おっちゃんの仕事場探検

Home  All Title  Dictionary  Guestbook  Mail  Web Clap  Back

劇伴(映画・ドラマ・アニメなどのBGM)がどんなところで、どんな風に作られているのかを、おっちゃんから聞いたお話を中心にレポートしていきます。レポートの番号が進むにつれてだんだんと内容が濃くなり、ときには作曲家さんやエンジニアさんからいただいたコメントも出てきます。

ただし、これらは録音時の記録が主になっているので、実際にオンエアまたはリリースされたときにはタイトルが変わってる…なんてことも稀にあります。また、私の音楽の知識やパソコン技術の問題などによりお見苦しい点も多いかと思いますが、あたたかい目で読んでいただけると嬉しいです(*^^*)

こことは別の「スペシャルレポート」「オフラインレポート」などのページでも作曲家さんやエンジニアさんのお仕事ぶりやオフのときの様子をご紹介していますので、合わせてご覧下さい。

最後に…どうぞレポートをご覧になってのご意見・ご感想などを、ゲストブックやメール・ウェブ拍手などを通じてお聞かせください。今後の参考に、そして励みにさせていただきたいと思います。よろしくお願いしますm(__)m

 

 

 

 

276 CM「ニコン クールピクス」(菅野よう子)

2005年9月4日。銀座のはずれにある、音響ハウスの1スタに行きました。この日は「Nikon」の「クールピクス」というデジカメのCMの音楽録りでした。作曲は菅野よう子さん。

ジャズっぽいノリの音楽で、全て生楽器、クリックもテンポの確認だけ…という、最近では珍しいアコースティックな音楽だったそうです。で、菅野さんのお仕事と言うと、何か変わった楽器を使うとか、おっちゃんの十八番(?)のフルートやケーナ・リコーダーなどの普通の楽器でも「うんと変な音を出して〜!」「思いっきり下手ッピにやって〜!」などなど不思議な注文が多いようですが、この日は至ってマトモな感じだったそうですよ。

その代わりに(?)、この日はグロッケンのダビングもあって、これを菅野さんがやってらしたんだそうですが、何とマレットの代わりにスプーンを使ってらしたんだそうです。何でも、この方が良い音がするんだとか…さすが菅野さん、やっぱり「普通」では終わらないようです(^^ゞ

で、おっちゃんも聴かせてもらったら、普通のマレットで叩くよりはかなり軽い…というか、かわいい音がするんだそうです。それを聴いたおっちゃんは「さっすが〜! やっぱり菅野さんの発想はすごいな〜!」と、ほんとに感心したとか。いや、それは私たちでも同じですよね? 今までに何度か菅野さんとのお仕事を取り上げさせていただいてきましたが、いつもいつも本当に驚かされます。あ、このグロッケンは菅野さんご自身が持ち込まれたもののようでしたが、ケースの中には大小さまざまなスプーンが入ってたそうですよ♪


こちらが菅野よう子さん。

数あるファンサイトのどこを見ても写真などは見かけないような気がしますので、これはほんとに貴重なショットかと思います。

写真にカーソルを乗せると、うちのレポでは恒例となった、おっちゃんと美女とのでれでれ2ショットになりますよ(^-^;)

私は今回はじめて菅野さんのお顔を拝見しましたが、ほんとに綺麗な方ですよね〜♪(*^-^*)


この日は全体での録音のあとに、ドラムとピアノとブラスはそれぞれダビングもあったそうなのですが、その全てが終わっても、開始から4〜50分しかかかってなかったそうです。いつもなら、これで「はい、お疲れさ〜ん!」みたいな感じで帰ってくるんですが、こうしたCMの仕事では最後にスポンサーさんが来て、最終確認をするんだそうです。でも、そのスポンサーさんが終了予定時間にならないと来ない…というのもよくあることなんだそうで、約1時間ほど「待ち」になってしまったんですって。
 
すぐに帰れなかったのはナニかもしれませんが、おかげでその「待ち」の間に副調に乗り込んで、こんな素敵な写真を撮ってきてくれたんですもんね。スポンサーさんののんびりぶりに感謝です。あ、上のツーショットは、エンジニアの伊豫部さんがシャッターを押して下さったんだそうですよ。で、この写真を撮ったおっちゃんのデジカメも、実はクールピクスなんですって。現場でも写真を撮りながら「実はこれが…」なんて話をしたそうです♪

こちらがその、エンジニアの伊豫部さん。

メールでお話させていただくときの伊豫部さんは、穏やかで優しい語り口で、素敵な紳士というイメージがあるんですが、こうしてピリッとした雰囲気でお仕事されてる姿ってのもいいですね〜♪


編成は、弦(加藤ジョーさんのグループ:2222)、フルート(おっちゃん)、ハープ(朝川朋之さん)、トランペット(2)、トロンボーン(2)、サックス(2)、ドラムス(山木秀夫さん)、ウッドベース(斎藤 順さん)、ピアノ・グロッケン・指揮(菅野よう子さん)、エンジニア(伊豫部富治さん)でした。

そうそう、これは伊豫部さんに教えていただいた楽器の配置に関する情報なのですが、この日のブラスの4人は、何とスタジオの外…いつもは楽器倉庫として使ってるところでの演奏だったんですって。何でも、この倉庫は緊急時にはこうしてブースに早変わりするんだとか…。また、サックスのお2人は、2階のロビーっていうか、正確にはエレベーターホールの中2階というところで演奏したんだそうです。エレベーターホールで演奏って…えぇ〜っ!? 何か私はすごい状況を想像してるんですが、はてさて一体どんなところなんでしょう? こりゃまた、おっちゃんに写真を撮ってきてもらわねば…! とにかく、すごく演奏しにくかったでしょうのに、文句を言うどころか、皆さん逆にその状況を楽しんで演奏してたんだそうです。さすがですね〜。伊豫部さんも感心しきりでした(*^-^*)

さて、CMって、録音から間もなしにオンエアになることが多いかと思うんですが、このCMはいつから流れるんでしょうね〜。このところレポ編集ですっかりテレビを見る時間が減ってしまった私ですが、頑張ってチェックしてみようと思います。皆さんもよろしくです♪

…と、ここまでは、2004年9月にアップしてたんですが、その後こちらのサイトでこのCMが試聴できることが分かりました。このページの「ARTISTS」のところを選ぶと菅野さんのページになりますので、そこの右にある作品リストの中から「ニコン・アナウンス編」というところをクリックしてみてくださいね。おっちゃんの笛もスプーンを使ったグロッケンの音もバッチリ分かりますよo(^-^)o

 

 

275 「ふしぎ星の☆ふたご姫」(中川幸太郎)

2005年9月3日。中川幸太郎さんの作曲で、前に223番のレポでもご紹介させていただいた「ふしぎ星の☆ふたご姫」の追加録音のために、サウンドインのAスタへ行きました。どちらかと言うと小さい女の子向けのアニメですが、今年6年と4年になるウチの子供たちも見てますよ。私は用事をしながら音を聴く程度ですが、毎回ほんとに賑やかでテンポの速い曲が多くて、ひそかに「こりゃ、演奏する人は大変だろうな〜」なんて思いながら聴いてたりします。

案の定、 今回も「いかにも中川さん」って感じの楽譜で、やっぱり大変だったみたいですよ。で、1曲1曲の演奏の前にディレクターさんが「不気味」とか「嫉妬」など、曲の感じを説明してくれてたそうなんですが、それぞれに「でも、かわいくね」ってついてくるのが面白かったそうです。
 
編成は、弦(マサさんのグループ:44442→11111)、フルート(おっちゃん)、オーボエ(石橋雅一さん)、クラリネット(星野 正さん)、トランペット&ピッコロトランペット(西村浩二さん・横山 均さん)、トロンボーン(中川英二郎さん他1名)、チューバ(?)、ホルン(南浩之さん他1名)、ギター(?)、シンセ(中川幸太郎さん)でした。

これを見ると、今回の弦はちょっと編成が変わってますよね? いつもは「86442」とか「64221」って感じで下に行くほど人数が少なくなってくるのに、ヴァイオリンからチェロまでが「4444」と同数なんて珍しいですよね〜。このあたりは、何か中川さんの意図するサウンドがあるんでしょう。追加録音ということなので、10月くらいからチラホラ聴けるようになるのかなあ…ぜひ見て(聴いて)みてくださいね♪

 

 

274 「銀盤−カレイドスコープ」(亀山耕一郎)

2005年9月2日。サウンドシティのAスタに行きました。この日は亀山耕一郎さんの作曲で「銀盤カレイドスコープ」というアニメの音楽録りでした。「カレイドスコープ(Kaleidoscope)」って、ちょっと聞き慣れない言葉かもしれませんが、実は「万華鏡」のことなんです。今回のお仕事は、集英社から出版されている海原 澪さんの人気ライトノベルがアニメ化されるということでの録音のようですが、この海原さんは2003年の「第2回スーパーダッシュ小説新人賞」の大賞を受賞されて作家になられた、期待の新人さんなんですって。

さて、この日は開始前にちょっと時間があったみたいなので、おっちゃんが色々とお話をうかがってきてくれました。番組タイトルの「銀盤〜」からも想像できる通り、これはフィギュアスケートのアニメなんだそうです。主人公の女の子が世界選手権を目指して頑張る…というストーリーなんだそうですが、ちょうど来年には実際に世界選手権が開催されることもあって、それに向かって(合わせて)ストーリーを展開させていく…という企画なんだそうです。このあたりは、昔あった「YAWARA!」にちょっと似てますね。音楽は、やはりこうした内容のアニメということもあって、全体的に何となくエレガントな雰囲気がただよってたそうです。アニメのサイトを見ると絵柄もなかなか綺麗な感じですし、美しい音楽と美しい絵柄で、見る人たちに素敵な夢を見させてくれるんでしょうね〜。 
 
編成は、弦(マサさんのグループ:64221+大谷康子さん)、フルート(おっちゃん・金子奈美さん)、オーボエ(庄司知史さん)、クラリネット(山根公男さん)、ファゴット(菅原さん・♀)、ハープ(朝川朋之さん)、トランペット(?)、トロンボーン(?)、ホルン(?)、パーカッション(?)、ピアノ(緒方さん)、ギター(?)、シンセ&指揮(亀山耕一郎さん)でした。

これを見ても分かるように、今回はマサさんのグループに東京交響楽団の大谷康子さんが入ってらっしゃるんですよね。実は、全体のオケを録ったあとで「チゴイネルワイゼン(多分)」のソロを録音する予定だったらしいのですが、マサさんがどうしても先に抜けなければいけない…とのことで、代わりにいらしてたみたいです。マサさんも「クラシックを弾いてもらうなら、慣れた人に…」と、あえて大谷さんをご指名したようですよ。


こうして、どこかの弦グループとオケのソリストさんが居合わせるケースはあまり聞かないように思うのですが、どうなんでしょ…ということで(?)、おっちゃんが貴重なツーショットを撮ってきてくれました。

おっちゃんは、大谷さんに「実は、大昔に東響(東京交響楽団のこと)にいたことがあるんですよ〜」なんてお話をしたそうです。

大谷さんは数年前にうちのすぐ近所の小さなホールでソロリサイタルを開いてくださったことがあるんですが、優しくて綺麗で、お話も上手で、ほんとに素敵な方でした。それにしても、マサさんのこの嬉しそうな顔…(^^;ゞ


ところで、今回の録音に大谷さんが参加されたということには、実はこんな裏話もあるんです…。まず、マサさんのグループに、田尻 順さんという素晴らしいヴァイオリニストさんがいらっしゃるのは、もうご存知ですよね? この田尻さん(愛称:タジタジさん)と大谷さんは同じ東響に在籍してらして、田尻さんはそのオケの中でよくマサさんとのお仕事の話をされるんだそうです。それを聞いた大谷さんは「楽しそうだから、ぜひ呼んで〜♪」と、マサさんにおねだりしてたとか…。この日は、そんなこんなで来ていただいた、初めてのお仕事になるんですって。何だか、聞いてるだけでこちらの顔もつい緩んでしまうような、微笑ましいお話ですよね。ちなみに、大谷さんはマサさんの娘さん(現在・高校2年生)のヴァイオリンの先生でもあるんだそうですよ(*^^*)

この番組、テレビ東京系列で10月8日の深夜26時〜27時(つまり、日付けが10月9日に変わってから…)あたりにオンエアされるようです。どうぞ、お楽しみにo(^o^)o


 

 

273 「モリー・スターレーサー」(岩崎 琢)

2005年9月1日。ビクターの301スタに行きました。この日は、岩崎琢さんの作曲で、「モリー・スターレーサー(Molly Star Racer」という日仏合作アニメの音楽録りでした。まだハッキリとした日時はわかりませんが、今年の秋ごろからテレビ東京系で放映になる予定なんだそうです。

このアニメは、主人公の少女「モリー」の成長を宇宙レースを通して描いた作品で、何と総製作費に12億円もかけ、世界50ヶ国で放送される巨大なプロジェクトの番組なんですって。今までの海外との合作アニメというと、シナリオは海外、アニメ制作は日本のアニメプロダクションが作る…といった分業態勢が多かったんだそうですが、今回はシナリオ制作の段階から日本も参加、レースシーンの3Dはフランスで、ドラマシーンの2Dは日本で作るという、ほんとに皆が一丸となって作ってるアニメのようです。おっちゃんたちの音色が世界50ヶ国で…そう思っただけで、ほんとにドキドキしますね♪


そんな胸が高鳴る話の後にどうよ?って感じですが…「マサちゃんがまたけったいなTシャツを着とったから、岩崎さんと一緒に撮らせてもろてきた♪」というコメントと一緒に届いた写真がこれです(^-^;)

マサさんってば、ほんと何枚こんなTシャツを持ってるんでしょう。ちなみに、カーソルを乗せるとTシャツの部分がアップになりますよ。細かいところまでじっくり見てみてくださいね(^^ゞ


そうそう、副調にはフランス側の製作者の方も2人いらしてたそうです。おっちゃんが聞いてきた話によると、日本のアニメが大好きで、今はこちらで仕事をしてらっしゃるとか…けっこう上手に日本語を話されてたみたいですよ。

あ、編成表によると、この日に録った曲の中に1曲だけ「ピアニカ」と書かれてる曲があったそうです。

詳しいことを聞きそびれちゃったそうですが、もしかしたら、岩崎さんが吹かれるのかも?…とのことでした。副調のテーブルには、こんな感じでホーナー製の鍵盤ハーモニカが置いてあったそうですよ。


編成は、弦(マサさんのグループ:86442→4422)、フルート(おっちゃん)、オーボエ(庄司知史さん)、クラリネット(山根公男さん)、ハープ(朝川朋之さん)、トランペット(別録り:佐々木史郎さん)、パーカッション(別録り:?)、鍵盤ハーモニカ(別録り:岩崎さん?)、ギター(別録り:田代耕一郎さん…帰りがけにすれ違ったそうです)、合唱(濱田真美さん他:SATB−3333)、シンセ&指揮(岩崎琢さん)でした。

このアニメの録音は、7月にも行われているようです。今のところ、オンエアなどに関してはまだ決定的な情報がない状態なので、もし何かご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせくださいねo(^o^)o


 

 

272 アニメ「砂沙美 魔法少女クラブ」(多田彰文)

