映画音楽を演奏してるところだそうです。

あ、服部さんの頭の上には平原まことさんが、画面に向かって、おっちゃんの右隣には、庄司知史さんがいるのですが、分かりますか?(*^o^*)


第2部のプログラムにあった「チャルダッシュ」は、今回のコンマスである後藤勇一郎さんのアレンジで、何と2人で演るチャルダッシュという、とても珍しいアレンジだったそうです。しかも、それが、まるで酔っ払いのようにフラフラと延びまくる(どちらかというと‘粘っこい’って表現がピッタリだとか…)ような部分もあれば、突然あの速弾きがあったり、そんな調子の中での2人の掛け合いなどがあったりで、ほんとに面白かったそうです。お客さんにもとてもウケてたみたいですよ。ああ、こういうエピソードを聞けば聞くほど、聴きに行けなかったのが残念です(T_T)

そうそう、今回の目玉プログラムの1つとして、地元の高校生との合同演奏コーナーがあったそうです。

これは、この「東京ポップスオーケストラ」の活動の中では、いつも必ずやっていることなんだそうですよ。


何でも、今回のメンバーの中の数人は前日の昼間から現地入りしてて、管楽器のクリニックを開いたんだそうです。どうやら、それを受講した生徒さんたちがステージに上がられたようなのですが、お話上手の服部さんが「昨日、恐い先生がいたでしょう〜?」なんて質問をすると、それに「はい、いました〜。恐かったです(^^ゞ」って答える生徒さんがいたりして、会場は大いに盛り上がったそうです。ちなみに、その「恐い先生」とは、スキンヘッドのトロンボーン奏者・松本さんのことなんですって。


それにしても、こういう企画っていいですよね〜? 参加した生徒さんたちには一生の思い出になるでしょうし、聴衆の皆さんもグッとステージが身近に感じられて、本当にいいなあって思います。

合同演奏のときに演奏したのは、特別にアレンジされた「おじいさんの古時計」で、高校生の方には2ヶ月ほど前に手渡されてたそうです。

ほんと、楽しそう〜♪


では、その合同演奏コーナーの最後の写真として、かわいい女子高生の横ででれでれになってピッコロを吹いてるおっちゃんの写真をどうぞ〜!

写真にカーソルを乗せると、そのでれでれ具合がよりハッキリと見えますよ。


これは「聖者の行進」を演奏してるときの様子です。デキシーランドスタイルのノリノリの演奏が、会場の空気をどんどん熱くしていったとか。

しかしトロンボーンの松本さんって、写真で見ただけだとほんとかなり怖そうです…。


こちらは最後の「フックト・オン・クラシックス」を演奏してるところのようです。各パートにそれぞれソロがあって、こうして立って吹いてくれるので、聴き応え・見応えがたっぷりだったんですって。

おや、画面の右端には、その音色に耳を澄ませてるおっちゃんがいますね〜。

このコンサートの中には、おっちゃんの長〜いフルートソロで始まる曲があったり、この写真のように立って吹いたりするシーンもあったんですって。くぅ〜ますます聴けんで、悔しい〜っ!!


こうして、皆さんの素晴らしい演奏と、親しみやすいプログラム、そして服部さんの軽快かつ吉本○業もビックリの楽しいトークで、コンサートは大盛況のうちに幕を下ろすことになったそうです。おっちゃんも一瞬ステージ上にいることを忘れて、服部さんのトークに思わす吹き出してしまったりするくらいに楽しんだそうですよ(*^-^*)

会場全体から大きな大きな拍手を受けて、最後のご挨拶です


このコンサートのメンバーは、弦(後藤勇一郎さんのグループ:64222)、フルート(おっちゃん)、オーボエ(庄司知史さん)、クラリネット(山根公男さん)、サックス(平原まことさん・金城さん)、トランペット(1)、トロンボーン(松本 治さん)、ホルン(藤田乙比古さん)、パーカッション(草刈とも子さん)、ハープ(1)、ドラムス(1)、ベース(斉藤順さん)、ピアノ(松本峰明さん)、ギター(伊丹雅博さん)、指揮(服部克久さん)でした。

最後にちょっと余談になりますが、このコンサートのあと、おっちゃんは皆と一緒に東京には帰らずに、私用で京都へ向かったそうです。

そのときに利用した、エクラから最寄の市場駅。ほんとの無人駅だそうですが、何だか可愛いですよね。思わず、写真を撮ったんだそうです。

はい。これで、おっちゃんの小野コンサート旅行記は終わりで〜す(^.^)/~~~

 

