Crystal Flute Concert Report
☆「クリスタルフルート」検索で来られた方へ☆
このサイトは、スタジオミュージシャン・旭 孝さんのお仕事をレコーディングレポートを中心にご紹介し、
少しでもスタジオワークに興味を持って応援していただければ…ということを目的としています。
これからの文中に登場する「旭 孝さん」については、ぜひ「笛のおっちゃん」のページをお読みください。
2005年2月6日。東京都渋谷区にある「ノナカアンナホール」で、クリスタルフルートのコンサートが行われました。クリスタルフルートの演奏は斉藤暢彦さんと「ふえふきねずみ or ねずさん」こと福谷一美さん。それに黒沼永道さんのギター伴奏がつきます。ねずさんが何ヶ月も前から、企画・楽譜の準備・練習…と、本当に一生懸命に頑張ってきてる姿を見てきたので、この日が迎えられたことだけで、何だか胸が熱くなってしまった私です。 この日、開演は午後2時からだったのですが、その1時間前からは自由にクリスタルフルートを試奏させてもらえるということで、皆で1時きっかりに押しかけました(^-^;) |
皆、それぞれ色んなキーのクリスタルフルートを触ったり吹かせてもらったりして楽しんだのですが、写真のご紹介はおっちゃんだけということで…(^^ゞ おっちゃんは前々からこのDフルートっていう、いちばん大きな楽器が気になってたらしく、こうして吹くことができて、とても嬉しそうでした。ただ、やはり指は届きにくいらしく、いちばん低い音は、小指を使って吹いてたそうです。でも、すぐに音が出せるあたりが、さすがだな〜って感じです。 |
あとで分かったことなのですが、このコンサート前の試奏コーナーに並べられていたクリスタルフルートの中には、これからの本番で斉藤さんが使われる楽器も幾つか入ってたとか…。いやはや、もしも何かあったりしたら、どうするつもりだったんでしょう? おそろしや〜(+_+) でも、そういう飾らないオープンなところが、斉藤さんの魅力の1つでもあるようです(*^-^*) |
これは、ミヤザワフルート提供の55万円(?)のフルート。ほかには19800円(?)の入門用フルートなども置いてあって、おっちゃんがその安い方のフルートで「あすか」や「ごくせん」のサントラの中の1フレーズを吹いてくれたので、皆で「うわ〜っ、‘生’ごくせんだ〜!」なんて言って、大喜びしてました(^^ゞ ほんと、おっちゃんが吹くと、19800円のフルートでも、すごく豊かで温かい音色がするんです。これぞまさしく「楽器の音色」ではなく「奏者の音色」ですね。これについては「PICK UP BBS」の「金の笛 銀の笛」にも書かれてますので、良かったら読んでみてくださいね。 |
オンリータイム(2フルート+ギター) 〜 休憩 (試奏タイム)〜 トークタイム「クリスタルフルートに寄せて」 |
さて、いよいよコンサートの始まりです。 いきなり聴こえてきた斉藤さんの伸びやかな笛の音にも驚きましたが、何といってもまずは、ねずさんの衣装です。まるで、ねずさん自身がクリスタルになったようで、皆で見とれてしまいました(*^o^*) |
前半は、2本のフルートが奏でる美しいハーモニーと柔らかなギターの音色で、どこか別の世界に飛んでいってしまいそうになるほど、うっとりと聴き惚れました。でも、ふと我に返って、「何で、あんな華奢な楽器で、こんな豊かな音色が出せるんだろう…」と疑問に思ってみたり…(^^ゞ |
その後、斉藤さんの「トランペット吹きの休日」と、ねずさんの「スペインのフォリア」には、ただただ、もう息をするのも忘れて聴き入ってました。すごい速さで指がパタパタと動くんですよ〜。たった6つしか穴がない楽器で、何であんな曲が吹けるんだろう…。ほんと、お見事でした。 あ、「トランペット吹きの休日」というのは、もともとトランペット3人でやる曲なんだそうです。それをたった1人で、しかもあんなシンプルな楽器でやるんですもん。それだけでも斉藤さんのすごさが分かるでしょ? |