2005年8月28日。この日は「砂沙美 魔法少女クラブ」というアニメの劇伴の録音のために、ビクターの301スタに行きました。配られた楽譜に書かれてたのを見る限りでは「ちっちゃいこ伝説」というサブタイトルもついてたみたいですよ。このタイトルから想像するに、小さな女の子向けのかわいいアニメのようですね。何でも、魔女になりかけ…というか、半分が魔女で半分が人間みたいな女の子が主人公なんだそうです(別のアニメで‘半妖’なんて言葉があるくらいですから、さしずめ‘半魔’ってとこかしらん?(^^ゞ)。

音楽はイマジンの多田彰文さん。多田さんといえば、最近では「新・キッズウォー」という、子供たちに大人気のドラマを手がけられていた方ですね。うちの子供たちも、夏休み中は食い入るように見てました(今はときどきビデオに録って見てます)。つい、大河内奈々子さんが演じる「大月かおり先生」のド迫力に見入ってしまいがちですが、音楽もなかなかいい感じなんですよ〜♪

さて、いつものように早めにスタジオに着いたおっちゃんは、この日はスタジオ入りも早めにしてみたそうです。で、副調に行ってみると、何やらテーブルの上に妙な楽器が置いてあったそうです…。どうやら、多田さんが持ってこられたらしいので聞いてみると「バンブーサックス」というハワイのマウイ島生まれの楽器だったんですって。私は初耳でしたが、おっちゃんは何度か見たことがあるんだそうです。でも、多田さんが持ってこられてたのは、何とプラスティック製のバンブーサックスなんだそうですよ(ほな、どこが‘バンブー’なんじゃ?)。やっぱり、ハワイのお土産なんですって。


こちらはバンブーサックスを手にしてる多田さんです。左側の方はエンジニアの中村さん。奥にいらっしゃるのは、ビクターのアシスタントの方だそうです。

写真にカーソルを乗せると、バンブーサックスを持ってポーズを決めてる多田さんの写真になりますよ♪

どうやら多田さんもこのレポを見てくださってるらしく、おっちゃんが「まだ、多田さんのちゃんとした写真がないんだよね…」みたいに言ったら「ではでは♪」と、ポーズを決めて撮らせてくれたそうです(*^^*)


この多田さんが持ってこられた楽器、黒いプラスティックなのでクラリネットっぽくも見えますが、長さはクラリネットの半分くらいなんですって。で、音もサックスよりはクラリネットに近い感じだとか…。ほほぉ〜何だか不思議な楽器ですね。

こちらはイマジンの社長さんである齋藤裕二さん。

多田さんの持ってこられたバンブーサックスに挑戦中のようです。写真にカーソルを乗せると、お手本として(?)多田さんが吹いてみせてあげてる様子が見えますよ♪

こうして、社長さんやエンジニアの中村さんも挑戦してらしたそうですが、やっぱり多田さんが1番上手だったそうです。おっちゃんは「多田さん、サックスやっとったんかなあ?」なんて言ってましたが、どうなんでしょうか?(^-^)


録音は、いつもの通り打ち込まれたオケにダビングという形で、一緒にやったのは弦と木管とホルンだったそうです。打ち込みの中には、本来のシンセらしい音の他にハープやチェレスタの音も入ってたそうです。 

かわいい系のアニメということで激しい戦闘シーンみたいな曲はなかったようですが、魔法がかかるシーンを思い出させるような音楽はあったそうです。きっと、主人公の女の子が、何か呪文を唱えながらクルクルと回ったりするんでしょうね。あ、中に1曲だけ、テンポが速くて、けっこう大変なのがあったそうです。おっちゃんは「まあ、弦と木管のトゥッティやから、何とか誤魔化るかな?」なんて言ってましたが、何だかんだ言っても、ばっちり吹いてるんだと思います(^o^)


最後に、おっちゃんと多田さんの2ショットです♪

あの…こう言っては何なんですが、私は今までずっと、多田さんのことを「ちょっと恐い人かな?」と思ってました。だって、イマジンのサイトにある写真はどれもサングラスをかけてて、しかも口をキリッと結んでて、クールでカッコいいんだけど、どこか恐そうだったんですもん…(^^ゞ

んでも、今回の録音でおっちゃんが撮ってきてくれた写真は、穏やかな笑顔のやちょっとおどけて見えるようなものもあったりして、随分と親近感が湧きました。恐いどころか、何だか優しそうで素敵な方ですね♪


このアニメ、実はまだ放送日が決まってないんだそうです。なので、まだ公式サイトもなければ詳しい情報も全くないのですが、もし何か情報をキャッチされた方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせください。こちらでも何か分かり次第、このレポに追記するか、掲示板などでお知らせしますねo(^o^)o

編成は、弦(佐藤のゆりさんのグループ:42221)、フルート&ピッコロ(おっちゃん・西沢幸彦さん)、オーボエ(石橋雅一さん)、クラリネット(星野 正さん)、ホルン(藤田乙比古さん他1名)、指揮(多田彰文さん)でした。


 

 

271 中国琵琶奏者ジャン・ティンのアルバム(上田 益)

2005年8月25日。五反田のKSSレコーディングスタジオへ行きました。この日はジャン・ティンさんという中国琵琶奏者のアルバムに、おっちゃん1人でフルートとアルトフルートをダビングするというお仕事だったそうです。アレンジャーは、うちのレポでは前に171番でご紹介させていただいた上田 益さん。

さて、おっちゃんが参加したのは「芳華」と「葬花吟」という2曲だったようです。先にやった「芳華」という曲は、テンポが「116」となっていて、これは最近のアニメの録音に比べれば、むしろゆっくりしてるくらいの曲のようですが、高い音域で16分音符が続くフレーズがあって、さすがのおっちゃんもちょっとてこずったそうです。でも、たった1人でのダビングなので、2曲を吹いても30分くらいで終わっちゃったとか…。う〜ん、おっちゃんが「てこずる」って、一体どういう状況のことを言うんでしょう?(^^ゞ

そうそう、このアルバムの主役であるジャン・ティンさんは、もともとは琵琶の奏者なんですが、歌も歌われるそうで、おっちゃんがアルトフルートで参加した「葬花吟」という曲は、このアルバムの中で唯一、歌が入る曲なんだそうです。だから、上田さんの方からは「アルトフルートも充分に歌ってほしい」とのお話があって、おっちゃんもそれなりに抑揚をつけて吹いたら、すんなりOKがもらえたんですって。ほんと、おっちゃんの楽譜の奥にあるものを読み取る力ってのは、すごいですよね〜。

で、やれやれ…と楽器を片付けかけていたら、上田さんが飛んできて「別テイクで、さっきちょっとやってらした、エスニックなコブシ入りみたいな感じで、お願いできますか?」って言われたそうです。この「さっきの…」って何だろうって思うでしょ? どうやら、マイクテストか何かでふざけて吹いていたのを、副調で聴いてらしたみたいですね。実は、おっちゃんとしても、どちらかというとそうやって崩したり、コブシを回したりする方が得意なので「へいへい♪」と、もうワンテイクやって、これは1発でOKになったそうです。おっちゃんの予感では、こちらが採用になるのでは…とのことでしたが、はてさてどうなったかな〜?

この日、琵琶ソロはおっちゃんたちのあとで…ということで、まだジャン・ティンさんはいらしてなかったそうですが、彼女は中国一の音楽大学である中央音楽学院を最優秀の成績で卒業後、同大学の大学院で琵琶の修士号取得され、様々なコンクールで最優秀賞を総なめにしているような、すごいテクニックの持ち主なんだそうです。いや〜おっちゃん、会えずに残念でしたね〜。でも、ここまで聞くと、ますますこのCDが聴いてみたくなりますよね? ジャン・ティンさんのサイトによると、新しい琵琶のアルバムが2006年1月ごろにリリースされるようですので、多分これに今回の2曲が収録されるんじゃないかなあと思ってます。また、何か分かり次第にお知らせしますねo(^o^)o

最後に…この上田さんですが、何と京都芸大のご出身なんだそうです。つまり、おっちゃんが通っていた堀川高校の音楽科と同じ構内にある大学のご出身なんです。いまは両方とも「右京区沓掛」というところに移転しているのですが、まだ「左京区岡崎」にあったころに在学してらしたんだそうです。もうあとちょっと上田さんが早く生まれてたら(おっちゃんが遅く生まれてたら?)、学友なんてことになってたのかもしれませんね。この日のエンジニアさんは石井さん、アシスタントは奈良原さんでした。

 

 

270 「超星艦隊セイザーX」(高木 洋)

2005年8月11日。早稲田にあるAVACO(アバコスタジオ)の301スタに行きました。この日は「超星艦隊セイザーX」という特撮ヒーローものの音楽録りで、作曲は羽田健太郎さんなんかが所属してらっしゃるオフィス・トゥー・ワンの高木洋さんというお若い方だったそうです。この高木さん、「爆竜戦隊アバレンジャー」で山下康介さんとともに羽田さんのアシストを努められた方なのですが、山下さんが246番268番のレポでご紹介した「魔法戦隊マジレンジャー」を手がけられ、高木さんはこの日に録音した「超星艦隊セイザーX」を担当されることで、羽田さんの門下が特撮ヒーローもので対決するという形になるんですよね? このあたりもまた、劇伴ファンにとってはおもしろいところではないでしょうか?

特撮ヒーローものというと、ウルトラマン、仮面ライダー、戦隊シリーズなんかが有名ですが、「超星艦隊セイザーX」は、「超星神グランセイザー」(2004年)から続く、超星神シリーズの第3作目。現在放送中の「幻星神ジャスティライザー」の後番組として10月から放送されます。この3つは、何らかのつながりがあるようですよ。で、こうした特撮ヒーローものだから…というわけではないんですが、音楽の方も戦闘シーン的な激しい感じの曲が多かったようです。しかも、テンポが「160」という、かなり速いものがメインで大変だったようですが、とんでもなく難しいフレーズは出てこなかったのが救いだったとか…。おっちゃんは、高木さんの音楽には「明快で分かりやすい」という印象を受けたそうです。

あとで詳しい編成をご紹介しますが、この日のブラスのメンバーは、いつもこの手の録音に来てる方たちとはちょっと違ってるかな…と思ったそうです。う〜ん、確かにうちのレポではあまりお見かけしないような方のお名前もありますね。で、そのせいかどうかは分かりませんが、全体的なサウンドも、いつもよりちょっと軽いような印象を受けたそうです。まあ、弦の編成が、今までおっちゃんが参加した戦隊モノの録音に比べると、ひと回り小さかったせいもあるのかもしれませんけどね。でも、前々作の「グランセイザー」と前作の「ジャスティライザー」はシンセがメインの音楽だったようですから、このシリーズとしては、今までよりずっと音楽に力を入れているようですよ♪

そうそう、この日の弦ですが…明らかにマサさんのグループなのですが、大将の大王(?)マサさんが「俚奏楽演奏会」に出演するために不在で、田尻 順さんがトップを務め、その横には、いつぞやデューク更家さんが登場したときの「題名のない音楽会21」で更家さんと一緒に踊って目立ちまくってた石田泰尚さんが座ってたそうです(そういや、番組内で二胡に挑戦してるときもあったっけ…とにかく、よく目立つ方です(^^ゞ)。いや〜マサさん抜きでも、すごいメンバーですよね?

アバコの広いフロアに、弦と木管とパーカッションとホルンが配置されてたそうですが、パーカッションはスネアドラムやティンパニが盛大に鳴っていたようなので、おっちゃんは「弦や木管のマイクに回り込みまくってたんちゃうかなあ…」なんて言ってました。でも、きっとそれを意識しての配置だったんでしょうね。そのあたりの出来あがりも気になるところです。あ、ホルンは、休憩後に別のブースに移動したそうですよ。

さて、その編成ですが、弦(マサさん抜きのマサさんグループ:64221)、フルート(おっちゃん)、オーボエ(石橋雅一さん)、クラリネット(山根公男さん)、ファゴット(前田信吉さん)、トランペット(寺島さん他2名)、トロンボーン(広原正典さん他2名)、ホルン(西条さん他1名)、パーカッション(高田みどりさん・大石真理恵さん)、ハープ(朝川朋之さん)、ギター(別録り:?)、シンセ(高木 洋さん)、指揮(中谷勝昭さん)だったようです。

あ、ここでちょっと得意の脱線を…実はこの録音のあった日の前日に、私は冒頭に書いた山下康介さんの268番のレポのことで、オフィス・トゥー・ワンのKさんという方と連絡を取ってたんです。でも、なかなか電話のタイミングが合わなくて、最終的にはこの録音日である11日の朝にOKがもらえたんです。で、やれやれ…と思ってたところに、おっちゃんから「今日のはオフィス・トゥー・ワンの仕事で、何やら男の人に‘レポ見ましたよ’やて言われたわ」なんて連絡があったんです。それを聞いた私はピンときて「あ、その人が山下さんのレポでOKを出してくれたんじゃよ」なんて話したら「ほぉ〜そうなんかあ。何とまあタイムリーな…そうと分かっとったら、もうちょっと挨拶のしようもあったのになあ」なんて、おっちゃんもビックリしてました。ま、この日はこんなエピソードもありました(^^ゞ

この番組は、10月1日の午前9:00から、テレビ東京でオンエアされるんだそうです。高木さんの新しい一歩となる気合いの入った作品、ぜひ見て(聴いて)みてくださいねo(^o^)o


 

 

269 「慶次郎の縁側日記 2」(川崎真弘)

2005年8月8日。薄謝協会の506スタに行きました。この日は、ラッキー川崎さんこと川崎真弘さんとのお仕事で、金曜時代劇「慶次郎縁側日記」の2シリーズ目の音楽録りでした。何かもう、私にとっては待ちに待った録音って感じです。…と言うのも、もう随分と前に川崎さんから「もしかしたら2作目があるかも…?」というお話を聞いてて、その後はそれが「2作目をやることが決まった〜!」に変わり、そしてさらに「いまカンヅメ状態で曲を書いてる…」なんてお話を聞いてたので、思い入れもひとしおなんです。

さて、先のお仕事がうんと早く終わって時間が空いてしまったおっちゃんは、早めにNHKに来て、1階の喫茶でコーヒーを飲みながらパソコンをイジって遊んでたそうです。本人曰く「掲示板やメールのレス、レポートの準備をしとったんじゃ」とのことですが、この「レポートの準備」ってのはどうだかなあ…何か「ほんまか、おい?」とツッコミたくなるところですが、とりあえずそれは置いといて、そのうちそうしたPCイジりにも飽きてしまったおっちゃんは、1時間ほど前にはスタジオに入ることにしたそうです。

すると、スタジオ付近は何となく人気が多いので、「あれま、時間をズラして違うセクションがやっとるんかな?」なんて思いながら入っていったら、ちょうどそこで川崎さんとばったりお会いしたそうです。川崎さんは打ち込んだシンセの準備なんかをしてらしたんだそうですが、こういうのを聞くとほんと作曲家さんってのは「曲を作る」だけではないんですねぇ…。で、何と、この日に第2シリーズの音楽を録るというのに、川崎さんの方からは「もしかしたら、3作目もあるかも…?」といったお話があったそうです。でも、もし決まったとしても、音楽はまた新たに録るのかしらん?それとも、前回と今回のでまかなっちゃうのかな?とにかく、私たちファンとしては嬉しいお話ですよね。今後の情報に期待してましょう♪…それにしても早いですよね(^^ゞ