 

230 金曜時代劇「御宿かわせみ」(大島ミチル)

2005年3月28日。NHKの506スタに行きました。この日は、金曜時代劇「御宿かわせみ」の第3シリーズ用の音楽録りでした。音楽はもちろん大島ミチルさんです。

ここで、録音内容に触れる前に、得意の脱線を…(^^ゞ
ちょうどこの日の朝に、フジテレビの「めざましテレビ」という番組の「めざまし広人苑」というコーナーで、大島さんが取り上げられていたのを見た方も多いと思います。大島さんの幼いころからのお写真やご自宅のお仕事場の映像、作曲というお仕事の捉え方や演奏者への思いだけでなく、生きるということへのお気持ちなども色々と聞かせていただけて、ほんとにほんとに貴重な数分間でしたよね。特に私は「せっかく生まれてきたのだから、体中の全ての細胞を使いきって死にたい」という大島さんの言葉にとても感動し、オンエア直後に2〜3回ビデオを巻き戻して見直したくらいです。

で、やはり、スタジオのメンバーにもこの番組を見た方が多く、その話題でにぎわってたようですよ。あのエレクトーンのコンクールで優勝されたころの写真やお仕事をはじめてすぐのころの写真などに対しても「まるでアイドルのように可愛かったですね〜♪」なんて話も出てたそうです。うんうん、その気持ち、ほんとによく分かります(*^^*)


さて、ようやく本題です。写真は指揮をする大島さんですが、手のあたりがブレてるのが、臨場感があっていいですよね〜♪

この日の音楽は、どちらかというと尺の長い曲が多かったようです。だから、時間がかかるかも…ということを見越してか、1曲目からいきなりテープを回してたんですって。この「テープを回す」というのは、いわゆる「録音する」ってことで、つまりは「ぶっつけ本番」ってことですね。ひえぇ〜っ!


プレイバックしたのもその1曲目だけで、あとは「ぶっつけ本番&プレイバックもなし」でポンポン録音が進んでいったようです。ときどき差し替えなんかもやってたようですが、ほとんどは1発OKだったみたいですよ。まあ、最初から大島さんも「今日は曲が多いし、尺も長いのが多いから、プレイバックなんかやってたら終わらないからね〜!」なんておっしゃってたようですが、それにしてもねえ…ほんと、ただただもう「すごい!」としか言いようがないですよね。

そうそう、上の大島さんの写真の左端に、どなたかの右腕が写ってるのが分かりますか? その部分を拡大したのが左の写真です。これはもしや…大王さま(マサさん)では!?


今回、編成はそれほど大きくはなかったようですが、重厚な曲から「四分音符=200」というテンポの速い曲まで、色んなスタイルがあったそうですよ。もちろん、前のシリーズのときの曲も使われるんでしょうけれど、この日に録った分が多く使われるとなると、ちょっと今までとは雰囲気の違う「かわせみ」になるかも…ですって。これは、ますますオンエアが楽しみですね(^o^)

おっちゃんのパートとしては、後半の編成が小さくなってから録った分には何曲かフルートのソロがあったんだそうです。

その中で、1曲だけケーナに持ち替えたものもあったようですよ。ゆったりとした曲だったそうですが、どんなシーンで使われるんでしょうね。早く聴きた〜い!!

おっちゃんも「オンエアが楽しみじゃ♪」なんて言ってましたo(^o^)o


この日の編成は、ピアノ、フルート、オーボエ、クラリネット、パーカッション、弦(42221)だったようですが、弦は終盤に差しかかったころにカルテットになり、最後はヴァイオリンとチェロの2人に、フルートとピアノの4人だけになったそうです。で、最後は、ピアノソロで無事に全ての録音を終えたようでした。

こちらは、その「居残り組」で録音してるときのものでしょうか。

こんな広いところで1人で吹くって、不安にならないのかなあ〜なんて思うのですが、何だか気持ち良さそうですね。写真にカーソルを乗せると、おっちゃんがアップになります♪


今回は、今まではとは雰囲気の違った曲や長い曲がたくさんあるとのこのなので、できるだけ色んなシーンで色んな音楽を、それも長〜く聴かせてほしいですね。色んな番組を見ていると、たまに「何で、ここで音楽を切っちゃうの〜? それも、そんなにブチッと…」なんてことがありますが、どうぞそんなことがないように…。サントラが出てない分、いっぱい楽しませてほしいですね。選曲屋さん、がんばって〜!