それから、その「スペインのフォリア」は、フルート吹きさんの中では有名な曲らしくて、ほとんどの人がメロディを隅々まで把握してるんだそうです。だからと言うわけではないのですが、ねずさんがこの曲を演奏中、私の横に座ってたおっちゃんがずっとこの曲の抑揚に合わせて体全体を揺らせ、ねずさんと一緒に息をしてたんです。 これに気付いた瞬間「ああ、これぞまさしく師弟共演♪」なんてことでも胸が熱くなってました(ねずさんが時々おっちゃんのことを‘あさひ先生’と呼ぶので勝手に‘師弟’にしてますが、実は単なる先輩・後輩です(^^ゞ)。 演奏終了直後、おっちゃんが大拍手と同時に上げた「ひょ〜♪」という歓声がしっかりビデオに納まってたのは、言うまでもありませんo(^o^)o |
その後、しっとりとしたギターの音色で「川の流れのように」が演奏され、前半を終わりました。 フルートの音色のあとにこうした優しいギターソロを持ってくるのも、なかなかニクい演出ですよね? ほんと、しみじみしました(*^-^*) |
休憩時間には、またステージ横に試奏コーナーが設けられたのですが、前半の演奏でクリスタルフルートに魅せられた皆さんの黒山の人だかりができてました。開演前は、ほとんど私たち「あさひ組」だけで盛り上がってたのにね〜。でも、これはコンサートの成果が十分に発揮されたって証拠で、とてもいいことですよね♪ |
後半の最初には、ねずさんと斉藤さんの絶妙な漫才で繰り広げられたトークタイムがあり、クリスタルフルートに出会ったキッカケを分かりやすく説明してくれました(←これがチョー庶民的な理由で大笑い(^^ゞ)。また、クリスタルフルートへの質問コーナーなども設けられて、一見ちょっと取っ付きにくそうに見えるガラスの笛がとても身近に感じられて、素敵なコーナーだと思いました。 |
これはコンサートの後半。笛のお2人はお色直しです。前半は上品に、後半はキリッとキメて、音だけでなく、目でも楽しませてくれました。 ねずさんの演奏した「花」、ねずさんがクリスタルフルートと一緒に熱唱してる…って感じで、ちょっとウルウルしてしまうほどでした。
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ところで、ちょっと前半の曲の話に戻りますが…プログラム4番「白鳥」は、前半は原曲通りのクラシック調なのですが、後半いきなりボサノヴァ調に化けるんです。この変化が、とてもカッコよくていいんですよ〜。で、その後半に切り替わったころ、吹きながら何やら譜面台の向こうでゴソゴソやってるなあと思ったら、何と下の写真のようなマラカスもどき(正式には‘パチカ’というアフリカの民族楽器だそうです)をつけて吹き始めました。 写真では右手も笛に添えてますが、このあと左手で笛を持ち(ちゃんと吹いてるんですよ〜!)、右手はマラカスをリズムよく振る…といった、見事な技を見せてくれました。当然、会場からは歓喜のどよめきが起こりましたよ! |
最後は、2人のダイナミックな「情熱大陸」の演奏で終わりました。この曲について、おっちゃんは「ギター1本であんな風にのれるっていうのは、2人ともが体の中によっぽどちゃんとしたリズムをもってないと無理じゃよ。クラシックの人には無理やな。」と、2人を絶賛してました。 皆の感動と感謝の気持ちをこめた力いっぱいの拍手がちゃんとねずさんたちの心の奥まで届いたようで、きらきらした笑顔が印象的でした。 |
これは、この日「ねずさん応援団」として集まった「あさひ組」の皆とスタッフの皆さん。諸事情により小さな写真にしてますが、みんな素晴らしいコンサートに胸がいっぱいで、いい顔して写ってるんですよ〜。 |