で、そうやって川崎さんとのほほんと話してるところへ、川崎さんの奥さんであり、音楽プロデューサーさんでもある天翔さんもいらっしゃって「今日はかなり時間がタイトなので、よろしく〜♪」なんて言われちゃったそうです。そこで、おっちゃん、「これは始まったらもう余裕はないだろうな…」なんて思って、近くにいた石橋さんをつかまえて、川崎さんとの写真を撮ってもらうことにしたそうです。川崎さんのお話によると「おっちゃんと話をしてる途中で‘おぅ、そうだ。指令が出とるんや‘なんぞと言って、デジカメを取り出してたよ」だそうですよ。そうかあ…うんうん。たまにはこうやって、素直に指令に従ってくれるときもあるんですね(^◇^;)


はい、これがそのオーボエの石橋雅一さんに撮ってもらった、川崎さんとの2ショット。川崎さん、相変わらずいい笑顔ですよね〜♪

写真にカーソルを乗せると、天翔さんも加わった3ショットになります。お話はときどき聞いてたんですが、ほんとに素敵な方ですよね(*^-^*)

天翔さんは、お料理の腕も相当なものなんだそうですよ。2月に川崎さんちにお邪魔したときには、お会いできずに残念でした(>_<)ヽ


まだまだ余談は続きます(^^ゞ

この日、ヴァイオリンのマサさんが長野県川上村でやってたお仕事からこの現場に駆けつけるということで、午後7時からという遅い時間から録音になったんだそうですが、実はちょっとしたハプニングがあったそうです。というのも、長野から車で戻ってきたのでは渋滞に巻き込まれるかもしれない…とのことで電車に乗ったのはいいんですが、何でも電車の信号機だかに雷が落ちたとかで、マサさんが乗った電車を始めとする幾つかの電車が止まったりして、かなりダイヤが乱れたんだそうです。

これを聞いた川崎さんはかなりハラハラドキドキ状態だったようですが、とりあえずマサさんのヴァイオリンだけは、息子さんが自分のと2つ抱えて先にスタジオ入り。八王子の駅で足止めされてしまったマサさんも「ここで降りて京王線に乗り換えた方がいいかな…」なんて止まった電車の中で考えてるうちに再び電車が動き出し、何とか滑り込みで無事にスタジオに着いたそうです(結局、乗り換えない方が速く着いたみたい)。いやはや、この時点でもうすっかり「お疲れさま」状態ですね(^^;ゞ


これは、そのスタジオ到着直後のマサさんです。

おや…ヴァイオリンケースの横には、何やら白い袋がありますね。このところ、マサさんのHPではマサさんのご当地オモシロお土産が話題になってるようですが、この日もまたたくさん買い込んでるようですね(^-^;)

写真にカーソルを乗せると、おっちゃんがもらった「野沢菜プリッツ」が見えます。川崎さんも同じものをもらったみたいですよ♪


おっちゃんはその場で食べてみたそうですが、これはまあ「あたり」な方だったとか…川崎さんも「味は…プリッツだった」って言ってましたしね。でも、あの袋の中には、プリッツ以外のものもありそうですよね?う〜ん、ほかにはどんなものがあったんだろう。で、どなたが今回の「被害者」になられたんでしょうね?(^-^;)

あのぉ…勝手な想像ですが、マサさんのお土産にはランクがあって、最も怪しそうなものを最も身近なところにいる弦の仲間の人にあげてる…なんてことはないんでしょうか?今のところ「野沢菜プリッツ」以外のお土産の感想は聞こえてきてませんが、ちょっと気になるところです(^^ゞ

それにしても、プリッツのうしろにある楽譜も気になりますよね〜!
おっちゃんのどんな楽器で、どんな風に、私たちの心に届けてくれるんでしょう…オンエアが待ち遠しいですねo(^o^)o


こちらは、マサさんがスタジオで嬉しそうに皆に見せて回ってた、地元では「シンマイ」と呼ばれている「信○毎○新聞」のコピーです。この現場にくる直前までやってたマサさんのお仕事の様子が写真と一緒に載ってます。


ただ、記者さんの原稿が間違ってたのか、写植の段階で間違えたのか、マサさんのお名前が何と「篠田正嗣」さんになってるんです(写真にカーソルを乗せてみてね♪)。でも、よ〜く見ると、ちゃんと「篠崎」になっているところもあるんですよね。

…とは言っても、記事全体の中で「篠崎」になってるのは、この1ヶ所だけで、あとは全て「篠田」さんでした。スタジオでは「この際、改名したら?」なんて言って、皆で笑い合ったそうです。何とも和やかな雰囲気の仕事場で、素敵ですね(*^-^*)


こちらは、川崎さんのお仕事には欠かせない、タッシーこと田代耕一郎さん。いつもながらの穏やかな表情で、いい感じですね。

おっちゃんは「この日は、いつもより楽器の数が少なかったんちゃうかな?」なんて言ってましたが、それでも、この写真の中だけで3本もギターが写ってますよ(^^ゞ


そうそう、ちょうどこのレポを編集してる最中に、うちの掲示板によく遊びに来てくれてる人から「私、田代さんのブズーキって大好きなのよ。でも、このまえ見つけた○○のCDは田代さんじゃなくて残念…」なんてメールが来てたんです。そんな方たちへの朗報が…! ブズーキではないようですが、今度の「慶次郎〜」でも田代さんの音色はたっぷり楽しめるようですよ(^o^)

…ところで、ギターってケースに入れるとけっこうな嵩になるでしょ?で、「いつもより少なめ」でも取りあえず3本はあって、これでもかなりの嵩ですよね?じゃあ、もっと楽器がある普段はどうやって持ち運びしてるんでしょう…田代さん、ワンボックスカーみたいなのにいっぱい楽器を詰めてスタジオに通ってるんでしょうか。でも、それで通ったところで、今度は駐車場とスタジオの間を何往復もして楽器を運び入れるのかなあ。ふと、そんな疑問が湧いたりしましたよ(^^ゞ


こちらは、おっちゃんのいたブースから見た川崎さんです。棒を振ってる手がブレてるのが、何だか臨場感があっていいですね。

ただ、残念なことに、川崎さんがこれ以上アップになってる写真はないんです…ま、ブースの位置が川崎さんの背後(?)っぽいところだし、仕方ないかな?(^-^;)


この日に配られた楽譜のおっちゃんのパートとしては10曲弱で、休みの曲が4〜5曲あったようです。で、そのうちの半分くらいには「ケーナ」という指定があって、残りには一応「フルート」という指定で書いてあったそうですが、中に「アドリブでもいい」というのが1曲あったそうです。

音域がかなり広い曲だったので民族系の楽器ではなくフルートを選んだようですが、楽譜を見ると思いっきり日本調の曲だったんだそうです。これは是非とも篠笛でやりたいところ…ちょうど間に休みがあって、楽器を持ち替える時間は充分あったようなので、前半はG管の、後半はD管の篠笛でやってみたんですって(さすが驚異の持ち替えパイパー!)。すると、川崎さんの方からは「なかなか美味しいよ♪」なんて嬉しいことを言ってもらっちゃったそうで、本番もそのままでやっちゃったそうですよ。


これがそのG管の篠笛を吹いてるところです。この笛、いつもの笛セット(?)でスタジオには持ち込んでるものの、なかなか出番がないんですって。でも、この日はこれでしっかりソロを吹いたんですって〜♪

写真の角度の関係で笛の長さが分かりにくいんですが、アルトリコーダーよりほんの少し短いくらいなんだそうです。ほお…けっこう長いですよね?

写真にカーソルを乗せると、この日におっちゃんがスタジオに持ち込んだ笛たちが見えますよ。どうです、この笛の数は…?


これだけの楽器を持ち込んだものの、現場で新たにアルトフルートの指定があったので、駐車場に取りに行ったりもしたそうですよ。…今さらこんなことを言うのもナニですが、現場でいきなり「はい、これでお願い♪」って言われると、頭の中の運指表がパッと切り替わって、すぐにピロピロ〜っと吹けてしまうわけでしょ?いやはや…もう言葉になりませんね(^^ゞ

これは、この日におっちゃんが入ってたブースです。基本的には(?)ラテンパーカッションの方がよく使われるブースなんだそうですが、おっちゃんが約20年間やってた「おかあさんといっしょ」という番組の録音では、おっちゃんはほとんどこのブースだったとか…。上に見える時計が何とも懐かしい感じですよね?おっちゃん曰く「いかにも協会風やろ?」ですって。

で、そのブースの窓の向こうにいるピンク色っぽい服を着た方、誰だと思います? 実はマサさんの奥さんなんですよ♪

長野から直接こちらに向かってるマサさんの代わりに、マサさんのヴァイオリンを息子さんと一緒に持ってこられたそうです。で、そのまましばらくスタジオの様子を見てらしたとか…カーソルを乗せると大きくなりますよ。とっても素敵な方でしょう? もうおばあちゃんだなんて…信じられませんよね〜。


実は、今回の音楽の「書き」に入る前、川崎さんはしばらくハワイに滞在してらしたんだそうです。で、帰国後は「前回の慶次郎はフォルクローレで、今度はハワイアンかぁ〜?」なんて冗談で言い合ってたんですが、実際はさすがにハワイアン調ではなかったそうです(いや〜よかった(^^ゞ)。でも、この日に録った分に関しては、前回(158番参照)に比べると、少しフォルクローレ度が押さえられてて、またちょっと新しい風が吹いてたようです。で、その中で1曲だけアルトフルートの曲があって、これがまた、なかなかいい感じのソロだったんだそうです。おっちゃんも「あれ、どんなとこで使われるんやろな〜?」と、とても楽しみにしてるようでした。このほか、オーボエ・ヴァイオリン・チェロにも、それぞれ素敵なソロがあったそうなので、ほんとにオンエアが楽しみですねo(^o^)o

編成は、弦(マサさんのグループ:44221)、フルート&アルトフルート&篠笛&ケーナ(おっちゃん)、オーボエ(石橋雅一さん)、ピアノ(江草啓太さん)、ギター(田代耕一郎さん:川崎さんからのメールには‘怪しいタッシー’なんて書かれてました(^^ゞ)、シンセ&指揮(川崎真弘さん)でした。

このレポ編集中のやりとりの中で「選曲方式(映画のようなフィルムスコアリングと違って、先にいっぱい録り溜めしておいた中から、選曲屋さんが場面に合わせて適当な曲を選ぶこと)の場合は、‘○○さんが悲しそうにしてるときの曲’‘△△さんが楽しそうにしてるときの曲’…って感じで、色んな種類の音楽を数を稼ぐみたいにいっぱい用意しなくても、押さえどころをしっかりと押さえて、あとは良い曲さえあったら、ドラマはちゃんと成り立つんだよ。むしろ、曲数だけいっぱい用意するよりも、枝葉が整理されたいい結果を生む場合もあると思うんだ」と語った川崎さん。こうした音楽への信念にほんとに惚れ惚れとしてしまう私です。この「慶次郎縁側日記」の第2弾は、2005年10月7日・21時15分からオンエアとなります。どうぞお楽しみに〜♪


 

 

268 劇場版「魔法戦隊マジレンジャー 〜インフェルシアの花嫁〜」(山下康介)

2005年8月3日。サウンドシティのAスタに行きました。この日のお仕事は「魔法戦隊マジレンジャー THE MOVIE 〜インフェルシアの花嫁〜」の録音で、音楽はテレビ版と同じく山下康介さん。テレビ版のときにも「これが幼児番組の音楽!?」ってくらいの大編成で豪華な音楽だったのですが、今回はさらに大きな編成だったようです。

おっちゃんの話によると、現場には録音の進行表…というか出番表みたいなのがあるそうで(運動会のプログラムみたいなもんかな?)、それにピアノが入ってる曲が3曲ほどあって、「羽田」と書かれてたんですって。つまり、あの羽田健太郎さんが、ピアノで参加されることになってたみたいなんです。この作曲の山下康介さんが羽田さんのお弟子さんであることは前回のレポでもお話しましたが、きっとそうした関係なんでしょうね。その進行表を見た限りでは全体の中で3曲だけで、しかもオケと一緒ではなかったようですが、ちゃんと最初からロビーに来てらしたそうです。

ここで、そのロビーでの、おっちゃんと羽田さんの会話を1つ…。おっちゃんは「お」で、羽田さんは「は」で書いてみますね(^^ゞ

お「彼って、お弟子さんなの?」
は「何? 山下くん?」
お「そうそう」
は「うん…つうか、東京音大の教え子になるのよね〜」
お「あ、そうなんだ〜」
は「だからぁ、俺だけじゃなくて、三枝さんとか、色んな人に習っているのよね〜。まあ、俺が教えたのは、主に駄洒落だけどね〜」

なんていう、楽しい会話が交わされたようです。羽田さんって、テレビ(私の場合は‘題名のない音楽会21’しか、お目にかかる機会がないのですが…)でもオフでの会話でも、いつも同じように楽しい方なんですね。このあとおっちゃんからは「そのわりには、師匠みたいに仕事中にダジャレを飛ばしまくったりすることはないみたいやなあ。ま、いまのところ…ってだけかもしれんけど〜♪」なんて報告も来てました。山下さんって、お写真を見る限りでは、とてもマジメで誠実で爽やか好青年って感じなんですが、この方が羽田さんのような寒〜いオヤジギャグを飛ばしながら棒を振られる日も近かったりするのでしょうか…(^◇^;)

そうそう、前回のレポ(246番参照)のときに、おっちゃんと私との間に「エリックさんの写真は〜?」「あ、次回のお楽しみにしててんか♪」なんて会話があったのですが、その後1〜2度はエリックさんにお会いする機会があったにも関わらず、写真どころかレポの原稿も送ってくれないおっちゃんにブーブー言ってたら、こんな素敵な写真を撮ってきてくれました(*^o^*)


どうです? この素敵な3ショットは〜?
けっこう時間的に厳しい状況の中で、マサさんまで加わってくれて、ブーブー言ってた私のご機嫌もすっかりよくなりました♪

むふふ…エリックさんの手の置き方といい、3人の笑顔といい、ふた昔くらい前のアイドル雑誌の表紙写真って感じですよね? 強いていえば、3人の顔をもっとギュッと寄せ合ってたら、より一層そんな感じがしたかも?(^-^;)

でも、ほんっとにいい写真でしょ〜?(*^-^*)
できれば、もっともっと大きな写真で載せたいくらい…あ、いつかスタジオでのベストショット集みたいなページを作ろうかな〜?