放送開始は2005年5月13日です。どうぞ、お楽しみにo(^o^o)(o^o^)o

 

 

229 劇場版「クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ ブリブリ3分ポッキリ大進撃」(若草 恵)

2005年3月24日。↓の大島さんとのお仕事を終えたあと、サウンドシティのAスタへ行きました。この日はインペク屋さんとのやりとりで「若草 恵さんとのお仕事で、アニメ系」ということは事前に分かってたらしいのですが、「新番組のアニメにしては2時間半やいう半端な拘束時間やし、何やろな〜?」なんて言いながらスタジオ入りしたおっちゃん。何と「クレヨンしんちゃん」の、しかも劇場版「クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ ブリブリ3分ポッキリ大進撃」の録音でした。

イマジンのサイトで見た限りでは、若草さんが「クレヨンしんちゃん」を手がけられるのは初めてだと思います。若草さんとのお仕事(主に歌もの)と、別の方が手がけられた「クレしん」の映画、そのどちらにも何度も参加してるおっちゃんは「クレヨンしんちゃんの画面と若草さんの音楽はちょっとミスマッチな感じがせんでもないけど、そこがまた劇伴の面白いとこなんやろなあ(^o^)」と、何だか楽しそうでした。若草さんが作る「クレヨンしんちゃん」の世界は、劇場版ならではのコミカルな部分や戦闘的な激しい音楽ももちろんあったようですが、若草さんらしい甘く切ないようなメロディもあったみたいで、今までの映画とはガラリと雰囲気が変わるかも…ですよ♪
 
編成は、弦(小池ストリングス:64422)、ピアノ(エルトン永田さん)、フルート(おっちゃん・金子奈美さん)、オーボエ(庄司知史さん)、クラリネット(星野 正さん)、ファゴット(大畠條亮さん)、トランペット(菅坂雅彦さん他2名)、トロンボーン(松本 治さん他2名)、ホルン(藤田乙比古さん他2名)、チューバ(佐藤潔さん)、パーカッション(草刈とも子さん・高田みどりさん)、指揮(D島公二さん)でした。

冒頭にも書きましたが、このお仕事の前にはコロムビアで大島さんとの大編成のお仕事があったんですよね。で、この録音に集まってきたメンバーを見ると、小池さんのグループと指揮者のD島さん以外はほとんどコロムビアでお会いした方たちばかりだったので、お互いに笑ってたそうです。何だか、楽しそうですね〜。その場の雰囲気が目に浮かぶようです。とにかく、こんな和やかな雰囲気の中で、無事に録音は終わったそうです。

そうそう、この映画はすでに公開されてるんです。レポのアップが遅くなったので、もう観てきてしまった方もいるかもしれませんね〜。これから観る方は、是非このときのミュージシャンの方々のお顔などを思い浮かべながら、若草さんが彩る新しい「クレしん」の世界を楽しんできてくださいねo(^o^)o

 

 

228 任天堂ゲーム音楽(大島ミチル)

2005年3月24日。コロムビアの1スタに行きました。このコロムビアスタジオは、関係者さんたちの間では「いよいよ閉鎖か!取り壊しか!?」なんて言われてるところらしく、おっちゃんは来るたびに「もしかすると、これが最後かなあ…」って、ちょっとしんみりしちゃうそうですが、実際のところはどうなんでしょうね〜。

さて、この日はまず、スタジオのフロアもブースも、まるで芋の子を洗うような状態の大編成なのにビックリしたそうです。まだ始まる前なので、当然おっちゃんよりも後から来る人もいるわけで…だから真剣に「これから来るもんは、どこに入るんじゃ!?」なんて心配になったくらいだそうです。大島さんもご自身の日記に「スタジオに人が溢れてました」なんて書かれてましたよね。ほんと、すごい人数だったんだと思います。

で、こんな大編成で何をやったかというと、任天堂の「新作ゲームの発表会」というイベント会場で使われる音楽を録ったんですって。しかも、これはアメリカで行われるイベント用だそうですよ〜。そんなわけで、これはCD化されることもなく、その会場で使われてそれっきり…ってことらしいんです。何とも、もったいない。おっちゃんたちもスタジオのあちこちで「もったいないなあ」なんて言ってたそうです。それと同時に「さすが、任天堂さんはお金持ちやなあ!」なんて会話も交わされてたようですけどね(^-^;)