この撮影時にエリックさんからは「この写真はいつアップされるの?」といった質問があったそうです。おっちゃんはそれに対して「さあ…うちの編集長も忙しいみたいだからねえ」なんて答えたとか…おいおい、おっちゃん。最近の私は確かに忙しいけど、ちゃんとレポ編集の時間も取っとるはず〜。アップが遅いことの原因の1つは、おっちゃんがなかなか原稿を書いてくれんってところにもあるんじゃよ〜!…と、またブーブー言いたい私です(^^ゞ そんなわけで、エリックさん。今度おっちゃんに会ったら「はよ原稿を書いて送ったらんとあかんよ」って言っといてくださいね♪

何だか、またもや脱線だらけになってしまいましたが…この日の音楽の感じは、前回の録音のときほど弦や木管のパートにむちゃくちゃ難しいフレーズも出てこなくて、ほんの少し控えめなのかな…という印象を受けたそうです。全体的にも、それほど激しい戦闘シーン風の音楽はなかったように思ったとか…。まあ、作品のタイトルに「花嫁」ってあるくらいだし、映画の公式サイトのストーリーを見ても、どこかロマンティックな感じですもんね。でも、大編成で2時間、小編成で1時間という拘束時間のわりにはかなりの曲数があって、皆で「これ、時間内に終わるのかな…」なんて言ってたそうです。でも、そこは皆さんの頑張りと、スタッフさんとの見事な連携プレイで、ちゃ〜んと時間内に終わったんですって。さすがですね♪

こうした全体の録音のあとで、羽田さんのピアノ3曲と合唱とギターのダビングがあったようです。10名くらいの合唱だったそうですが、メンバーのお1人が山下さんとお知り合いで、この日、風邪を押してのお仕事だった山下さんを優しく気遣う一幕もあったそうです。

この日の編成は、弦(マサさんのグループ:86443→43221)、フルート&ピッコロ(おっちゃん・金子奈美さん)、オーボエ(庄司知史さん)、クラリネット(星野 正さん他1名)、ファゴット(大畠條亮さん)、トランペット(エリック宮城さん他2名)、トロンボーン(中川英二郎さん他2名)、チューバ(柏田さん)、ホルン(藤田乙比古さん他)、パーカッション(草刈とも子さん・高田みどりさん・塩谷さん)、ハープ(朝川朋之さん)、ピアノ(羽田健太郎さん:後録り)、ギター(今泉さん:後録り)、シンセ&指揮(山下康介さん)、エンジニア(三浦さん)でした。今回のブラスはエリックさんと中川さんのセクションだったようですが、サイドのメンバーはいつもはあまりお見かけしない若い方ばかりだったようです。おっちゃんは「いつもの人らの都合が悪かったか、何か音楽的な意図があったんかもしれんなあ」なんて言ってましたが、これを聞くと、また違った楽しみ方ができそうですね♪

あ、この日の録音には前回のレポに登場したジャーナリスト某氏も来てらしたそうですが、あんまりお話する時間がなかったそうです。おっちゃんはそれをとても残念がってましたが、とにかく録音は無事に終わりました。この映画、2005年9月3日(土)から全国でロードショウされるようです。夏休みが終わってから…?と不思議に思ったりしてる私ですが、観に行かれた方は是非、感想などを寄せてくださいねo(^o^)o


 

 

267 ドキュメントドラマ「Voice Recorder」(大島ミチル)

2005年8月2日。大島ミチルさんとのお仕事で、エピキュラスというスタジオに行きました。このエピキュラスというのは、目黒の財団法人 ヤマハ音楽振興会のビルの地下にあるスタジオなんだそうです。大島さんは、ヤマハとはとても深いご縁があるかと思うのですが、おっちゃんの記憶によると、初めて大島さんにお会いしたのも、ここのヤマハだったのではないか…とのことでした。もう、かれこれ20年以上も前のお話です。そのころはまだエピキュラスはなく、このヤマハのビルの中にあった別の小さなスタジオでの出会いだったようですが、何か感慨深いものがありますね。

さて、この日のお仕事は、すでに大島さんの日記でも紹介されてましたが、TBS系列のドラマ「ボイスレコーダー 〜残された声の記録 ジャンボ機墜落20年目の真実〜」の録音でした。おっちゃんの手元にあった楽譜には「Voice Recorder」と書かれてたようなのですが(最終的に、これがドラマの正式なタイトルに決まったようです)、これを見たおっちゃんは、最初は何か録音機の話なのかな…と思ったらしく、すぐには例の飛行機に搭載してるボイスレコーダーのことだとは気付かなかったそうです。そんなわけで、あの悲惨な事故のことに結びつくまで、けっこう時間がかかってしまったようです。まあ、確かに「ボイスレコーダー」って聞くと、一般的には会議なんかで使う録音機のことを思い浮かべがちですよね?(^^ゞ


こちらはそのエピキュラスのフロアの様子です。けっこう広いスタジオですよね?

写真にカーソルを乗せると、おっちゃんがいたブースの様子になりますよ。


それにしても、あれからもう20年も経つんですね…。でも、ご遺族の方たちの中には、今もなお遺体の一部を探し続けている方、亡くした家族の気配を感じたくて御巣鷹山への登山を続ける方、少しでも死の瞬間の恐怖を分かち合いたいと事故の真実を追い求め続ける方…と、20年前から時間が止まったままの方も大勢いらっしゃいます。私には想像すらできない、深い悲しみと苦しみの日々です。今回は、そんな方たちの「20年」と「今」を取り上げたドラマのようですね。

おっちゃんからの報告によると、今回の大島さんの音楽は、今までの大島さんの音楽とはまた全く違う雰囲気のものが多かったようです。延々と長い音の引き伸ばしがあったり、同じパターンの機械的な繰り返しが何十回も続いたり…おっちゃんは「あれは、ちょっと聴いただけでは、大島さんの曲とは気づけんやろなあ」なんて言ってました。あ…こういうところで遺族の方のいまだに動けないまま気持ちを表現しようとされたのかしらん?…と思ってたら、仮アップの確認の際に「私の普段の音楽は歌うメロディが多いんだけど、感情を表現しすぎるとメロドラマになってしまうので、静かに押さえたものや、ニュースを淡々と報告する音楽にしたのよ」とのお話をいただきました。なるほど、こうしたお話を聞くと、いかに映像と音楽が密接な関係にあるかというのが、とてもよく分かりますよね?

で、そうしたところにフルートやオーボエのメロディが乗ったり、弦の豊かなサウンドが出てくるらしいのですが、これがほんとに温かくて、心に染み入るいいメロディなんだそうです。そのベースの部分との対比によって、人間的な温かさみたいなものを一段と強く感じさせるのかもしれませんね。

木管(フルートとオーボエ)が入ってる曲は6〜7曲で、それを選んで先にやってくれたみたいなので、おっちゃんたち木管さんは約1時間で終わってしまったそうです。もしかすると、弦の人たちとは最初から拘束時間が違ったのかも…?

こちらは、お仕事前に歓談している、マサさんとマサさんグループの成瀬さん&城戸さんです。

この日は、ほかの楽器にくらべて弦の編成が大きかったようですが、それに対しておっちゃんは「どちらかと言えば暗い内容の話の中に、何か温かさみたいなもんを表現したかったんかもしれんなあ」って言ってました。


編成は、弦(マサさんのグループ:86442)、フルート(おっちゃん)、オーボエ(柴山洋さん)、パーカッション(草刈とも子さん)、ピアノ(美野春樹さん)、ギター(古川昌義さん)、指揮(大島ミチルさん)でした。このドラマ、8月12日の18時25分からの放送となります。これは大島さんも勧めていらっしゃいましたが、私もぜひ少しでも多くの人に見てほしいなあと思います。そして、決して忘れてはいけない大事な出来事として捉え、その周りの人の心に、少しでも近づけるといいですね。

 

 

266 アニメ「こてんこてんこ」(亀山耕一郎)

2005年7月30日。サウンドシティのBスタに行きました。この日は「Aスタ」って聞いてたらしく、いつものように入っていったら、何だかガランとしていて、雰囲気もちょっとヘンだったようです。で、おっちゃんは「あっれ〜?」みたいな顔をしながらそのあたりをウロウロしていたら、顔なじみのアシスタントさんがいて「あさひさん、今日は歌なの?」と、怪訝な顔をされちゃったんですって…。どうやら、何らかの理由でスタジオがBスタに変わってたようです。ちなみに、Aスタはヴォーカルのダビングだったみたいですね。バツが悪くなったおっちゃんは「今日は歌は持って来なかったので〜」とか何とかワケの分からんことを言ってごまかしながら、その場を去ってったそうです。やれやれ…(^-^;)

さて、気を取り直して、いよいよ録音のお話です。この日は、亀山耕一郎さんの音楽で「こてんこてんこ」という10月から始まるアニメの録音でした。上野あつこさん原作のマンががアニメ化したもののようですが、単純明快なストーリーで、小さい子を含む家族みんなで楽しめるアニメみたいですよ。

Aスタを出たあと、ロビーでのんびりと出番を待ってたら、30分以上も前に「お願いしま〜す」の声が…! 何と、前の進行が早すぎて、この時点でも既に「待ち」の状態だったそうです。おっちゃん1人で6〜7曲をダビングするという形だったようで、ゆったりしたメロディの曲や舌が回り切らないような細かいリズムの曲など、色々と吹いたそうです。あ、中に1曲だけ、リコーダーを使った曲もあったそうです。でも、どれも1分弱の曲ばかりだったらしくて、すぐに終わっちゃったんですって。時計を見たら、ちょうど本来の開始時刻になったところだったとか…。ま、こんな日もアリかな〜♪…な〜んて、私が言ってみたりして(^^ゞ

おっちゃんのあとには、平原まことさんが楽器をいっぱい持って入って行ったそうです。この様子だと、けっこう色んな人が色んな楽器を持ち込んで、短い曲でちょっとずつ色んな音色を楽しませてくれるんでしょうか。これは、ぜひともオンエアを見てみなくては…!


こちらは亀山さんとの2ショットです。

亀山さん…私は初めてお顔を拝見しましたが、とても素敵な方ですね(*^-^*)

亀山さんとのお仕事を取り上げさせていただくたびに色々と検索してみるんですが、公式サイトなどはないみたいですね。また、亀山さんのことを詳しく紹介してくれてるサイトも、今のところ見つけられてません…。

だから、私にとっては、こうしておっちゃんが撮ってきてくれる写真が、亀山さんを知る唯一の手がかりだったりします♪


最後にちょっと余談を…実は、この日のおっちゃんはいわゆる「ケツカッチン」で、このお仕事のあとに五反田の某居酒屋へ行くことになってたんだそうです。でも、おかげで余裕で間に合ったし(逆に時間が余りすぎて、しばらくスタジオのロビーで、ノートパソコンを開いて遊んでたくらい…)、遅くまで趣味でやってる無線の仲間と楽しく飲んだくれたそうです。

 

 

265 アニメ「To Heart 2」(羽岡 佳)

2005年7月24日。六本木のブーメランスタジオというところに行きました。このスタジオは、六本木の交差点から麻布十番の方に降りていく斜めの道の途中にあって(…と聞いてもサッパリ分からん私(^^ゞ)一見とても便利そうなところなんだそうですが、駐車場が遠いのが難点なんだそうです。で、オーダーされた楽器の中にバスフルートやテナーリコーダーなんかがあると駐車場からの運搬が大変なので、事前に確認してみると、今回は「フルートだけだと思う…」とのこと…でも、結局は電車で行くことにしたんですって(^^ゞ

このブーメランスタジオ、時々しか行かないところなので、おっちゃんはその度に場所に自信がなくなったりするんだそうですが、この日はちゃんと一発でたどり着けたそうです。そういや、この前は田中公平さんの「映画・ワンピース(218番参照)」の中国笛をダビングしたときじゃなかったかなあ…。このスタジオは、5〜6人くらいまでは一緒にできるかな〜というくらいの広さのスタジオだそうですが、この日はフルート1人だけでのダビングだったそうです。

さて、そのお題ですが…何と「To Heart 2」ですって。1999年に和田 薫さんが音楽を手がけられ、まるでおっちゃんのソロアルバムかと思うようなサントラがリリースされている、あの「To Heart」と同じ流れのものではないかと思います。今回の作曲は羽岡 佳さん。おっちゃんは初めてお会いしたんじゃないかな…とのことでしたが、とてもお若い方だったそうで、HPを拝見すると「東方神起」や「河井英里さん」にも曲を提供してる、これから大いに期待できそうな作曲家さんのようですね。

この日に録った音楽はほとんどの曲に打ち込みが入ってて、軽快なテンポのものもあったようですが、おっちゃんがやった分に関しては優しくゆったりとして、自然な流れのものがメインだったようです。このあたりは前作の雰囲気と共通してるなあ〜と思うのですが、実は羽岡さんは、和田さんの手がけた前作はご存知ないんだそうです。優しく甘〜い雰囲気だけは前作を引き継いで、あとは羽岡さんが描く新しい「To Heart」の世界、楽しみですね♪

おっちゃんは音楽全体を聴かせてもらったわけではないようですが、全体的には打ち込みがメインなんかもなあ〜なんて言ってました。でも、おっちゃんの前にはギターの今泉洋さんがダビングしてらしたみたいですし、おっちゃんがダビングした分には先に生の弦が入っている曲もあったようですよ。で、この仮アップの内容確認のときに羽岡さんにいただいた情報によると、当日はまず桑野さんのグループによる弦楽四重奏を録り、そのあとピアノの紺野紗衣さんがダビング、そして今泉さんがやって、最後におっちゃんという順で録ったんだそうです。シンセと生楽器をどんな風に組み合わせてるのか、こちらも聴きどころの1つですね。エンジニアは中越さんで、トラックダウンも後日、中越さんのスタジオで行われたそうです。

この番組は、2005年10月から、テレビ神奈川・KBS京都・BS朝日・東京MXテレビなどで放映される予定のようです。残念ながら私の地域では見られそうにないんですが、見られた方は是非ぜひ感想を寄せてくださいねo(^o^)o

 

 

264 ASKA「Good Time」(澤近泰輔)

2005年7月23日。サウンドインのAスタに行きました。Aスタだから、どんな大編成かと思いきや…ひろ〜いAスタで、おっちゃん1人だけでのダビングだったようです。どうやら、最初にここで弦(弦一徹さんのグループ)のダビングをやってて、そのまま他の楽器もこのAスタで…ということになっていたようです。ちなみに、おっちゃんの前には、オーボエの柴山洋さんがダビングしてらして、ちょうど入れ違いになったようです。あ、この日の柴山さんは、オーボエではなく、コールアングレだったようですけどね。

さて、その音楽ですが…この日は「CHAGE&ASKA」のバックバンドのキーボード奏者でもある澤近泰輔さんのアレンジで、ASKAさんのレコーディングでした。何でも、新しいソロ・アルバムの中の1曲だそうで、おっちゃんがやったのは「Good Time」という曲だったようです。…と言っても、楽譜に「Good Time」と書かれてあっただけなので、実際のリリース時には曲名が変更になってる可能性もありますよ(^^ゞ

スタジオに入ると、まず3枚の楽譜を渡されたようです。よく見ると、2枚はアルトフルート、もう1枚はフルートの楽譜で、アルトフルートの上のパートと実音で全く同じだったんですって。はて?何でまた…?と首をかしげながら聞いてみると、これは、アルトフルートだと音が高すぎる場合は普通のフルートでやろうか…ということだったようで、結局はアルトフルートだけで大丈夫だったようです。…って書いてますが、実は私は「アルトフルートの上のパートと実音で全く同じ…」とかいうあたりから、何となくしか分かってなくて、おっちゃんの原稿にあるままを書いてるだけだったりします。なので、平たく説明しながら書くこともできませんが、このあたりは分かる方だけどうぞ(^◇^;)

この「Good Time」という曲は、アルトフルートやコールアングレを使うというだけあって、全体的に優しい感じの曲なんだそうです。最後に歌と一緒に通して聴かせてもらったらしいのですが、それを聴いたおっちゃんは「これはまあ、曲によるんかもしれんけど、CHAGEさんと2人でやっとる時に比べたら、何となくリラックスした雰囲気で歌うとるような気がしたの〜。」なんて言ってました。ほほぉ…なるほど。やっぱりソロのときは、自分だけの世界…みたいなのがあるのかもしれませんね。