音楽は大島ミチルさん。あまりの大所帯で詳しいことを聞く暇がなかったらしいのですが、この日の音楽は大島さんの書き下ろしではなくて、任天堂の社員の方が作られたものをこのイベント用に大島さんが新たに編曲したものなんだとか…。でも、このあたりについてはちょっと定かではないかもです。
 
そうそう、 この日は大島さんのお仕事としては珍しく、代棒さんが入ってたそうです。おっちゃんは「初めてお会いした方やと思う…」なんて言ってましたが、どうやらオケ系の方だったようですね。さらにおっちゃんの話では「今回は、時間(尺)合わせがあったのと、途中でテンポが変わりまくってメンドイってことで、代棒さんを頼んだんかなあ」とのことでしたが、どうなんでしょうね。とにかく大島さんの的確な指示と代棒さんの頑張りのおかげで、こんな大編成のわりにはとてもスムーズに録音できたようです。よかった、よかった♪

この日の編成は、弦(86442)、フルート(2)、オーボエ(2)、クラリネット(2)、ファゴット(2)、トランペット(3)、トロンボーン(3)、ホルン(4)、チューバ(1)、パーカッション(3)、ハープ(1)、指揮だったそうです。

他のセクションはともかく、木管が2人ずつというのはスタジオでは珍しいことなんですって。そういや、うちのレポを見まわしてみてもほとんどの場合が1人ずつのような…これだけでも、ものすごい分厚いサウンドなんだろうなあってことが想像つきますよね。日本にいる私たちには聴くチャンスがないのが本当に残念なのですが、そのイベントのご成功を心からお祈りしてたいと思いますo(^o^)o

 

 

227 アニメ「ふたりはプリキュア Max Heart」(佐藤直紀)

2005年3月16日。サウンドシティのAスタに行きました。この日はかなりの大編成だったので「何事やろか…」と思ったそうですが、どうやら208番でやった「ふたりはプリキュア Max Heart」の追加録音だったようです。

作曲は、もちろん佐藤直紀さん。そんなにめちゃくちゃに難しい曲というのはなかったようですが、けっこう苦戦した曲はあったようです。それに、「追加録音」ってわりには、配られた楽譜の多さにビックリしたとか…。その、ずっしりと重い楽譜を手にしながら「こりゃ、時間内には無理ちゃうか…」なんて思ってたそうですが、案の定、木管セクションでも30分の押しになっちゃったそうです。この言い方だと、おっちゃんたち木管セクションは、まだ早く終われた方なんじゃないかなあ。いやはや、お疲れさまでした<(_ _)>
 
そうそう、おっちゃんによると、最近のアニメの劇伴はリズム隊の部分を打ち込みでやってることが多いらしいのですが、この日は大編成に加えて、しっかり4リズム(フォーリズム)が入ってたそうです。で、おっちゃんは「生のリズム隊が入ったら、やっぱり充実感みたいなもんがぜんぜん違うの〜♪」なんて感じたんですって。そうかあ、そうなのかあ。やっぱりあの、お腹にビンビン響くような、そして全身の血が沸くような感覚は「生」ならではなんだろうなあ。その後、おっちゃと2人で「予算の都合やら大人の事情やら色々あるんやろけど、ほんまはこうあってほしいもんじゃよなあ」「うんうん」なんて話したもんです。

この日の編成は、ドラムス(伊藤史朗さん)、ベース(?)、ピアノ(?)、ギター(伊丹雅博さん)、パーカッション(藤井珠緒さん)、フルート(おっちゃん:金子奈美さん)、オーボエ(川村さん)、クラリネット(十亀正司さん)、ファゴット・(大畠條亮さん)、トランペット(西村浩二さん他2名)、トロンボーン(広原正典さん他2名)、ホルン(南 浩之さん他2名)、ハープ(?:♀)、弦(桑野さんのグループ:86442)、指揮(D島公二さん)、エンジニア(小俣さん)でした。