こちらは、そのASKAさんとの2ショット。写真にカーソルを乗せると、フラッシュをオフにしたバージョンの写真が見られます(^^;ゞ

うちにもCHAGE&ASKAのCD(中にはLPも(^^ゞ)やASKAさんのソロアルバムのCDがいくつかありますが、ここ最近の曲はゆっくり聴いたことがない私です…。でも、これを機に、またあのASKAさんの独特のコブシ回し(?)に酔いしれたいなあo(^o^)o

この曲が何ていうアルバムに収録されるのか、いつごろリリースなのか、今の段階ではサッパリ分かりませんが、どうぞ今後の情報にしっかり注意して、楽しみにしててくださいね♪


 

 

263 ゲーム「Soul Calibur 3」(高田さん・中鶴さん)

2005年7月15日。KIMのスタジオに行きました。この日のお仕事は、事前に「民族系の楽器を色々使いたい」という連絡をもらっていたので、大きなバッグに色んな楽器をい〜っぱい詰め込んで、スタジオ入りしたそうです。何か、そのバッグを開けてみたいなあ。まるで宝の箱を開けるみたいで、すごいドキドキしそう…。ま、おっちゃんにとってはごく普通の見慣れた光景なんでしょうけどね(^^ゞ
 
で、お仕事の内容ですが、「Soul Calibur 3」というナムコのゲームなんだそうです。「3」っていうことですから、もちろん「1」や「2」があって、その続きって感じなんでしょうね。サイトを見ると、何やら妖艶(?)な人たちがいますよ。しかしまあ、最近のゲームってのは、ほんとにリアルできれいですね〜。「ゲーム&ウォッチ」と「ファミコン」っていうのくらいしか知らない私は、思わず見とれてしまいました…。

今回の作曲はお2人で、高田さんと中鶴さんというお若い方だったそうです。お2人ともナムコの社員さんなんですって。毎度のことですが、おっちゃんも私もゲームには思いっきり疎いので上手く説明できませんが、このゲームの場面(ステージって言うのかな?)によって、色んな楽器の音色が必要になるんだそうです。楽器の音色で敵をやっつける…みたいなのが時々ありますが、そんな感じかな? とにかく、ティンホイッスル・ケーナ・リコーダー・篠笛・フルート・ピッコロなど、重たい思いをして持っていったたくさんの楽器を無駄にすることなく、しっかり吹いてきたそうです。

ちなみに、最近おっちゃんちにできた新コンテンツ「笛の雑記帖(2)」の「新兵器導入」に出ている、カエデ材製のF管の笛も使ってみたんだそうです。前々から色んな作曲家さんに「木製の低い笛の音がほしい」なんて言われてて、やっとの思いで材料を調達・機材を導入して作った1本目の笛の、記念すべきデビュー作となったわけですね♪

また、ほかには「びゃ〜〜」って感じの、どちらかというとダブルリード系っていうか、チャルメラ風の音色も求められたそうで、これは上手くすれば明笛で対応できるかな〜なんて思ったそうですが、残念ながら音域的に無理があって断念。作曲家さんの求める音色とは全く違ってしまったんですが、ここはケーナやリコーダーで対応したそうです。
 
おっちゃん曰く「リコーダーって楽器は、もともとはルネッサンスやバロックの音楽を演奏するためのモンで、洗練されとる…う〜ん、まあ言うたら‘行儀のええ’楽器なんやけど、吹き方によっては、いきなり民族楽器に変身したりもして、おまけに、シャープやフラットの全部に対応できて…ほれ、エニーキーOKってヤツな。で、いざってときには、ごっつい強い味方になることもあるんよなあ。」ですって。

これはもう、全て演奏者の腕にかかってるって感じですよね? で、作曲された高田さんや中鶴さんたちからは、「とてもリコーダーには聴こえないですねぇ」なんていう、ありがたいお褒めの言葉もいただいたんだとか…おっちゃんってば「この作戦は成功やったかもしれん♪」と、とても嬉しそうでした(*^-^*)

あ、 この日は民族系の楽器ばかりではなくて、ちゃんとフルートやピッコロもやったんだそうですよ。これが、けっこう難しかったんですって。民族系楽器は色んな手法でピャラピャラ〜とやってのけたおっちゃんですが、専門であるフルートやピッコロの方でちょっと冷や汗たら〜りってことになったのかな? とにかく、何とか無事に終わったそうです。おっちゃんの前には、弦やオーボエ、クラリネットなどもダビングしてたようでした。前作や前々作にはどれくらい生楽器が入ってたのか分かりませんが、この日はとても音楽に力を入れてるように感じたそうです。ほんと、最近のゲームってすごいですよね〜。


最後は、KIMスタジオでのお仕事では恒例みたいになってしまった記念写真です。

写真に向かって、おっちゃんの左側が中鶴さんで、右側の黒い服を着てらっしゃるのが高田さん、右端の白っぽいTシャツを着てらっしゃるのがナムコの方だそうです…って言っても、皆さんナムコの方なんですよね(^-^;)

ま、とにかく、4人での記念写真です。写真にカーソルを載せると、フラッシュを使ったバージョンの写真になりますよ(^^ゞ


…ところで、この写真を見て、何か思うことはありませんか? ほら、後ろの大きなスピーカーは今までのレポで何度も登場したでしょ? でも、何かが違うと思いません? そう、このKIMで記念写真を撮るときは、いつも美しい女性の作曲家さんばかりだったんですよね〜。ところが今回は…しかも、男性3人もに囲まれた写真って、たぶん初めてでしょ? 心なしか、おっちゃんの笑顔もいつもとちょっと違ったりして…あ、いやいや、若くてエネルギッシュな作曲家さんたちとのお仕事は、ほんとに楽しかったみたいですよ。

それから、この録音にはヴァイオリンのマサさんも参加されれたみたいです。

このゲームは、2005年11月24日に7140円(税込)で発売されるようです。我が家にはゲーム機というものが1台もないので聴ける機会は皆無に近い気がするのですが(CDとか出るのかしらん?)、このソフトを買われて音楽にハッとされた皆さん、ぜひ感想などをお寄せくださいねo(^o^)o

 

追記:このゲームの様子が分かる動画を見つけました。ぜひご覧くださ〜い♪


 

262 ドラマ「アストロ球団」(奥 慶一)

2005年7月14日。サウンドインのBスタに行きました。この日は、久しぶりに奥 慶一さんとのお仕事で、テレビ朝日系列で8月10日からオンエアされる「アストロ球団」というドラマの音楽録りでした。

おっちゃんの行った時間は ブラスと木管(…と言ってもフルートとオーボエだけ)でのダビングだったようですが、その前には弦がやっていたようで、小池ストリングスのメンバーの方たちとは入れ違いになったようです。もともと奥さんの音楽は、いつもしっかり書き込まれてて、かなり難しいんだそうです。過去の「おジャ魔女どれみ」や「明日のナージャ(14番参照)」の録音のときも、終わったあとに「何か、吹きました〜!って感じじゃ」ってことを言ってたんで、今回のお仕事の話を聞いたときも、私は「また大変なんちゃうかな?」って思ってたんです。案の定、小池さんグループの方々が「大変だった〜!」と言いながら出てきたようで、それを聞いたおっちゃんもちと背筋を伸ばしてスタジオに入ったとか…。


こちらは副調室でのスタッフの皆さんの様子です。真ん中の白っぽいシャツを着てらっしゃる方の右隣りにいる、黒いシャツの方が奥慶一さんです。

顔なんかほとんど分からないんですが、一応カーソルを乗せると大きく見えるようになったりして…。


さて、気合いを入れてスタジオ入りしたおっちゃんですが、おっちゃんたち木管のパートはそれほど大変でもなかったようです。ただ、ブラスの方は曲数が多い上に楽譜もかなり難しかったようで、エリックさんたちすごいメンバーが顔をそろえているわりには、てこずってたんですって。

その原因ですが、キーが「F♯」、つまりシャープが6個もつく調子だったことと、打ち込みで入っているシンセのピッチが何となく掴みにくいというあたりにあったのかも…とのことでした。う〜む、これでは私たち一般の人には分かりにくいですよね?あのですね、おっちゃんの話によると、シンセのピッチというのは音色によってはピッチがゆれているように感じられて、ダビングするときにはそれで苦労するというケースが時々あるんだそうです。それをベースに色んな楽器が次々に重ねていくと、さらに分かりにくくなってしまうとか…。

しかも、今回のおっちゃんたちのパートは「おジャ魔女どれみ」やディズニー系の音楽のときと違って、けっこうゆったりとしたテンポの曲が多かったんだそうです。だから、余計にそのシンセのピッチが気になってしまうようですね。とまあ、おっちゃんからこんな話を聞いたんですが、これ、ほんとにほんとにごくわずかなピッチのズレで、実は私なんかが聞いたくらいでは、何も違和感を感じなかったりして…!?(^◇^;)
 
この日にダビングしたメンバーは、フルート(おっちゃん)、オーボエ(石橋雅一さん)、トランペット(エリック宮城さん・菅坂雅彦さん他1名)、トロンボーン(清岡太郎さん他1名)、ホルン(久永さん:読響・他1名)で、おっちゃんの前にやっていたストリングスは、先にも書いたように小池さんのグループでした。何だか、実際のプロ野球の方たちをパロディにしたような楽しそうな内容のようなので、これに奥さんのどんな音楽がつくのか楽しみですね。弦やブラスの方々が苦労したっていう奥さんらしい曲も聴きどころです。すごい深夜での放送ですが、ぜひ楽しんでくださいねo(^o^)o

 

 

261 ディズニー音楽(中川幸太郎)

2005年7月9日。ビクターの301スタに行きました。この日の朝「今日はディズニー音楽の仕事じゃ」なんて言うおっちゃんに「ディズニーって言うたら、奥慶一さん?それとも中川さん?どっちにしても、また大変なんやろなあ…」って返すと、「う〜ん、そのどっちかやと思うけど、とにかく気合い入れてかからんとなp(^-^)q」なんて返事が返ってきてました。そう、今までのディズニー関係の録音のときは、必ず「楽譜が売るほどある〜!」「テンポが速うてメンドイ〜!」「とにかく、‘吹きました!’って感じじゃ〜」って感じで言ってくることがほどんとで、とにかく大変なんだそうです。はてさて、この日はどうなることやら…。
 
さて、何だかんだと言いながらスタジオに入ってみると、この日の作曲は中川幸太郎さんでした。手渡された楽譜には「愛・地球博」というタイトルがついてたみたいなので、多分あちらの万博会場で使われる音楽なんでしょうね。でも、万博とディズニーって、どういう結びつきがあるんでしょう…。一度は行ってみたいなあと思いつつ、まだ万博に行けてない私にはサッパリ分かりません。ディズニー関係のアトラクションがあったりするのかな? とにかく、事前に録ったリズム隊(ドラム・ベース・ピアノ…だったかな?)にブラスと木管でダビングということだったみたいです。

いつもなら、弦がフロアにいて、それ以外はそれぞれブースに入るっていう風になるんだそうですが、この日は弦がいなかったので(後日ダビングだったので)、おっちゃんたち木管がブースに入って、ブラスが広いフロアで…という配置になってたそうです。この、ブラス優先とも言える配置のせいか、ブラスの鳴りが一段といい感じだったそうです。さぞかし、すごい迫力なんでしょうね〜♪

で、気になる楽譜ですが、おっちゃんのパートも、音域・テンポなどでかなり難しい部分があって、さすがのおっちゃんもそのままではとても完璧に吹きこなすのは無理かな…と思ったそうで、フルートで無理なところはピッコロに替えたり、どうしても無理なところはオクターブ下げたり…というような対応で何とか切り抜けたんだそうです。おっちゃんは「あとで弦をダビングするみたいやから、こんなことで何とか誤魔化るんちゃうか?」なんて言ってました。ちなみに、この「誤魔化る」というのは業界用語だそうで、ラ行4段活用の自動詞になるんだそうですよ(^^ゞ
 
この日のダビングに参加したメンバーは、フルート&ピッコロ(おっちゃん・金子奈美さん)、オーボエ(石橋雅一さん)、クラリネット(星野 正さん)、ファゴット(大畠條亮さん)、トランペット(数原 晋さん他3名)、トロンボーン(中川英二郎さん他3名)、チューバ(佐藤潔さん)、ホルン(南浩之さん他3名)でした。

そうそう、中に1曲だけフルートが3本になる曲があったそうで、これはおっちゃんだけ残ってダビングしたそうです。この「愛・地球博」は2005年9月25日までなんですよね?私はそれまでに行けるかどうか分かりませんが、これから行かれる方は、是非この音楽が流れているところを探してみてくださいねo(^o^)o

 

 

260 映画「容疑者 室井慎次」(松本晃彦)

2005年7月6日。作曲家さんは誰なのか、一体どんな内容のお仕事なのか、さっぱり分からないまま、サウンドインのAスタに行きました。お仕事が始まる前に私と交わした会話と言えば「この仕事って、かなり前から押さえられとったんよな。で、普通やったら直前に時間を詰められてしまうことが多いんやけど、これは何も言われんまま今日になってしもたなあ…何の仕事やろか?」って感じです。仕方なく、私の方からは「とにかく、しっかりメモってきてよ!」とだけ言って、見送り(?)ました。

ああは言ったものの、5時間も拘束されてる録音だし、「ほんまに何の録音なんやろか…?」「ちゃんとメモしてきてくれるんかいな…?」なんて思ってたら、録音が始まって1時間くらいしてからでしょうか…おっちゃんから1通のメールが届き、そこにはたった一言「室井慎次って、誰じゃ?」と書かれてありました。どうやら、楽譜に「室井慎次のテーマ」と書かれてあったのを見て、メールしてきたようです。で、それを見た私は、まず「きゃあぁ〜!」と返すのが精一杯で、追って「それは、あの大人気のドラマ‘踊る大捜査線’シリーズの映画で、正式名は‘容疑者 室井慎次‘じゃよ」と返信しました。すると「ああ、‘踊る〜’はテレビで見たことがあるなあ。ほな、これはその映画版ってヤツなんやなあ」と、おっちゃん。何だか時間的にとても余裕のあるお仕事だったみたいで、しばらくこうした雑談メールの行き来がありました…って、仕事中に何をやってんだか。

さて、無事にお仕事が終わったあとに詳しく聞いてみると、楽譜は5〜6曲だけだったそうです。拘束時間のわりには曲数が少なかったので、録りながらドンドン追加が来るのかな…なんて思ってたそうですが、結局それ以上は増えることはなかったようです。じゃあ、思いっきり早く終わったのかというと、劇伴のわりには、1曲ずつプレイバックをして、細かいところまでしっかりチェック&検討してたそうです。また、差し替えもかなり丁寧にやったりしてたようで、けっこう時間いっぱいまでかかったようです。さすが大人気の映画だけあって、スタジオやミュージシャンを何時間も押さえる予算もさることながら、細かいところまでの力の入れようが違いますね。
 
この作曲は、松本晃彦さん。実はこの松本さん、有名なテナーサックス奏者…というよりもジャズ界の大御所とも言われてる、松本英彦さんの息子さんなんだそうです。この「踊る〜」シリーズの前には「サラリーマン金太郎3」や「非婚家族」などのドラマの音楽も手がけられ、さらには中森明菜さんや久宝留理子さん、それに福山雅治さんやCHAGE&ASKAさんなど、たくさんのトップアーティストの方たちに楽曲を提供しているようです。詳しくは、ぜひ松本さんのサイトを見てみてくださいね♪