ところで、この「ふたりはプリキュア」って、4月16日から初めての映画も公開されてるんですよね? おっちゃんは「追加録音」なんて言ってますが、時期からすると私は「もしかして、劇場版用の録音では…!?」なんて思ってたりもします。でも、真相は分からないまま…何て中途半端なシメのレポなんでしょう。とにかく、今後のテレビか劇場版で大編成+生リズム隊によるダイナミックなサウンドが味わえるようですので、ぜひ耳を澄ませてみてくださいね♪

 

 

226 ドラマ「おみやさん」(大島ミチル)

2005年3月15日。サウンドシティのAスタにいきました。この日は、2002年に第1シリーズ、2003年に第2シリーズ、2004年に第3シリーズが放送されて大好評だった「おみやさん」の、第4シリーズのための追加録音でした。音楽はもちろん、大島ミチルさん。

おっちゃんは「わし、この‘おみやさん’の前のシリーズに入っとったんかなあ。記憶にないわ…。でも、今回こうやって呼んでもらえたんは、ほんまに嬉しいこっちゃ♪」なんて言ってました。そういや、前までのシリーズはどうだったかなあ。最初のころのシリーズは私はまだ、大島さんの音楽の世界を体全体で感じながら主演の渡瀬さんの演技に引き込まれていくって感じで、それぞれのミュージシャンの音色を楽しむところまではいってなかったもんなあ。その後のシリーズも、ここでレポとして取り上げることができなかったせいか、特に笛を意識して聴いてたってわけではないんです。むしろ、アコーディオンの音色に聴き入ってしまってたって感じで…だから余計に、今回のシリーズのオンエアが待ち遠しいですo(^o^)o


こちらは、副調室での大島さん。お隣にいるのは、エンジニアさんです。

大島さんの日記によると、ただでさえ大忙しの大島さんなのに、この3月はそれに輪をかけてお忙しいとか…。いつぞや掲示板レスに書かれてましたが、また「宇宙人」化するんでしょうか(^-^;)

でも、ご自宅で毎日できるエクササイズを始められるなどして、ちゃんと健康のことにも気を遣ってらっしゃるようで、こうして素敵な笑顔を見せていただけてホッとしますね♪


はいはい、お馴染みのオヤジギャグ大王さまです(写真にカーソルを乗せると、大王さまがアップになりますよ)。どうやら、また誰かに面白いメールを送ってるようですね(^^ゞ

ちなみに、この写真は大編成から小編成になったころのものです。大王さまの背後には、ヴァイオリンを片付けて先に帰ろうとしてる大王さまグループのメンバーの方がいらっしゃいますね。実はこの方、大王さまの息子さんなんですよ♪

「父ちゃん、今度はどんなギャグを思いついたんだろう…」なんて思いながら見てるんでしょうか?(^◇^;)


ドラマを見てた方は知ってらっしゃると思いますが、テーマがちょっとタンゴっぽくて、アコーディオンが活躍してるんですよね。で、今回もアコーディオンの方が参加してらっしゃったようなので、さらにおもしろいテーマバリエーションが聴けるかも…ですよ。あの渡瀬さんのとぼけた仕草と見事な記憶力と鋭い推理力、それらのギャップの差が作り上げる「おみやさん」の魅力を、どんな風に彩ってくれるのか、楽しみですねo(^o^)o


こちらは、指揮台の大島さんです。写真にカーソルを乗せると、大島さんが大きくなりますよ。

これ、おっちゃんのブースから撮ったものだそうですが、これが田中公平さんが207番レポで言うところの「盗撮的ショット」ってヤツでしょうか?(^^ゞ

でも、写真を通して、スタジオの心地よい緊張感が伝わってくるようで、いいショットですよね♪


今回は追加録音ということで、全体のイメージがよく見えてる上に曲数も少かったので、何の問題もなく、とてもスムーズに終わったようでした。ただ、弦のパートにはかなり難しそうなフレーズがあったようですが、さすがはマサさんのグループだけあって、軽くこなしてたんですって(*^-^*)

おっちゃんは今回はフルートだけだったようですが、メインテーマのフルートバージョンみたいなのがあったそうですよ。

これは、今シリーズに向けての新しい試みということでしょうか。どんなシーンで使われるんでしょう。これもまた、楽しみですね♪


編成は、弦(44221)、フルート、クラリネット、アコーディオン、パーカッションという、 シンプルな感じのものだったようです。 2005年4月21日(木)の午後8時から放送スタートとなります。どうぞ、お楽しみに〜♪

 

 

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