編成は、弦(小池ストリングス:86441)、フルート(おっちゃん)、オーボエ(柴山 洋さん)、クラリネット(山根公男さん)、バスクラリネット(菊池さん)、トランペット(菅坂雅彦さん、荒木敏男さん他1名…この‘他1名’の方については、おっちゃんのメモには‘モヒカン’と書いてありました)、トロンボーン(松本 治さん・山城純子さん他1名)、チューバ(佐藤潔さん)、ホルン(萩原顕彰さん他3名)、ハープ(朝川朋之さん)、指揮(D島公二さん)でした。

この映画は、2005年8月27日から全国でロードショーされるようです。夏休み最後の思い出に、ぜひ映画館へ足を運んでくださいねo(^o^)o

 

 

259 映画「金色のガッシュベル 〜メカバルカンの来襲〜」(大谷 幸)

2005年7月1日。この夏に公開される映画「金色のガッシュベル メカバルカンの来襲」の録音のために、サウンドシティのAスタに行きました。音楽は大谷 幸さん。おっちゃんが大谷さんにお会いするのは随分と久しぶりだったようですが、どうやら大谷さんは、どなたかのツアーにキーボード奏者として参加してらしたみたいです。


本題に入る前に、まずはおっちゃんの写真を…これは、マサさんが撮ってくれたものです。おっちゃん、いい顔してますね♪

さて、今回の録音には、おっちゃんはフルートとピッコロだけでの参加だったようです。これ、大谷さんにしては、ちょっと珍しい気がしませんか? 私にとっての大谷さんは、うちのレポで言えば「87番」「104番」「112番」のように、いつもたくさんの民族楽器を使うってイメージがあったものですから…。

で、そのフルートとピッコロに関しても、譜面上は特に指定はなく「やりやすい方でどうぞ♪」というようなお話だったみたいです。


これ、私たちだと「どっちでもいいって、そんなん困る〜!」と、戸惑ってしまいそうですが、実は、おっちゃんにとっては、こうして任せてもらえる方がラクだったりすることもあるようです。何でも、フルートだと音が高すぎて指が複雑になってしまったり、音が目立ちすぎたりするところを、ピッコロでやると指も簡単で、音も周りと馴染みやすくなったりするんだそうです。これ、単に楽器の特性を知ってるってだけではなく、その楽器の音色とその日の音楽のカラーをしっかり見極めてないと出来ないことですよね?

話は変わりますが…この日、スタジオにいた映画関係者の方から、ミュージシャンの皆さんに「ウチワ」が配られたようです。

これは、そのウチワを携帯で写してるマサさんです。このあと「HP用に…」と、マサさんHPの管理人さんのところに画像が送られてきたようですね。その写真を使ったレポは、「篠崎正嗣ファンページ」にアップされてますので、合わせてお楽しみください。あちらでは、弦の方々の様子がたっぷりと楽しめますよo(^o^)o

写真にカーソルを乗せると、そのウチワのアップが見られます。けっこう色んな種類があったみたいですね。


そうそう、おっちゃんの話によると、こうした劇伴録音の場合は、ブラスが編成に入ってる曲から先に録って、次に木管、最後に弦が残る…というように、だんだん編成が小さくなっていくことが多いようなんですが、この日は何と、最初の2時間で木管が終わってしまったそうです。出番表を見ると、ブラスの方がずっと曲数が多かったみたいなので、こうした手順になったのかもしれませんね。これからお話する編成を見ると、いかにダイナミックで迫力のある音楽かってのが、けっこう想像できるんじゃないでしょうか?

その編成ですが…弦(マサさんグループ:86442)、フルート&ピッコロ(おっちゃん)、オーボエ(庄司知史さん)、クラリネット(星野 正さん)、ファゴット(大畠條亮さん)、トランペット(菅坂雅彦さん・横山 均さん)、トロンボーン(松本治さん・山城純子さん)、ホルン(南 浩之さん他2名)、パーカッション(草刈とも子さん・高田みどりさん・藤井珠緒さん)でした。

この映画、2005年8月6日から全国でロードショウされます。楽器の編成としてはスタンダードな感じのようですが、音楽は大谷さんの独特のカラーが随所に表れてて、かなり面白いものになってるようですよ。そうした大谷さんのカラーとブラスの大迫力を、ぜひぜひ音響設備のいい映画館で、全身で味わってきてくださいねo(^o^o)(o^o^)o

 

 

258 少年隊「PLAYZONE 2005」(佐藤泰将)

2005年7月1日。ビクターの301スタに行きました。この日のお仕事は「PLAYZONE 2005」という「少年隊」の舞台音楽だそうです。で、この舞台は、7月6日から青山劇場ですでに始まっていて、東京公演は8月4日まで、8月13日からは大阪でも公演されるようです。

音楽は、このところ色んなところでお名前を拝見する佐藤泰将さん。特に、ジャニーズと言ったら佐藤さんってくらいに、ジャニーズのお仕事ではよくお名前を拝見しますよね? ちなみに、うちのレポでは「202番」「212番」「219番」などで取り上げさせていただいてます。

そうそう、この日は録音前に少し佐藤さんとお話する時間があったようです。何でも、アレンンジャーさんの立場としては、篠笛などの特殊楽器は音域や性能が分かりにくくて、現場で「こんなん出来ませ〜ん!」って言われたりしないかと、けっこう不安なものがあるんですって。で、そんなときに、おっちゃんちの笛のページにある「楽器別 音域・性能」ページはとても役に立ったとか…。これを聞いたおっちゃんも、とても嬉しそうでした。また、何と佐藤さんも、私たちのこの「仕事場探検」を楽しんでくださってるそうです。でへへ、そう言ってもらえると、やっぱり嬉しいですね♪


こちらがその佐藤泰将さんです。

副調で楽譜とにらめっこしてますね〜。これはプレイバックを聴いてるところだそうです。

正面からのお顔が拝見できないのが残念なんですが、写真にカーソルを乗せると、佐藤さんがアップになりますよ♪

お仕事中のこうした真剣な表情って、ほんとにいいなあと思いますよね(*^-^*)


さて、この日は「Single Medley」「We'll be Together」の2曲をやったそうです。「Single Medley」の方はプログラムの最後にやる曲だそうで、数多くのヒット曲を持つ少年隊のシングルメドレーというだけあってかなり長く、しかもコンサートのフィナーレを飾る曲ということで大編成の華麗なアレンジが施されてて、これはもうファンにはたまらない1曲でしょうね〜。いや、これは特別に少年隊のファンでない人でも、聴いてみたいですよね〜。だって、あれだけ大ヒットを飛ばした少年隊の曲ですもん。誰でも一度は絶対に耳にしたことがあるような曲もいくつかあるでしょうし、そこへ佐藤さんのフルパワーアレンジが施されてる曲だと聞いたら…ねえ?ああ、この舞台音楽って、CD化されないのかしらん?

…と、気持ちばかりが先走ってますが、スタジオでの録音の場合は「譜めくり」という問題も出てくるわけで、前半と後半の2つに分けて録音するという苦労もあった曲なんですよ。また、メドレーなので、当然ながら曲が変わるたびにテンポも変わるのですが、これに関しては、クリックとサンプルの音があらかじめ打ち込んであったので、問題なかったようです。

編成は、弦(加藤ジョーさんのグループ:86422)、フルート(おっちゃん・金子奈美さん)、クラリネット(山根公男さん他1名)、トランペット(西村浩二さん、横山 均さん)、トロンボーン(広原正典さん他)、ドラムス(渡嘉敷祐一さん)、ベース(岡沢さん)、ピアノ(中西さん)、ギター(松崎さん)、シンセ&打ち込み(佐藤さん)、指揮(佐藤さん)でした。この舞台を観に行かれた方は、ぜひ感想などを聞かせてくださいね♪

 

 

257 こどもにんぎょう劇場「とらねことおしょうさん」(栗原正己)

2005年6月30日。薄謝協会の506スタに行きました。教育テレビの「こどもにんぎょう劇場」の録音で、作曲は栗原正己さん。事前のおっちゃんとのお電話では「サイトも見てますよ」とか「音域やキーはとても参考になりました」なんてお話があったそうです。ほんと、おっちゃんちの笛のページくらい詳しく書かれてるページって、ほかにはないですもんね〜? 頼りにしてらっしゃる作曲家さんも多いんじゃないかと思います。

ところで、この栗原さんなんですが、実は「栗コーダーカルテット」というリコーダーのカルテットでも活躍してらっしゃる方なんです。でも、これは録音が終わったあとに確認して分かったことで、現場では全く気付かなかったそうです。「先に分かっとったら、もっと別の話の展開もあったかもしれんのになあ…」と、おっちゃんはとても残念そうでした。あ、同じ教育テレビに「ピタゴラスィッチ」という幼児向けの番組があるのを知ってらっしゃる方も多いかと思いますが、あのビー玉がころころと転がって色んな仕掛けをクリアしていくときにバックで流れてるリコーダーは、栗コーダーカルテットの皆さんの演奏なんだそうですよ。

さて、この日のタイトルは「とらねことおしょうさん」。放映は2005年7月4日の午前10時30分からだったので、すごい間際になっての録音なんですね。録音時には、打ち込みの太鼓類と木管(フルート・クラリネット)、ヴォーカル(仮歌のようでしたが、何とこれも栗原さんでした!)などが入っていて、それに篠笛でダビングという形だったそうです。太鼓は、あとで生楽器が入るとのお話だったようですが、歌はそのまま栗原さんの歌声が使われたんでしょうか? 何せ、私は栗原さんの声を知らないので、オンエアを見てても、それが栗原さんの声なのか、あとで声優さんたちが吹き替えたものなのか、さっぱり分かりませんでした。おっちゃんはオンエアのあと「やっぱり、あれは仮歌だったみたいやなあ」なんて言ってたので、あとから声優さんが吹き替えたのかな? 何にしても、子供たちにウケそうな、楽しそうな曲がいっぱいでしたよ。やっぱり、生の楽器の音はいいですね〜♪

ちょっと余談になりますが…このときに使った篠笛は、おっちゃんちの「笛の雑記帖(2)」で紹介されていた新兵器(ドリルセット)で作ったばかりのものだったそうです。で、この日はテストを兼ねて、その新作の笛を使ってみたんだそうですが、けっこういい感じだったみたいなので、そのまま本番もそれを使っちゃったんですって。

ちなみに、その篠笛はこの録音のあとすぐに別ページの「クリスタルフルートコンサートレポート」でご紹介した、京都のねずさんの元へ飛んでいってしまいました。おっちゃんの魔法の手で響きよく作ってもらえて、とても上手に鳴らしてもらえるねずさんの元へ行けて、さぞかし篠笛も幸せでしょうね〜。もし我が家に来てたら、「笛」とは違った用途に使われてたことでせう…(^◇^;)


こちらがその幸せの篠笛くんです。

外側も内側もしっかり塗装されてて、和楽器の専門店なんかで○万円で売られてても不思議じゃないような、立派な笛でした〜♪

おっちゃんお手製の笛をもらったねずさんは大よろこびで「いつか絶対にコンサートで使う〜!」と意気込んでますし、おっちゃんも「ねずさんなら、しっかり鳴らしてもらえるやろな♪」と嬉しそうでしたので、いずれはまたコンサートレポとしてご紹介できるかもしれませんね。でも、この篠笛の、おっちゃんが吹いてのテレビ出演は、この「とらねことおしょうさん」が最初で最後の作品となるんですよね。

先にお話したように、すでに1回目のオンエアは終わっていますが、7月8日の午前9時15分から再放送される予定のようですので、是非この篠笛の音色に耳を傾けながら見てみてください。お話の中盤から、とても軽やかで楽しそうな音色が何度も聴けますよo(^o^)o

 

 

256 ゲーム「黒の姫君」のキャラクターソング(藤間 仁)

2005年6月26日。目黒区の大鳥神社の近くにある、モウリ・アートワークスタジオという小さなスタジオに行きました。昔、このすぐ近くに「モーリスタジオ」というのがあって、一時期はかなりメジャーなスタジオとして使われていたそうですが、いつの間にか閉鎖されてしまったんだそうです。で、このモウリアートワークスタジオは、その流れを汲むスタジオなんだそうですよ。

この日の仕事は、「黒の姫君」というゲームの音楽で、そのキャラクターソングということだったようです。レポ作成のために「黒の姫君」で色々と検索してみたんですが、ちょっとずつ名前の違う「黒の姫君」がいっぱい出てきて何が何やら分からなかったので(‘真’がついたり‘パート○’ってついたり…)リンクは貼れませんでした。でも、とても人気のあるゲームのようですね。音楽は、藤間 仁さん。

今回は、事前に「ケーナかリコーダーなどで…」というオーダーがあったようですが、現場で譜面を見た瞬間に「これはティンホイッスルのフレーズじゃ!」と、ピンと来たそうです。何で、そう思ったかって? おっちゃんの話によると、キー・音域・曲想…どれをとっても、思いっきりアイリッシュ音楽を意識してるような感じだったんですって。なるほどね〜って感じでしょ?(*^-^*)


しかしまあ、曲想を見て「アイリッシュっぽいかな?」くらいは分かるかもしれませんが、キーや音域だけでも瞬時にアイリッシュ音楽に結びつけてしまえるところがすごいですよね〜。ほんと、おっちゃんたちのようなお仕事って、色んな国の色んな音楽の知識が必要なんだなあと、つくづく感心しました。

そんなわけで、作曲の藤間さんとお話して、もともとオーダーのあったリコーダーやケーナにティンホイッスルも入れて、色々と聴き比べてもらったそうです。その結果「やっぱり、ティンホイッスルでお願いします」ということになったんですって。おっちゃんなら、リコーダーやケーナでもティンホイッスル風に吹いたりできるんでしょうけれど、やっぱり本物を使うに越したことはないですよね?

さて、いよいよそのティンホイッスルを使っての録音ですが、かなり音型が細かくて、さすがのおっちゃんでも「こら、ちと無理かも…」みたいなところがあったそうですが、ほとんどがフィドル風のヴァイオリンとのユニゾンになってたらしいので、「少しくらい音が抜けるのはいいですよ」って言ってもらえたおかげで、けっこうラクに対応できたそうです。

そこでおっちゃん。「ちと楽譜通りいかんところがあっても、それもまた楽器の味ちゅーて逃げれるところが、この手の民族楽器の特権みたいなもんかもなあ」なんて言ってました。んまっ、おっちゃんったら、こんな言い訳して…って思ってしまいそうですが、ほんと、これもまた民族楽器ならではの良さなんですしょうね。


この日は2時間拘束で1曲だけだったようなので、何度もプレイバックする時間もあったりして、ゆったりと取りかかれたお仕事だったようです。あ、マサさんたち弦の方は、もう1曲あったみたいですけどね。編成は…ってほどでもないんですが、弦(マサさんたちのグループ:1111・弦カル)、ティンホイッスル(おっちゃん)で、打ち込みのデータにダビングという形でした。

こちらはマサさんグループ・弦カルの皆さんです。カーソルを乗せると、大王がアップになりますよ♪

余談ですが、このお仕事が始まる直前に(いや、始まってるはずの時間だったかも〜(^^ゞ)マサさんのファンページの掲示板に、おっちゃんからの「大王がおじいちゃんになったらしい」という書き込みがあったのを見た方も多いかと思います。

このときのエピソードを1つ…おっちゃんはいつものように早めに着いてロビーでのほほんとしてたら、マサさんが何やら嬉しそうに携帯の写真をメンバーに見せて回ってたらしいんです。


で、おっちゃんも「どれどれ…」と見せてもらったら、何と生まれたばかりの赤ちゃんの写真だったんですって。マサさんは「うちのかみさんの3人目の息子の嫁の体の中から男の子が出てきた!」なんて言いながら皆に見せてたようですが(その後のマサさんメール網にも、こんな書き方をしてたようですが)、早い話が、お孫さんができたってことなんですよね。マサさんHPの管理人さんやマサさんグループの方からの証言によると「絶対に‘おじいちゃん’とは呼ばせない」なんて言ってるそうですが、もうすっかりメロメロおじいちゃんですよね♪

この日に録った曲は「キャラクターソング」ということなので、たぶんCD化されるんだと思います。どこかで見つけられた方は、一瞬にして曲想をつかみ、その曲の持ち味を最大限に生かしたおっちゃんの音色と、おじいちゃんとしての初仕事となったマサさんの音色を、存分に楽しんでくださいねo(^o^)o


 

 

255 韓国映画「Welcome to Dongmakgol」(久石 譲)

2005年6月23日。代々木のワンダーステーションに行きました。この日は、このワンダーステーションのオーナーである久石 譲さんのお仕事で「Welcome to Dongmakgol」というユニークなタイトルの作品の録音だったようです。どうやら、韓国映画のようですよ。まだまだ韓流ブーム健在って感じですね。
 
事前に「色んな楽器の音を聴かせてほしい」と言われてたようで、ケーナや篠笛、リコーダーなどを試してみたようです。その結果、うちのレポートやコラムにも登場している赤いケーナに決まったそうです。で、久石さんに「これ、‘もののけ姫’のテーマをやったのと同じ楽器なんですよ」って言ったら、「あ、そうなんですか〜!」と、とても感慨深げだったようです。映画の公開が終わってもう何年にもなりますが、今でもおっちゃんはあちこちのコンサートで、この赤いケーナを使って「もののけ姫」のテーマを吹いてますもんね。ほんと、いつ聴いても、心に染み入るいいメロディであり、いい音色ですよね?
 
さて、この日もその「もののけ姫」のときと同じように、どこかのオケで録ったものにダビングという形だったので、さっそくオケの演奏とクリックを聞きながら何度か吹いてみたそうです。ところが、しょっちゅう「1発OK」をもらってるおっちゃんにしては珍しく、この日はなかなかOKがもらえなかったんですって。不思議でしょ〜? いったい何が起こったのかしらん? そこで、現場でのやりとりを、おっちゃんの証言を元に再現してみましょう。おっちゃんは「お」、ミキサーさんは「ミ」で書いてみます(^^ゞ

ミ「すみませ〜ん。なるべくオケの木管と合わせて欲しいんですが…」
お「え〜っ、木管なんか、ぜんぜん聴こえてないですよ〜?」
ミ「あ、すみません。今度はちゃんと出るようにします〜」

まずは、こんな会話があったようです。これから察するに、どうもおっちゃんのイヤフォンには、肝心の木管の音が聴こえてなかったようですね。で、ちゃんと調整して、録音を再開。ところが、そのようやく聴こえるようになった木管のフレーズが、何とビミョーにクリックとズレてたらしいんです。これでは、合わせようにも合わせられませんよね…いやはや。

お「あの〜この木管、クリックとかなりズレてるみたいなんですけど〜」
ミ「あ、オケのメンバーはクリックを聴いてないかも知れないんで、クリックじゃなくて、音の方に合わせて下さい〜」

今度はこのような会話が交わされたあと、おっちゃんは心の中で「そんなら先に言うてくれぇ〜い!」と思いながらも、久石さんならではの美しいメロディのおかげで気を取りなおして、またまた録音を再開。何とか無事に録音を終えたようです。

このお仕事のあとも、いつものようにおっちゃんから報告があったんですが、「わしの想像やけど、どうも指揮者だけがクリックを聴いて録音したんちゃうかなあ。もしかしたら、オケのメンバーがイヤフォンをつけるんを嫌がったんか、人数分のイヤフォンが足らんかったんか…ってことかもしれんけどなあ」なんて言ってました。なるほど、ほんと色んな事情があるもんなんですねえ。

で、さらにそのあと「ケーナっちゅう楽器はな、オケの楽器とユニゾンで合わせるんはけっこう大変なんよ。そこへ来て、スタジオのチューニングは普通441やのに、このオケは442だったんよな。何や、ずっと違和感があったわ。でもまあ、何とか終わって良かったわい♪」とも言ってました。この話を聞いて、またまたスタジオミュージシャンというお仕事の大変さを痛感した私です。初見で完璧な演奏をこなすってだけでもすごいなあと思うのに、こうした色んな事態に瞬時に対応していかなければいけないんですもんね。

韓国映画ですが、日本で上映される可能性もある…とのことでした。おっちゃんの苦労の末にできた久石さんの優しく壮大な音楽、とても楽しみですね。おっちゃんも「今回は‘もののけ姫’のケーナみたいな、思いっきりソロって言うんとは違うけど、オケの木管にケーナを重ねることで、普通のオケでは表現できん特別な世界観があるんよな。こういう、普通はちょっと思いつかんようなアイディアは、さすが久石さんって感じじゃなあ」なんて言ってました。いつか、それも出来るだけ早いうちに、日本でも上映されるといいですねo(^o^)o

 

追記:こちらでこの映画のメインテーマらしき音楽が聴けます。やっぱりどこか「もののけ姫」っぽい感じで、おっちゃんのケーナもばっちり聴けますよ〜!

 

 

254 「美しの里ライブバージョン」・アニメ「ガン×ソード」(黒石ひとみ)

2005年6月22日・24日。この2日間は、あの「美しの里」のアルバムのライブアレンジ版を作るということで、南青山のKIMのスタジオに行きました。曲は今までのアルバムに収録されているものばかりですが、それらの曲をコンサート(073番参照)で使うときには、特別のアレンジをしてるんです。そのコンサート用のアレンジをCD化するということになるようですね。

たとえば、「美しの里」という曲はオカリナのソロで始まるのですが、途中でオカリナの音域が足りなくなるところがあるんです。何せ、オカリナの音域って、1オクターブと少しらしいですからね。で、こうした場合にスタジオ録音だと、色んなキーのオカリナに持ち替えて、持ち替えるたびにちょっとずつ吹いて録音して、その部分的に録ったものをエンジニアさんの技でつなげて1つの曲にするってことができるわけですが、生のコンサートでは、そうはいかないでしょ? だから、オカリナの音域が足りなくなったら、その先は二胡やその他の楽器が演奏するなど、メロディのリレーをやったりしてるわけなんです。つまり、オリジナル版のように、これはギターソロの曲、これは二胡がメインの曲、これはオカリナの…なんて感じじゃななく、メンバー全員が、ほぼ全曲に参加するようになってるんです。そうしたコンサートならではのアレンジを、今回あえてスタジオで録音してたようですね。

22日の録音では、「風色の稜線」「やさしさの波紋」など、フルートの曲ばかりを録ったそうです。そのあと、「ガン×ソード」という、2005年7月4日からテレビ東京系列で始まったばかりのアニメの挿入歌も録ったそうです。これ、中川幸太郎さんが劇中の音楽を担当してるアニメで、その中に入る劇中歌を黒石さんが担当された…ということのようです。このあたりは、前にやってた人気アニメ「プラネテス」の挿入歌(107番参照)と同じようなパターンだと言えますね。この挿入歌が放映されるのは、8月末あたりらしいですよ。

24日の録音では、いつもコンサートの最初に流れるオカリナソロの曲「美しの里」と、パンパイプのソロが入る「やすらぎが降りてくる午後」、ケーナとパンパイプを持ち替える「古代からの贈り物」、オカリナとフルートを持ち替える「奇跡の地」など、特殊楽器の曲ばかりを録ったそうです。おっちゃんの話だと、コンサートなんかでは、雰囲気というか、勢いのようなものでパッパと持ち替えて吹いていけるようなものを、いざスタジオで録音するとなると、細かいところにも色々と気を配らなければいけなかったりするらしくて、何やら別の難しさがあるそうです。そんなこともあって、普通のダビングのお仕事に比べると随分と時間がかかってしまったようですが、今回のお仕事は皆で色々と話し合いながら作り上げていくという感じだったみたいなので、時間の経過が全く気にならなかったそうです。やっぱり、小さなブースにこもって、ひたすら指示を待つ…っていうのと、皆でワイワイ言いながらやるのとでは、ぜんぜん気分が違いますよね〜?


こちらは、おっちゃんお決まりの「美女とでれでれ2ショット」写真です。24日の録音終了後に撮らせてもらったんだそうですよ。

単に、素敵な黒石さんと一緒に写真が撮れてでれでれしてるだけではなくて、ほんとにその場の空気があたたかくて楽しいものだったってことが伝わってくるような写真ですよね?

このライブアレンジ版のアルバムリリースと、「ガン×ソード」のオンエア、どっちもしっかりチェックしててくださいね♪

 

 

253 さだまさし「秋麗(あきうらら)」(倉田信雄)

2005年6月22日。サウンドシティのAスタに行きました。久しぶりに(157番以来?)さだまさしさしとのお仕事です。この日のアレンジャーは、ピアニストでもある倉田さんで、おっちゃんは篠笛での参加でした。編成は、リズム隊6人に笛というシンプルなもので、おっちゃんの笛は、イントロ・間奏・コーダなどにそれぞれソロが入るそうなんですが、どちらかといえば、遠くから聴こえてくるようなイメージにしたい…というお話だったようです。こう聞いた私は、てっきりおっちゃんがマイクから離れたところで吹き始めて、だんだんマイクに近づくように歩きながら吹くのかと思ったりしたんですが、これはエンジニアさん側の処理の問題だそうです。おっちゃんに「そんなことするかい!」と笑われてしまいました。いやはや、失礼しました(^^ゞ

さて、この日の曲のタイトルは「秋麗」、おっちゃんは最初「しゅうれい」って読むのかと思ったそうですが、訓読で「あきうらら」であることが分かりました。こうしたところから既に、さださんらしさが滲み出てると思いませんか? あ、現場にはさださんご自身もいらして、おっちゃんたちと同時にヴォーカルの部分を歌ってらしたそうです。でも、もしかすると、これは仮で、あとでまた歌の部分だけ録り直すのかも…?


これはその録音時に使われた楽譜ですが、よく見ると、左上に「マスターリズム」と書かれてますよね? つまり、この日にいた皆が、この楽譜を見て演奏したってことです。

色んな事情によりちょっと小さめにしてますので、雰囲気だけ味わってくださいね(^^ゞ


おっちゃんがそのさださんの仮歌(?)にじっと耳を傾けていたら、途中で「みすずかる信濃の〜」というフレーズが聴こえてきたそうです。その瞬間「あれ?‘みすずかる’って枕詞じゃなかったっけ?」と思って、帰ってから調べてみると、やっぱり「信濃」という地名にかかる枕詞だったようです。そこで、おっちゃんは「こういうポップスの歌に、さりげなく古典的な枕詞が出てくるあたりが、さすがさださんよなあ。今日、あらためてそれを感じたわぁ。」と、とても感動したようでした。そう、さださんの作る歌は、どれも日本語の響きや味わい、そしてその言葉の奥にある深い意味をとても大事にしたものばかりなんですよね? だから、ほんとに心に染み入るんです。私の大好きなアーティストのお1人です。

こちらは、さださんとおっちゃんとの2ショットです。おっちゃんの服の乱れがちと気になるところですが、どちらもいい笑顔ですね(*^-^*)

余談ですが、私の高校のときの担任の先生が、さださんの大学時代(さださんは中退されたのですが…)の後輩にあたるそうで、授業の中でよくさださんの話をしてくれました。その担任の先生に出会う前から私はさださんのファンだったのですが、先生からの話やさださんの音楽のおかげで、とても国語の授業が好きだった高校時代を、今回のレポで思い出しました。


この日のメンバーは篠笛(おっちゃん)、ドラムス(島村さん)、ベース(岡沢さん)、ピアノ(倉田信雄さん)、アコースティックギター(安田さん)、エレキギター(古川さん)、ラテン(川瀬正人さん)。ベースとエレキギター以外は全て生楽器で、さださんらしいアコースティックなサウンドだったそうですよ。2回ほど通してテスト録音、これでOKかな〜とも思ったそうですが、念のためにもう1回だけ録って、それをベースに少しだけ直しがあって、OKになったそうです。こうしたところからも、さださんがこの曲と大事に大事に向き合われてることが分かりますよね?

この「秋麗」、9月7日にリリースされた、さださんのオリジナルアルバム「とこしへ」に収録されています。ぜひ聴いてみてくださいね♪

 

追記:こちらの動画で「秋麗」を聴いていただけます。静かに心の奥まで染み入るような、いい曲ですよ〜。おっちゃんの篠笛ソロは2分29秒あたりからです♪

 

 

252 火サス「弁護士・高林鮎子(34) 志摩の旅・みえ6号毒殺連鎖」(大谷和夫)

2005年6月17日。大谷和夫さんの作曲による火サスの録音のために、サウンドインのBスタに行きました。今回でもう34作目にもなる「高林鮎子」のシリーズで、「志摩の旅・みえ6号毒殺連鎖」というタイトルだったんですが、実は7月5日にすでにオンエアされてます。なので、今回もオンエアを見ての感想を含めたレポにしようと思いま〜す(^^ゞ

大谷さんの録音のときはいつも、あらかじめシンセで打ち込んでこられたデータ(音楽)の上に生楽器をかぶせる…といった場合は打ち込みのクリックを、生楽器だけでやる場合はスタジオのクリックを使うという感じで、うまく使いわけてらっしゃるそうです。で、大谷さんはシンセをオペレートして、ベースとなる打ち込みのデータを出したり、クリックを出したりしながら、ときどきピアノも弾いてらっしゃったようです。こうした録音レポをはじめてつくづく思ったのが、「作曲家さんって、譜面の上に音符を並べるだけじゃないんだなあ」ということです。シンセを使って「楽譜」から「音」にしてきたり、現場で指揮したり、ミュージシャンと一緒に楽器も演奏したり…ほんと、すごいですよね。

さて、この日の録音の前半は、おっちゃんは例の中2階の特別室でいたそうです。おっちゃんの原稿に「今回の笛は、メロディックというよりは、断片的なフレーズが多かったと思う。三連音符の印象的なパターンが何度も出てきた」と書かれてあったように、ある1つのテーマが何度も出てきてました。ときどきそのバリエーションなんかも出てきてましたが、三連符がずっと連なってるパターンには違いないので、とても耳に残りましたよ。


こちらは、その中2階のブースから見た、指揮の中谷さんとヴァイオリンの小池さんです。


今回のオンエアでは、おっちゃんの三連符のほかに、昔を懐かしむシーンで何度か流れた、弦の優しく切ないメロディもとても印象的でした。そういや、番組が始まってすぐに流れたのも(これを‘M−1’って言うのかしらん?)弦の豊かなメロディだったような…。また、佐野さんのソロが光る曲も幾つかありましたね♪ そうそう、今回のお話の中では、あの藤田まことさんが女装してオカマのバーテンダーさん役で登場したんですが、きれいにお化粧して、ピアスもして、ちょっと小指を立てながら女言葉で喋るシーンに流れた艶っぽい(?)曲も良かったですよ(^◇^;)

こちらは小池さんのアップです(*^-^*)

小池さんといえば、ここ1年くらい小池ストリングスのHPが全く動いてなくて淋しいなあと思ってたんですが、ようやく再開の目処が立ったようです。

これからまた、素敵なコンサートの情報や掲示板での小池さんとの楽しい一時がゲットできそうですよo(^o^)o


録音の後半、小池さんたち弦の方が終わって帰られたあとは、中2階のブースにいたおっちゃんと、スタジオの出入り口だか通路だかのようなブースでいた佐野さんは、フロアに出てきたそうです。いくら、この日は狭い方のBスタだと言っても、やっぱり広いフロアに指揮者の中谷さん1人だけってのは、ちょっと淋しいですよね?…って、ほんとは何といっても響きの関係なんですよ。でも、このあたりのことには、エンジニアである伊豫部さんの演奏者への優しい気遣いも大きくあるんだと思います。詳しくは、240番のレポを参考にしてくださいね。

おっちゃんも「中2階のブースから、楽器一式を持ってあの階段を降りるんは面倒って言うたらそうなんやけど、やっぱり響きのええフロアでやった方が気持ちよう演奏できるし、実際の音もよう録れるはずやから、これには替えれんわなあ。」なんて言ってました。実際のオンエアを耳を澄ませて聴いてると、心持ち響きが違うなあと思った曲が幾つかあったような気がするんですが、それがブースではなくフロアで録られたものかどうかは、今となっては確認できません(^^ゞ

ところで、実はこの日のおっちゃんは、2軒目のお仕事とのクッションタイムが30分しかなくて、次のスタジオへの移動時間がちょっと気がかりだったのです。でも、インペク屋さんに「大谷さんだから、大丈夫でしょう♪」なんて言われたので今回のお仕事を受けたそうですが、さすがインペク屋さん! ずばり予想的中で、かなり余裕を持って次のスタジオに入れたそうです。いや〜よかった、よかった♪

最後にこの日の編成ですが、弦(小池ストリングス:44221)、フルート&アルトフルート(おっちゃん)、サックス&クラリネット(佐野博美さん)、ピアノ&シンセ(大谷和夫さん)、指揮(中谷勝昭さん)、エンジニア(伊豫部富治さん)でした。このところの火サスは、録音してすぐにオンエアってパターンが多いようでレポ作成が間に合わないんですが、これからも1話1話に込められた皆さんの思いと数々の苦労や努力を大事に受けとめて、お茶の間でオンエアを楽しんでくださいねo(^o^)o

 

 

251 JASRAC 文化事業コンサート

2005年6月11〜12日。おっちゃんたちスタジオミュージシャンの皆さんの組織であるRMAJのお仕事で、JASRAC文化事業コンサートというのに出演しました。このコンサートに関しては、うちのレポでも過去に2回ほど取り上げさせていただいてるのですが(51番137番参照)、今年の会場は群馬県でした。

まず、初日である11日は、佐波郡玉村町の「玉村町文化センター」というところでした。おっちゃんは「玉村町っちゅーところは、群馬とか埼玉方面に行ったら道路の案内板とかでは見るんやけど、今まで一度も行ったことないと思うなあ」なんて言ってたので、コンサートでたくさんの音楽ファンの皆さんに会えるのを楽しみにしてるのと同時に、新しい地に足を踏み入れるという楽しみもあったようです。

さて、今回は東京から近いということで、本番当日の朝に出かけることとなりました。朝9時に小田急線の代々木上原駅のすぐ近くにあるJASRAC前から貸し切りバスが出ることとなり、ちょっとした遠足気分で(?)現地に向かうことになったようです。道中はとてもスムーズだったので、3時間弱で会場に着いたんですって。で、今回の移動はすべてバスだったらしいのですが、JASRACの方々を含めても20名弱だったので、車内ではかなりゆったりとくつろげたそうです。おっちゃんは「下手に電車やらを乗り継いだりするより良かったわ。近いところってのはこういう利点もあるんやなあ」なんて言ってましたが、私としてはもっと「西」でやってほしかったところです。

あ、ここで、このコンサートに参加された皆さんのお名前をご紹介しますね。
弦(11111:城戸喜代さん・:小倉達夫さん・:成瀬かおりさん・増本麻里さん・:斉藤順さん)、フルート&ピッコロ&ケーナ(おっちゃん)、オーボエ(石橋雅一さん)、クラリネット&サックス(佐野博美さん)、ファゴット(前田信吉さん)、ホルン(高野哲夫さん)、ピアノ(美野春樹さん)、ギター(塩崎容正さん:‘よしまさ’さんと読みます)、ヴォーカル(おおたか静流さん)、ナレーション(佐野啓子さん)です。

こうして無事、お昼ごろには会場につき、そのまますぐゲネプロを兼ねたリハーサルをやり、4時からの本番に臨むことになったようです。道中でゆったりとくつろげた分、着いてからは随分と慌しかったみたいですね(^-^;)


こちらはチェロの増本さん。

真剣な表情がいいですね〜。「白鳥を」弾いてるところかな?


こちらは、おおたか静流さんのリハの様子です。

カーソルを乗せると、おおたかさんがアップになりますよ♪


☆プログラム☆

〜クラシックの名曲より〜

 「フィガロの結婚」序曲  作曲:アマデウス・モーツアルト(PD)
 チャルダッシュ  作曲:ヴィットリオ・モンティ(PD)
 動物の謝肉祭より「白鳥」  作曲:サン・サーンス(PD)
 インタープレイ  作曲:フランク・コーデル

〜歌姫とともに〜

 アメージング・グレイス   作詞・作曲:トラディショナル(PD)
 アラジンより「ホール・ニュー・ワールド」   作詞:ティム・ライス 作曲:アラン・メンケン
       (プログラムには‘The water is wide’とありましたが、‘アメージング・グレイス’に変更されました)

*****休憩*****

〜著作権って何だろう?〜

 ONE LOVE(愛は言葉じゃなくて)  作詞:荒木とよひさ 作曲:佐野博美 編曲:美野春樹

〜お話と音楽の切ってもきれない関係〜演奏&朗読

 ひみつ  作詞:たばたせいいち 作曲:美野春樹 朗読:佐野啓子

〜世界に誇る日本の文化‘アニメ’の世界〜

 アニメメドレー 編曲:美野春樹

〜情熱のタンゴ〜

 リベルタンゴ  作曲:アストル・ピアソラ 編曲:美野春樹


作曲者の後に「(PD)」とあるのは「パブリックドメイン(Public Domain)」のことで、コンピュータの世界では「無料で使えるソフト」という意味で使われるようですが、この場合は「著作権の期限が切れているので、自由に使える曲」ってことなんですって。こういうのをプログラムに載せてるところが、いかにもJASRACのコンサートって感じがしますよね(^-^;)


いよいよ本番です。これは、メンバーから見て「インタープレイ」を演奏してるところじゃないでしょうか…。今年もまた、1人ずつ演奏しながら登場するというスタイルだったようです。こういうスタイルって、奏者はもちろん、それぞれの楽器もしっかり引き立って、会場で聴いてるとほんとにワクワクするんでしょうね〜♪


こちらも、もうこのコンサートではお馴染みとなった、メンバー紹介のときの、おっちゃんの「もののけ姫」の様子です。

カーソルを乗せると、おっちゃんがさらにアップになりますよ。


1日目の会場である玉村町文化センター「にしきのホール」は、キャパが800〜900人の、こじんまりとしたホールだったそうです。ステージ上の演奏家が心地よくできて、しかも客席でもいい響きで聴ける…というホールは少ないんですが、ここはなかなか響きの良い会場で、おっちゃんたちの演奏もやりやすかったようです。おっちゃんは「なんぼ客席でええ音で聴けても、ステージにおるミュージシャンが自分の音がよう聴こえんかったり、ええ音で聴けんかったりしたら、やっぱりええ演奏はできんし、つまりは欠陥ホールってことになってしまうんよなあ。そうすると、ここのホールはかなりええ感じやったわ。」と、とても満足そうでした。

そのほか、コンサートの全体的な流れは、過去のレポを参考にしてくださいね(今年のおっちゃんからの原稿には、本番中の様子があまり書かれてなかったんです…)。とにかく、子供たちのはじけるような笑顔と会場からの大きな拍手に包まれて、コンサートは無事終了。その足でまたバスに乗り、次の日の会場である館林市まで移動して、ホテルで懇親会が行われたそうです。 

この懇親会では、玉村町文化センターにいらしてたお客さんから寄せられたアンケートの一部が披露されたんですって。こうして、コンサートを聴いてる最中のお客さんの率直な声ってのは、ほんとに嬉しいですよね〜。たとえそれが辛口批評だったとしても、そういうのこそが次への飛躍の大事な動力源になるので、やっぱり嬉しいんじゃないかなあ…。

そうそう、中には、アンケート用紙の余白の部分に今回のメンバーの似顔絵を描いたのがあって、それがまたミュージシャンそれぞれのの特徴をしっかりとらえていて、皆さんにかなりウケてたようです。う〜ん…これを描いてくださった人には無断で申し訳ないんですが(何せ無記名なんで…)、あまりに素敵なので載せちゃいます。どうぞ見てください♪


アンケート回収箱に入ってたものを広げてデジカメで撮ったものなので少し折り目がついてたりしますが、分かりますか〜?

こちらはヴァイオリンの城戸さんの絵です。上手でしょ? で、左下に小さく「うで、細い〜」って書いてあるのに、おっちゃんは「わっはっは」と大爆笑(←なぜ笑う?)。こんな感じで、その場の空気は一気に和やかなものになったようです。


写真にカーソルを乗せると、おっちゃんの絵になりますよ。
ここでは2枚しかご紹介できませんが、ほぼ全員のイラストを描いてくれてたそうです。何か、ほのぼのしていい感じですよね(*^-^*)

で、こちらがそのご本人の城戸さんです。イラスト同様に素敵な方でしょ〜? 確かに、腕が細いなあ…羨ましいっ! な〜んて私情を書いてる場合じゃないですね(^^ゞ

とにかく、この日も素晴らしいヴァイオリンソロを披露してくれたそうです。

写真にカーソルを乗せると、篠崎正嗣さんの作る「マサちゃんオリジナル謎なぞ」の正解率が最も高い、ビオラの成瀬かおりさんが見えます。笑顔がチャーミングですよね♪


続いて、これは…も、もう、説明するまでもないですよね?(^^ゞ

どうです? おっちゃんのこのでれでれな表情…。ほかの写真は6月末ごろに原稿と一緒に送られてきたんですが、この写真だけは「この写真、どうじゃ〜?」って一言だけつけて、館林のホテルから送られてきてました(^◇^;)

それにしても、おおたかさんは何とも言えない不思議な魅力がありますよね? おおたかさんは、このコンサートの直前にあった、パルテノン多摩(245番参照)に続いての参加だったそうです。


演奏プログラムは基本的には今までと一緒ですが、今回はヴォーカルがおおたか静流さんに代わったので、その部分だけ少し変更があったそうです。おおたかさんは「今回のプログラムは、ちょっと私のレパートリーとは違うのよね〜」なんておっしゃってたそうですが、歌もトークもノリノリで、コンサートを思いっきり盛り上げてくれてたそうです。おおたかさんのステージって、ほんと楽しいんだろうなあ。あ〜ぁ、見たかったなあ…(>_<)ヽ

話は変わって…12日の会場は、館林市文化会館の大ホールでした。おっちゃんの話だと、たぶん館林市は城下町で、その城跡に市役所やこの文化会館のほか、色んな施設が集まってきてるんじゃないか…とのことでした。会場に隣接している市役所は真新しい建物だったそうですが、会場となったこのホールはかなり歴史を感じる趣があったそうです。


こちらは、隣(…もしかしたら同じ施設内かも?)にあった図書館の外観。会場となってるホールもそうですが、こういう施設には今どき珍しい、墨で黒々と書かれた看板がかかってたそうです。

何かこういうのって、重みと味わいがあって、いいですよね〜?


1日目のホールは演奏者と聴き手の両方にとっていい感じのホールだったというお話はしましたが、2日目はというと…何でも、ホールの響き自体は悪くはなかったみたいなのですが、会場全体がすごい湿気で参っちゃったそうです。皆で「エアコンの機械が昔のタイプのものだからかなあ…」なんて言い合ってたそうですが、とにかく大変だったみたいです。


こちらは、今年も編曲に演奏に大活躍の美野春樹さん。

また、何やら面白そうなメガネをかけてますね。おおたかさんとメガネの比べっこなんかをしてたそうですよ♪


はいはい、おっちゃんで〜す♪

本番直前でも、相変わらずリラックスしてます(^-^;)


こちらはおおたかさん。

おおたかさんの歌声って、とても言葉では言い表せない、人の心を惹きつける不思議な魅力があるんですよね〜?

このおおたかさんの歌声を生で聴けた群馬の皆さんは、ほんとにラッキーだったと思います。


そうそう、2日目は、本番の少し前に地元の中学校のブラスバンドの子供たちが来て、楽屋でほんの少しだけクリニックのようなこともやったんだそうです。フルートは女の子ばかり5人で、時間的な都合もあって、ほんの少し音を出してもらっただけだったそうですが、なかなかいい発音をしていたのでビックリしたんだそうです。楽器は全員ヤ○ハだったとか…。

この、おっちゃんが可愛い女の子たち5人に囲まれてデレデレ〜っとしてる写真が手元にあるんですが、女の子たちのことを考えてアップできないのが残念です〜。また、作曲家・悠木昭宏さんからの情報によると、JASRACの会報にもこのときの様子が載ってて、おっちゃんが「先生」の顔になってる素敵な写真があるんだそうです(私は悠木さんのご好意で見せていただけたんですが…)。もし、その会報が入手可能の方は、ぜひそちらも見てみてくださいねo(^o^)o

サックスの佐野さんのお話では、ここの指導者の先生がすごいイケメンの方で、女の子がこぞってブラバンに入部してくるのだとか…。何でも、部員が100人近くもいるんだそうですよ。すごいですね〜。私も、そのイケメン先生を見てみたいよぉ〜!



上の写真はRMAJの方からいただいた写真ですが、メンバー勢ぞろいってところを見ると、たぶんフィナーレに近いあたりの曲なんではないかと…何か、すごく豪華な感じがしますよね〜? 見てるだけで、その場の熱い空気が伝わってくるようです。

2日目のコンサートは昼間だったので、終わったらすぐに来たときと同じバスで帰途につき、代々木上原のJASRACには予定よりも早く到着したんだそうです。こうして無事に2日間の日程を終えたわけですが、今年もまた色んな出会いがあり、奏者も聴き手も感動いっぱいのコンサートだったようです。是非これからも、こうしたコンサート活動は積極的に続けてほしいですね。で、できれば今度は、もっと四国に近いところでやってほしいなあ…なんちゃって(^^ゞ

写真掲載などの件でご協力をいただいた皆さん、本当にありがとうございました<(_ _)>

 

 

Home  All Title  Dictionary  Guestbook  Mail  Web Clap  Back

 

inserted by FC2 system